取材2023.12.25

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 S R
NAYON 0 0 0 3 0 0 1 - 4
上尾西ブルースカイズ 0 0 2 3 0 0 × - 5

上尾西ブルースカイズが白熱の拮抗戦を制し初タイトル獲得! 準決勝に続き川島が神宮の舞台で大暴れ!!

チーム紹介

<NAYON>
チームは2020年に設立し、ほとんどのメンバーが代表小暮の野球繋がりで構成されているNAYON。メンバーは20代前半の選手が中心となり、Victoriaリーグには昨年から参戦して直ぐに結果も残し、多くのチームから注目を集めている。2023年は予選1位通過を果たすも決勝トーナメントに進むと、各チーム一線級の投手陣を揃え、予選での攻撃力は準々決勝まで鳴りを潜めた。しかし投手陣が少ない得点を守り切ると、準決勝のChuyans戦では初回に幸先よく先制し、3回には大部に特大のスリーランホームランが飛び出した。序盤に主導権を握ったNAYONは先発の石塚がChuyans打線を7回1失点に封じ込め、5-1で神宮ファイナル出場を掴み取った。投手陣は剛腕石塚、抜群の安定感を誇る中山の二枚看板がチームの命運を左右し、先発が予想される石塚は決勝トーナメントに入ってからチームの窮地を幾度となく救い、圧巻の投球を披露してきた。更に攻撃陣は核弾頭を担う1番の小暮と2番川崎は出塁率が5割を超え、共に50メートル6秒フラットと圧倒的な脚力が自慢だ。クリーンアップには勝負強い3番和田、絶対的4番の天野が中軸を務め、チーム首位打者の5番角山と広角にヒットを量産できる6番大和久も後に控える。そして大舞台に強く、準決勝でもレフトネット上段にホームランを突き刺した7番主将の大部、出塁率も高く小技も光る8番池原、チーム1の飛距離を誇る9番伊藤と下位まで抜け目がない打線を形成する。(詳しくは決勝進出チーム特集へ)

<上尾西ブルースカイズ>
チームは2018年に発足、数々の大会に参加を続けプロスタ出場を目指す中で、Victoriaには結成当初から3部リーグで5年間参戦を続けている。上尾西ブルースカイズはもはや3部リーグでは紹介不要で、Victoria参戦以降毎年のように予選リーグを勝ち抜き、決勝トーナメントに駒を進める常連組だ。しかし決勝トーナメント2回戦の壁をなかなか越えられず、昨年は予選リーグで敗退するなど悔しい結果が続いていた。今季予選はブロック2位通過で決勝トーナメントへ駒を進め、初戦で当たったJOKER相手に松本-西川の完封リレーで逃げ切ると、2回戦のユニティー戦は松本が6回完封勝利を飾り、鬼門となる決勝トーナメント2回戦を突破した。続く準々決勝、準決勝も完封勝利で見事決勝トーナメント4戦全てを無失点で勝ち抜き、念願の神宮ファイナル進出を果たした。決勝トーナメントの戦いぶりが物語っている通り、上尾西ブルースカイズは自慢の投手陣と鉄壁の守備陣を武器とし、松本、大久保、氏家、贄が軸となり最少失点で勝ち進んできた。今季は守備からリズムを作り、打撃陣が投手陣を援護する試合も多く見られた。攻撃陣も豊富なタレントを揃え川島、荒井(大)、神原、大柄、柴崎、荒井(洸)、宮島とシーズン中も長打を放った強打者を並べるが、中でも準決勝のGRADE RIZE 2nd戦で試合を決めるスリーランホームランを放った川島には大きな期待を寄せる。(詳しくは決勝進出チーム特集へ)

試合展開

1、2回は互いにランナーを許すも両先発投手が上々の立ち上がりを見せ迎えた3回裏、先に上尾西ブルースカイズがスコアボードに得点を刻む。上尾西ブルースカイズは9番の荒井が粘りを見せフォアボールで出塁すると、1番の川島が真ん中に甘く入った変化球を捉え、右中間を破る長打で先制点。更に続く2番贄の内野ゴロの間に追加点を挙げ2-0で中盤戦に入り、迎えた4回表。NAYONは1番小暮がデッドボールで出塁すると2番川崎のツーベースヒットで更にチャンスを広げ、3番大和久のサードゴロがフィルダースチョイスを誘い1-2と点差を縮める。そして続く4番の天野が高めに浮いた球を強引に引っ張り、ライトオーバーのタイムリーツーベースでランナーが2人還り3-2とNAYONが逆転に成功。4回裏、上尾西ブルースカイズは6番大柄のツーベースと8番森のデッドボールでツーアウトながら2人のランナーを溜めると、前の打席でタイムリーを放った川島が今度は左中間を深々と破り2人のランナーが生還、打った川島もホームまで激走しランニングスリーランホームランで5-3と一気に逆転した。5回、6回は互いに無得点で試合が進み最終回の7回表、NAYONは6番の和田がフォアボールで出塁すると、7番の大部が左中間へタイムリーツーベースを放ち1点差に詰め寄る。しかし、後続が続かず5-4で上尾西ブルースカイズの勝利。MVPには試合の均衡を破る先制打に加え2安打1ホーマー4打点の大活躍を見せた川島が輝き、NAYONは最終回に執念の追い上げを見せるがあと一歩及ばなかった。(詳しくはライブ配信動画をご覧下さい)

ファイナル戦評

<NAYON>
一時は試合をひっくり返し、最終回に望みを繋げた大部のタイムリーではこの日一番の盛り上がりを見せるなど、NAYONは最激戦区として見応えたっぷりの試合を披露してくれた。しかし相手投手陣の力投により一番の魅力と語った『打線』が得点機にあと一本が出なかったが、その中でも4番天野が2安打とクリーンアップで唯一気を吐き、チームを引っ張り続けたNAYON不動の4番打者として存在感を示した。その打線の援護を信じ誰もが認めるNAYONの絶対的エース石塚は最後までマウンドを守り抜くと、幾度の好勝負を演出しエースとして堂々たるピッチングを見せてくれた。代表の小暮もヒットこそ出なかったものの個性豊かなメンバーを束ねた彼の熱意と努力に敬意を表したい。『VictoriaのリベンジはVictoriaでしかできない』と小暮が語ったように来季は2部の舞台できっとリベンジを見せてくれるはずだ。平均年齢はまだまだ20代前半、これからもNAYONの活躍に熱い視線を送りたい。

<上尾西ブルースカイズ>
まずは強力NAYON打線を3人の継投でかわした投手陣の活躍を称えたい。この日先発を務めた上尾西ブルースカイズの絶対的エース松本は、5回途中まで3失点とゲームメイクを果たし、本格派右腕のピッチングがチームを優勝に導いた。その後を受け継いだ大久保もピンチの場面で登板となったが見事に0点で抑え、最終回にマウンドに上がった氏家も1点を献上するが、プレッシャーの掛かるあの場面で見事にクローザーとしての役割を果たしてくれた。 文句なしのMVPには先制タイムリーと、逆転のランニングスリーランホームランを放った川島が輝いた。更にこの日センターを守った川島は、最終回得点圏にランナーを置く場面で見事なダイビングキャッチを披露し、守備でもチームの窮地を救ってくれた。そしてその川島の先制打を演出したのは代表の荒井で、粘りのフォアボールでチームを鼓舞すると、貴重な先制のホームを踏んだ。大一番でも『相手より先にスコアボードに1を刻む野球』を体現し、上尾西ブルースカイズらしい野球は神宮の舞台でも健在だった。

Victoria Channel

試合フル動画、優勝インタビューはこちら↑

【MVP interview】 #4 川島 大輝

【代表 interview】#1 荒井 大樹

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