取材2024.12.20

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 S R
ナイトフィーバーズ 0 0 0 0 0 3 0 2 5
下町Tempest 0 1 0 0 0 1 1 1 4

投打の主役が大車輪の活躍! サドンデスにまで縺れた夏の頂上決戦を制し、ナイトフィーバーズが初優勝!!

チーム紹介

<ナイトフィーバーズ>
チーム名の通り、日曜・平日問わず『夜を楽しく遊び、野球も楽しく勝とう』がチームモットーであるナイトフィーバーズ。る鈴木(俊)監督の付き合いから某芸人達との飲み会もあり『野球以外でも楽しいチーム』を築く彼らだが、夏の激戦を勝ち抜き、3年越しの初タイトル獲得まであと1勝と迫った。チーム立ち上げは遡ること2013年、前身のサタデーナイトフィーバーズに在籍していた現監督の鈴木(俊)がチームの消滅に伴い、中でも野球に対して熱い情熱を持ったメンバー数名で結成。立ち上げから数年間はタイトル獲得とはならなかったものの、現主将の鈴木(博)、林、青地が主体になった7年程前から埼玉県越谷市の連盟大会で徐々に頭角を現し、2021年にはVictoriaサマーカップで準優勝を経験。その後も他大会で実績を残し、今回Victoriaで2度目のプロスタ進出を決めた。「ここ1、2年で新たなメンバーも増え、更に活気が出てきた」と3年前のリベンジを虎視眈々と狙う彼らだが、チームの中心選手は絶対的エースの青地だ。今大会を振り返っても青地は投打で大車輪の活躍を見せ、決勝戦も青地の出来がチームの命運を握るだろう。準決勝のDejavuとの一戦では立ち上がりを攻められ1点を先取されるも、すぐさま自らのホームランで同点に追いつきチームに勢いを与えるなど、打撃でも高いポテンシャルが光る。そんな青地を支えるのは、攻守で決勝進出に貢献した注目選手の林、2回戦のBIGFACE戦で先頭打者アーチを放った豊田に加え、長打も期待できる中内、勝俣、石塚、加瀬が自らのバットでチームを鼓舞するだろう。3年前の神宮決戦を振り返ってみると、初出場と言う事もあり『全員出場が目標』で総勢16名の選手を送り出した。結果は0-8と振るわなかったが、2021年もエースとして君臨していた青地は3イニングを投げて無安打5奪三振と圧巻の投球を見せつけており、チームも『今年は優勝を目指す』と3年前のリベンジに向けて抜かりない。ポテンシャルの高い面々が揃う中、ナイトフィーバーズを語るうえで忘れてはならないのは、「練習、試合後の夜の豪遊が団結力を生み出す源」になっている点であろう。前回悔し涙を流した2021年はコロナ禍で思うような活動ができなかっただけに神宮決戦後の夜の豪遊も見応えがありそうだ。果たしてナイトフィーバーズは3年越しのタイトルを手中に収め、夜の街で熱狂することは出来るか!?(詳しくは決勝進出チーム特集へ)

<下町Tempest>
下町の友人を通じて結成された下町Tempestはその名の通り、東京都の江戸川区、足立区、葛飾区出身のメンバーを中心に構成され、平均年齢は25歳。結成4年を迎えチーム力も年々向上し、Victoriaリーグを語る上で必ずと言っていいほど常々名前の挙がる存在だ。チームは2023年Victoria年間MVPを受賞した武藤と絶対的エース望月の存在が目立ちがちだが、代表の武藤いわく「今年は自分自身が全く役に立たず、その時に他の選手が素晴らしい活躍を見せ、代表としてすごく嬉しく、チームの強さを感じた1年だった」と2024年シーズンを振り返る。自らの貢献度を厳しい自己評価で語った武藤は「今年も人数不足により対戦相手チーム様には日程で迷惑を掛けてしまった」とここまで戦った相手チームへの敬意を忘れず、今季のVictoira4大会は半数以上がビジターゲームとなった中、4大会中2大会で決勝に進めたのは収穫のある1年になったことだろう。チームの今季目標は『全て優勝!(リーグとサマーは必須)』を掲げ、結果的には全大会とはならなかったものの、リーグとサマーは優勝に王手をかけた。スローガンは『打てなくて当たり前、エラーして当たり前、せっかくの日曜日なんだから楽しく!』と当初のスローガンから変わらず、代表の武藤は「神宮に出て満足ではなく、せっかくやれるなら優勝して終わりたいです!」と決戦を前に語気を強めた。冒頭でも触れた通りチームの中心は武藤と望月だが、今大会は市川、松本、島根、岡本と4人の打者がホームランを放つなど、各選手が長打力も兼ね備える。中でも市川は核弾頭としてチームを牽引し、市川のバットが勝敗を左右すると言っても過言ではないだろう。また、普段試合になかなか出場出来ないメンバー達に神宮の舞台で出場機会を与えるべく『必ず2個以上神宮を決めよう!』とチーム内で話し合った通り、有言実行で2枚の切符を手に入れた彼ら。ここでは名前の挙がらなかった面々にも大きな期待を寄せる。武藤はここまでの戦いを振り返り「試合に出ている9人で掴み取った神宮ではない」と周囲への配慮を忘れず、「来れていないメンバーの金銭面での支え、応援メッセージ、ベンチワークをしてくれているメンバー、下町Tempestに関わってくれている全ての人に感謝して、全員出場で2個優勝出来るように頑張ります!」と語った。更に「ちなみに相変わらずマスコットの77番石井(愛称:たぬき)は元気です。今年2試合ほど公式戦に出して、毎試合やらかしてます」と愛のあるイジりを忘れず「実は石井の高校の後輩がいて石井の事を師匠と呼んでいます」と武藤らしく締め括った。後輩も見守る中、今年も石井は胴上げ投手になれるか!?全員野球で頂点を目指す!!(詳しくは決勝進出チーム特集へ)

試合展開

下町Tempestは武藤、ナイトフィーバーズは松原の先発で試合開始。試合の均衡を破ったのは下町Tempestだった。2回裏1アウトから5番松澤、6番鈴木(達)の二者連続ヒットで得点圏にランナーを置くと、2アウト2,3塁から8番岡本のショートゴロをナイトフィーバーズ林がファンブルし1点を献上、下町Tempestが1点を先制した。ナイトフィーバーズは3回から2番手としてエース青地がマウンドに上がり好投を見せると、下町Tempest武藤も青地に負けじと互いに5回までホームベースを踏ませない。試合が再び動いたのは終盤の6回表、ナイトフィーバーズは先頭の9番勝俣が内野安打で出塁。後続が倒れ2アウトとなるも3番石塚がしぶとく粘り、4番の青地へ打席が回る。青地は初球を思い切り引っ張ると、打球はライトスタンドへ突き刺さるスリーランホームランとなり、3-1と一気に試合をひっくり返す。しかし下町Tempestもその裏に望月のタイムリーで1点差へと詰め寄り、最終回となった7回裏もこの日途中出場の内藤が1アウト2,3塁の局面でしっかりと内野ゴロを放ちランナーが生還、土壇場で3-3の同点に追いつく。白熱の頂上決戦は7回で決着がつかず、1アウト満塁継続打順で行われるサドンデスゲームへ突入。表の攻撃となったナイトフィーバーズは青地のこの日4打点目となるタイムリーと相手エラーで2点を奪い、5-3とリードを2点差に拡げる。何とか逆転したい下町Tempestであったが、得点は内野ゴロでの1点に終わり、5-4でナイトフィーバーズが勝利。サマーカップ参戦4年目のナイトフィーバーズが悲願のVictoria初タイトルを獲得した。MVPには逆転スリーランホームラン、そして3回から圧巻の好リリーフを見せた青地が選出された。(詳しくはライブ配信動画をご覧下さい)

ファイナル戦評

<ナイトフィーバーズ>
注目選手として名前も挙がった青地だが打っては2安打1HR4打点、投げては3回から6イニングを投げ抜き、今年のナイトフィーバーズはシーズンを通して青地の独壇場だった。しかし、この日先発のマウンドに立った松原も大舞台に動じることなく2回を1失点(自責点0)で切り抜けマウンドを青地に託し、5回に放った青地のホームランの前には9番勝俣が内野安打、3番石塚が粘りのフォアボールと、チームプレイに徹した仲間の姿も印象的だった。青地もその仲間の期待に応えるべく、エースで4番の二刀流として神宮で大いに躍動し、文句なしのMVPを獲得した。そして最も印象的だったのが試合後の青地のインタビューで、大会本部も初めて知らされた事実だった。チームメイトの一人が若くして他界し、このタイトルは亡くなった彼に捧げる大きな勝利となった。ナイトフィーバーズナインはこれからも天国の彼と共に戦い、今後もVictoriaの第一線を走り続けるだろう。

<下町Tempest>
惜しくも試合には敗れてしまったが、どちらに転んでも不思議ではない互角の試合を演じ、最後まで諦めることなく戦った下町Tempestの全選手に賛辞を贈りたい。中でもサドンデスを含む8回のマウンドを1人で投げ抜いた武藤の力投に拍手を送りたい。サドンデスを除くと7イニング3失点のクオリティースタートを達成し、先発投手としての役目をしっかりと果たしてくれた。攻撃陣も長打こそなかったが4番の望月と6番の鈴木(達)がマルチヒットを記録するなど計6安打を放った。その攻撃陣の中で最も印象的なシーンが7回裏2-3と追い上げる場面だ。1アウト2,3塁で打席には途中出場の内藤が打席に立ち、普段は控えとしてベンチを温めることが多い内藤は好投手青地に何とか食らいつき、執念の内野ゴロで土壇場の同点劇を呼び込んだ。チームのマスコットでもある石井を筆頭に下町Tempestは控えメンバー全員も共に戦っており、今年も最後まで神宮を楽しんでいる姿が心に響いた。これからも下町Tempestらしい野球を見せ続け、再びこの地に還ってきてくれるだろう。

Victoria Channel

試合フル動画、優勝インタビューはこちら↑

【MVP INTERVIEW】 #18 青地 功樹

【主将 INTERVIEW】#10 鈴木 博貴

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