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過去最多63チームが参戦を果たした最激戦区!栄冠を手にするのは果たして!?
今季も過去最多の9ブロック63チームが集結し、例年同様に新規チームの登竜門となる3部リーグはVictoria最激戦区とも呼ばれ、頂点に至るまでの道のりは無論最も長く険しいリーグである。今季も数多くの新星が誕生し、最後は意外な結末を迎えることとなった3部リーグを一気に振り返る。 【Aブロック】 3部リーグで2番目に高い得点数を叩き出したAブロック。昨年のリーグ戦は屈辱の6連敗で最下位だったインソムニアスターズが今年は実力を発揮。初戦を落としたものの2戦目に2年ぶりの白星、そして3戦目のCHAIN SMOKERS戦では先発の坂東がノーヒットノーランを達成するなど、見事な快進撃で首位通過を果たした。2年連続2位での決勝トーナメント進出を掴みとったのはG-mates。初戦のインソムニアスターズ戦では序盤から一進一退のシーソーゲームを繰り広げ、最大4点差を逆転し白星を手に入れた。昨年まで2部所属の五反田ソフトパンクホークスは今季3部リーグに参戦し、世田谷odds戦では平山・小山・島谷・中川の4投手による継投を魅せ、選手層の厚さを披露したが僅かに勝ち点が足りず3位でシーズンを締め括った。2018年にチームを発足させ、テイクケア戦では福嶋・須藤によるNO-NOリレーでVictoria初勝利を飾った世田谷odds。得失点差で4位となったが、乱打戦を制した強力打線と勝負強さは見物であり、上位を狙える力を兼ね備えているが故に注目すべき新星だろう。大田区を本拠地に活動するシモックナインは試合終盤まで集中力を切らさない野球を披露し、飯山が柵越えホームランを放つなど開幕2連勝を果たしたが2試合の不戦敗が響き5位で終了。大田区民大会3部で優勝経験を誇るテイクケアは、五反田ソフトパンクホークス戦で主砲の三浦が先制点を放ち上位チーム相手に完封勝利を飾ったが、終盤で不戦敗が続き6位でシーズンを終えた。結成3年目でVictoriaに飛び込んできたCHAIN SMOKERSは、初勝利はお預けとなったものの世田谷odds戦での小澤、仁平のタイムリーを含む乱打戦はブロックを盛り上げた。 【Bブロック】 首位は昨年の品川区連盟秋季大会で準優勝し、今年からVictoriaに乗り込んできた戦極-SENGOKU-。初戦は代打で登場した原田が逆転打を放ち勝利を収めると、その後も吉田(愁)をはじめとする投手陣のテンポの良いピッチングや、どこからでも点の取れる強力打線で5連勝を飾った。今年チーム結成10周年を迎えたChuyansは初戦の戦極-SENGOKU-戦こそ落としたが、その後は主砲の武田が1日に3本のホームランを放ちダブルヘッダーを連勝するなど不戦勝を挟み5連勝。首位と勝ち点差無しの2位で決勝トーナメント進出を決めた。3位はこちらもチーム結成10周年を迎えたMR.cherryboys。初戦から2試合連続でコールド勝利と勢いに乗ると、加藤の満塁本塁打や切り込み隊長森崎の柵越え本塁打などでAROSSOも下し、終盤戦では上位2チームから得点できず2連敗と決勝トーナメント進出が危ぶまれたが、執念でワイルドカードのチケットを掴み取った。昨年同様4位となったのは他大会でも上位に食い込む力を見せたNITORO。AROSSO戦では山下のホームランや川上・平山・山下の鉄壁投手リレーで白星を挙げたが、2020年はこの1勝のみに終わり不本意なシーズンとなった。5位のAROSSOは上位相手に互角の戦いを繰り広げたが今年は白星を挙げることができず、来季の初勝利に期待を寄せる。昨年に続き6位のドランクドッグスは、最終戦の最終回に中根が右中間へ劇的なサヨナラ打を放ち、首位の戦極-SENGOKU-相手に白星を掴み今後への希望を見せた。野球未経験者や女性プレイヤーも在籍する東京Ablazeは、今年からVictoriaに参戦したが無念の7位。不戦敗が目立ったがMR.cherryboys戦のような接戦に持ち込めば、今後も楽しみなチームになるだろう。 【Cブロック】 3部リーグで最も失点数が低く好投手が揃ったCブロック。無傷の6連勝で首位通過を決めたのは、失点数がリーグ最少と抜群の安定感を見せてきたパンパースだ。開幕戦は先発の戸谷が品川オレンジ打線を零封と見事なスタートダッシュを切り、5戦目のNew Blue Winds戦では橋口が7回を被安打2の完封勝利と終盤戦でも全集中の投球で相手を寄せ付けなかった。2位通過を決めた品川オレンジは初戦こそ首位のパンパースに敗れたが、その後は最終戦に松崎のホームランが飛び出すなど5連勝を果たした。New Blue Windsは初戦のKAJIYA戦で足を絡めた攻撃で相手の隙を狙い、更には主砲の瀬戸がダメ押し打を放ち勢いに乗ると、リーグ終盤で上位チームに勝利できなかったのは痛かったが、滑り込みでワイルドカードでの決勝トーナメント進出を決めた。コールド発進を果たした4位のKAJIYAは梅村、太田が初戦からホームランを放つなど打線が大暴れしたが、上位チームにはあと一歩及ばず。しかし、パンパース戦の最終回の猛追には彼らの意地とプライドが感じられた。5位Ferris、6位tribalsは思うように試合が消化できず不戦試合が続いたがまだまだ実力は未知数であり、2年目となる来シーズン以降の活躍に期待を寄せる。 【Dブロック】 Dブロックを首位で通過したのは、今季からリーグに参戦したニューカマーである武蔵ベースボールクラブ。同じく初参戦のDOBERMANとの初戦で逆転勝利を収めると破竹の勢いで6連勝を飾り、得失点共にブロック1位と圧倒的な成績を残した。2位につけたMilkyWaveは2桁得点の試合が2試合と攻撃力が光り、DOBERMAN戦では堀田が3ランHRを放つなど強力打線ぶりを見せつけ、3年連続となる決勝トーナメント進出を決めた。3位のGAKUは夏場のダブルヘッダーで2連勝を飾るなど選手層の厚さを示し、代表の牧内とキャプテン小倉を中心としたチームの更なる成長が楽しみだ。チーム創設1年半のタートルズは最激戦区に苦戦を強いられたが、最終戦となったGAKUとの1戦で初勝利を収め、平均年齢20歳の若さを武器に来季以降の飛躍に期待が膨らむ。baseball jacksは5位に沈んだものの最終野球歴が中学までのメンバーで構成される中、初出場3部リーグ2勝は今後の自信になるだろう。DOBERMANも下位に沈んだがタートルズ戦で見せた一発攻勢や、武蔵ベースボールクラブとの取材試合で登板した代表坂倉の剛速球を武器に来季は予選通過を目指したい。 【Eブロック】 安定した立ち回りを見せ首位通過となったHarrierは打撃戦、投手戦ともに試合巧者ぶりを披露し、特にエースの古川は先発と抑えでフル回転の活躍を見せ、見事に全勝で予選ブロックを終えた。2位の清瀬ロングコックスは失点7と強固な守りと沼澤、阪、高崎、高橋など自慢の投手陣が奮投し相手の攻撃を封じた。3位の青霧は2試合のコールド勝ちに加え3試合の完封勝利と菊池、丸山、田村の投手陣が実力を十分に発揮しただけに、不戦敗での1敗が大きく悔やまれる結果となった。KANIC B.Cは上位3チームから勝ち星を掴めず4位フィニッシュとなったが、エース松丸と足を絡めた機動力を武器に来季こそ高校時代の仲間と共にプロスタ進出を狙う。Victoria創設初年度より参戦を続ける横浜ゴーヘッズは4年連続の決勝トーナメント進出とはならなかったが、フィリーズとの1戦で佐藤が値千金のサヨナラ打で劇的な勝利を飾り、猛暑の中で掴んだ勝ち星は大きな経験となりそうだ。ベースリーマンは失点が嵩んでしまったが、フィリーズとの最終戦ではコンディションが悪い中でエース御園生が好投し、Victoria初勝利をもぎ取った。フィリーズは思うような結果を残せなかったものの3試合が3点差以内の敗戦と、Victoriaで戦い抜くポテンシャルは十分あるだけに、中学時代からのメンバーを中心としたチームワークを武器に来季は巻き返しを図りたい。 【Fブロック】 1位から4位までの勝ち点差がわずかに5点と、ワイルドカード含め上位4位チームが決勝トーナメントに進出したFブロック。首位のSKグリーターズは5連勝で早々と予選通過を決め、常に安定した戦いぶりの象徴となったのはエース西村の好投で、初戦から2戦連続で完投勝利を飾るなどシーズン通して圧巻の活躍を見せた。STBCはギガプライズ戦で35得点と打線が大爆発。更には3部リーグ最多得点となる56得点とチームの特徴でもある"かっこいい"立ち回りを披露し、無敗での2位通過となった。3位のレッドスコーピオンズは江古田Rockets戦で松田が完封勝利を挙げれば、ギガプライズ戦では驚異の27得点と投打が噛み合った。4位の川商Catsは主将下柳のチームを鼓舞する活躍などにより、首位のSKグリーターズに並ぶ36得点と猛打が爆発し、見事にワイルドカードの切符を掴み取った。江古田Rocketsは5位フィニッシュとわずかに勝ち点が届かなかったが、山本の完投劇を含め今年も期待感のある内容を見せてくれた。昨季4部リーグ準VのSTORMは昇格初年度に苦戦し下位でシーズンを終えたが、ギガプライズ戦で4番中嶋のHRが飛び出すなど来季への希望となる勝ち点を奪い、2021年は2年ぶりのプロスタ進出を誓う。ギガプライズは大量失点が嵩み参戦初年度に痛烈なVictoriaの洗礼を浴びたが、与四死球が多かっただけに投手陣の制球力が改善されれば初勝利もそう遠くないだろう。 【Gブロック】 首位通過は42得点と圧倒的な攻撃力を見せつけたバスターズ。4番小澤を軸に6試合中2試合が2桁得点と他を寄せ付けない打線に加え多田、田口の安定した投手陣の活躍が際立った。2位通過の上尾西ブルースカイズも鉄壁の投手陣がリーグ最少失点の8失点と相手打線を封じ、2年連続の決勝トーナメント進出を決めた。初参戦のNexuSは結成2年でVictoria最激戦区3部にて3位と決勝トーナメント進出こそ逃したが、嶽石、浅尾を筆頭とした打線を武器に来季は予選通過を狙う 。2019年3部リーグ3位のKawaguchiClubはまさかの予選敗退となってしまったが、繋がったら止まらない脅威の打線と今井を中心とした投手陣の働きで序盤まで上位争いを繰り広げた。 5位の春日部レッドアレスは初戦白星スタートと幸先良いスタートを切ったが、その後は流れに乗れず無念の予選敗退。しかし2位の上尾西ブルースカイズ相手に2点差の接戦を繰り広げるなど、上位に食い込む力は十分に持っている。中学校の同級生メンバーと息子を中心とした柏陽は不戦敗と大量失点が影響し6位となったが、来季は繋がったら止まらない強力打線を見せてもらいたい。GetWildは不戦敗や大量失点の影響で自分達の実力を発揮することができず下位に沈んだが、首位のバスターズ相手に終盤1点をもぎ取るなど意地を見せつけた。 【Hブロック】 Hブロックは3年連続決勝トーナメント進出となった唯一負け無しのアスリーツが首位通過を果たし、失点数がブロック最小の5失点と強固な守備陣と投手陣が圧倒的な力を見せ、特に足立シャドーズとの一戦では53歳の中野が圧巻の完投勝利を挙げ、今季もベテランの活躍が光った。1敗が響いて2位となったJOKERは齋藤(愛)、齋藤(憲)を軸に投打においてバランスの取れたチームであり、高いチーム力を誇示し決勝トーナメント進出を決めた。足立JACKASSは勝ち点差で惜しくも2年連続の決勝トーナメント進出とならなかったが、ブロック最多の28得点と打線は木村を筆頭に繋ぐバッティングを随所に見せつけ、高いチーム力は健在だ。4位の足立シャドーズは初戦で足立JACKASSとの足立対決で引き分け、その後も引き分けや上位チームとの戦いであと一本が出ず、来季は勝負強さに磨きをかけ予選通過を目論む。5位に終わってしまった江戸川GLITTERSだが、SINGHAとの一戦では舟津が完封シャットアウトを決め、最終戦で意地の1勝を挙げた。6位のSINGHAは勝ち星こそ掴むことはできなかったが、首位のアスリーツ相手に2対4と接戦を繰り広げ、来季は5年越しの決勝トーナメント進出を狙う。BLACKTigersは不戦敗が続き下位に沈んだが、2位JOKERとの1戦では序盤にHRで同点に追いつくなど中盤まで互角の戦いぶりを見せ、従来のポテンシャルを示した。 【Iブロック】 他を寄せ付けず無傷の6連勝で首位通過を果たした我孫子フラワーズは、若さ溢れる自慢の打線がブロック最多の43得点を叩き出した。彼らは守備面でもエースの北澤(玲)を中心にわずか6失点と強固さを見せつけ、北澤(玲)は4試合連続無失点と完璧なピッチングを披露した。首位攻防戦で我孫子フラワーズに惜しくも敗戦し2位となったHustlerだが、火が付いたら止められない強力打線とブロック最少5失点の鉄壁な守備力を遺憾なく発揮し、投げては丹波・宇津木のリレーで初戦をノーヒットノーランに抑えるなど圧倒的な力を印象付けた。3位のフロンティアは徳留を中心とした打撃陣と小川、関口、近藤などの投手陣が最後まで諦めず戦い抜いた結果、見事に得失点差でワイルドカードでの決勝トーナメント進出を掴み取った。惜しくも4位となった千葉ボルテックスだが、瑞江アライブとの新星対決では小野の粘投に打撃陣が応え、最終回に同点に追いつき勝負強さをうかがわせた。5位の船堀ハーキュリーズは首位の我孫子フラワーズに終盤まで大接戦を繰り広げ、取材試合となったフロンティアとの1戦でも主将の小山を中心とした統率の取れたチーム力が印象的で、負けてはしまったものの最後まで手に汗握る戦いぶりを見せた。6位のDIAMONDSは濱口の逆転打で初陣を飾り幸先の良いスタートが切ったが、その後は勝ち星を積み上げることが出来ずVictoriaの洗礼を浴びたものの、3試合が3点差以内の接戦なだけに上位を狙う実力は十分に備えているだろう。7位の新星瑞江アライブも同じく苦戦を強いられたが、デビュー戦は4番小山に一発が飛び出すなど9得点を叩き出した攻撃力が光った。 【決勝トーナメント】 決勝トーナメントも過去最多となる23チームが勝ち上がり、たった2枠しかないプロスタへの出場権を懸け激戦が繰り広げられた。まず波乱が起きたのが戦極-SENGOKU-、武蔵ベースボールクラブ、バスターズ、アスリーツと首位通過の約半数のチームが初戦で姿を消し、一発勝負の恐ろしさを見せ付けられた。特に予選負け無しで失点数も僅かに6失点と勢いに乗る武蔵ベースボールクラブは、Harrier相手にまさかの6失点と悔し涙を飲む結果となれば、こちらも予選負け無しのアスリーツは若武者Chuyansを前にサヨナラ負けを喫し、悲願のプロスタ進出は来年以降に持ち越しとなった。更に2回戦以降も首位通過チームが続々と決勝トーナメントから去る結果となり、パンパースはJOKERとの一戦で8番城居が値千金の逆転2ランHRを放ちプロスタ進出を射程圏内に捉えたが、3回戦でHarrier先発の古川を前に得点を奪えず、ベスト8で2020年シーズンを終えた。Fブロック首位のSKグリーターズもMilkyWaveとの初戦で9番川崎が試合を決定づける一発を放ち勢いに乗るかと思いきや、続く清瀬ロングコックス戦で圧巻のNO-NOリレーを魅せられ、こちらもあと一歩及ばなかった。 今季も予選からハイレベルな戦いが展開され激闘の末に神宮へのチケットを掴み取ったのは、互いに予選で同ブロックに所属するHarrierと清瀬ロングコックスであった。Harrierは予選からフル回転のエース古川が決勝トーナメントでも躍動し、ここまで決勝トーナメント3試合も全て投げ抜き、失点は僅かに1失点と付け入る隙も与えない内容だった。圧巻だったのはインソムニアスターズとの準決勝で、7回を投げ切り1安打6奪三振と完璧に近い投球内容で決勝進出を決めた。
一方で今季初参戦の清瀬ロングコックスは初戦G-mates戦では高崎が完封、2回戦のバスターズ戦は沼澤が完投、3回戦のSKグリーターズ戦では高崎・沼澤のNO-NOリレー、準決勝は沼澤が涙の完封勝利とこちらはエース級の投手を4枚擁し、当日も継投での戦いが予想される。そんな同ブロックに所属する彼らは既に予選リーグで対峙しており、1stラウンドはHarrierエース古川が粘りの投球を披露し、4-3でHarrierが勝利を収めている。清瀬ロングコックスは同じ相手に2度は負けないと、Harrier古川攻略に向けて並々ならぬ闘志で挑むこととなるだろう。
今季は新型コロナウイルスの影響で一時はリーグも中断したが、緊急事態宣言解除後は各チームの代表及び渉外担当者の尽力もあり、例年通りVictoriaファイナルを迎えられることに感謝の意を表したい。そしてイレギュラーが多いシーズンで見事に3部ファイナルの出場権を勝ち取ったHarrierと清瀬ロングコックスは、どんな戦いぶりを見せるのか。3部所属全チームの思いを一身に背負い、神宮の舞台で躍動を誓う。
果たしてシーズン2度目の戦いとなる2ndラウンドの勝負の行方は、ここまでエース古川を擁し安定した立ち回りを見せてきたHarrierか、それとも破竹の勢いで勝ち進んできた新星の清瀬ロングコックスか!?互いに勝てば初タイトル獲得となる戦いの火蓋は、1月11日オープニングゲームとして切って落とされる!!
チームは2011年に八王子学園八王子高校卒業生を中心に結成。今季プロスタへの出場権を得た彼らは遡ること5年前、年末にプロスタを目指すことを決意し2017年にVictoriaリーグへと参戦した。『ラン&ガン』をスローガンに掲げどんな球が来てもとにかくフルスイングの姿勢で挑み、初年度は予選を首位で通過するも決勝トーナメント2回戦で敗退。その後の大会も最終回に逆転負けやチャンスにあと1本が出ずと、ここ1番で勝ち切れない精神的な弱さが目立った。
迎えた2020年シーズン、30代メンバーと20代メンバーがバランス良く融合した結果、選手1人1人が適材適所の役割を全うして悲願の神宮への切符を掴んだ。今季のテーマは『エース古川と心中』と重圧を一人背負う事となった古川だが、彼はその重圧を見事に跳ね除け、予選から決勝トーナメントまでフル回転と屋台骨としてチームを支えた。圧巻だったのは決勝トーナメントの活躍で一発勝負と負けられない試合が続く中、一人でマウンドを守り抜き、失点も3試合でわずかに1失点と完璧な投球を魅せた。更に古川の注目すべきポイントはコントロールで、四死球が異常なまでに少なく守備のリズムも掴みやすい。古川の好投の結果ここ一番での好プレーが準々決勝、準決勝と随所に生まれエラーが少ないのも特徴だ。
絶対的信頼のある古川で負ければ仕方がないと心に決めた一方で、野手陣も個人のウォーミングアップを取り入れる事で各自に責任感が芽生え、其々に合った調整で試合に挑むことが出来た。攻撃に関してはポイントゲッターの工藤、椎原の前に必ずランナーを置くというのは暗黙の了解となっており、その中でも下位打線と1番佐久本の出塁率は非常に高く、平均すると5割以上の確率で出塁し、ロースコアが予想される決勝でも彼らの出塁がカギを握るに違いない。
決勝戦は予選で対戦経験のある清瀬ロングコックスが相手と手の内が知られる相手で苦戦が強いられることは必須だが、エース古川は決勝トーナメントで技術・精神力ともに一段上のステージへと成長し、清瀬ロングコックス打線をいかにして交わすか、非常に見応えのある戦いとなるだろう。
念願のプロスタの舞台で個性派集団の大暴れにも大いに期待し、チーム創設10周年のメモリアルイヤーに華を添えられることが出来るか!?初のビッグタイトル獲得に向け、Harrierは心ひとつに頂点を掴み獲る!!

#1 工藤 純也 (内野手)  1985年7月16日生まれ  八王子学園八王子高校~金沢学院大学 代名詞のフルスイングで相手へプレッシャーを与え、追い込まれてからはシュアなバッティングでチームを牽引。 シーズン後半は打率4割超をマークし、決勝トーナメントでは何度も決勝打を放つなど勝負強さを発揮した。 ピアノが特技という意外な一面を持つ男がチームを優勝へと導き、神宮に歓喜を奏でる! 『 準々決勝、準決勝と決勝点を叩き出せてるので、決勝はホームランで試合を決めたいです。 』
#17 古川 豊 (投手)  1985年4月21日生まれ  八王子学園八王子高校
Harrier立ち上げ時からマウンドを守り抜く不動のエース右腕。 変化球、直球ともに精度が非常に高く、捕手のミットにリズムよく投げ込む姿はまさに精密機械だ。 神宮の舞台でも抜群の制球力とマウンド度胸を見せつけ、チームを悲願の初優勝へと導く! 『 バックを信じて投げきります! 』
#99 椎原 崚 (外野手) 1998年4月10日生まれ  八王子学園八王子高校(甲)~成蹊大学
八王子学園八王子高校創立以来初めて甲子園出場を果たした当時のメンバー。 守備では抜群の守備範囲を誇り、打撃ではチャンスにめっぽう強く、どんな場面でも自分自身のスイングを貫く。 打ってよし。守ってよし。走ってよしと三拍子揃ったポイントゲッターが神宮で大暴れする! 『 優勝に繋がる一打を打てるよう全力で頑張ります!!! 』
チームの創部は2015年、創部時のメンバー全員が中学硬式クラブ・清瀬ポニーの31期生と気心が知れた仲間で活動をスタートした。 首脳陣は31期生が現役の当時、学生OBコーチとして指導していた27期生の吉川を監督に迎え、更には31期生で主将を務めていた原がロングコックスの主将に就任し、副将のジュニオールがGMとなり現役当時さながらの体制を整え、創部初年度に関東草野球リーグ3部にて優勝し、鮮烈なデビューを飾った。
2年目は清瀬市軟式野球連盟に加入し、3部スタートながら春・秋大会で成績を残した結果、その年に1部まで昇格し勢いは更に加速、この年から清瀬ポニー以外からも続々とメンバーが加入したことも大きかった。飛躍を誓う3年目、順風満帆な草野球ライフを過ごして彼らに突如試練が訪れ、この年はタイトルどころか勝ち星から遠ざかる厳しい1年となった。しかしここでも戦力補強に抜かりはなく、清瀬ポニー35期の小寺と大熊健太が加入し、より選手層が増した年でもあった。チーム力の更なる底上げを目指して迎えた5年目は清瀬ポニー37期の阪が加入し、当初は捕手での起用を考えていたが、投手に転向し才能が開花。みるみる力を伸ばし、現時点でのエースとなり監督から全幅の信頼を寄せる。
そして今季これまで主将を務めていた原から、平澤新主将へバトンタッチ。更には清瀬ポニー38期の堀、沼澤、土井に加え、石坂、岡本の新戦力が続々加入、『今年こそはプロスタ進出』と意気込み、Victoriaリーグに初参戦。次々とチームに改革を起こす平澤新主将の成果が報い、参戦初年度に見事ファイナル進出を決めた。
そんな清瀬ロングコックスの戦力を紹介すると今年は高崎、沼澤、阪、高橋とエース級の4枚看板がチームを支える。そしてシーズン後半にかけて調子を上げ、自身の投球で神宮ファイナルを決めた沼澤が投手陣のキーマンとなるだろう。一方打線もチームの絶対的主砲の小寺に加え外崎、石坂、岡本と注目すべきスラッガーが多いのも特徴だ。一線級の戦力を保持しながらもチームに甲子園出場経験者はおらず、不完全燃焼で現役生活を終えたメンバー達が大好きな仲間、そして大好きな野球で頂点に立ちたいと一際強い思いを持つ彼らは、神宮決戦の大一番を前に余念がない。
ここまで若さとチーム力を武器に怒涛の勢いで勝ち上がってきた清瀬ロングコックスは、いかにして頂点まで上り詰めるか!?彼らの戦いぶりに注目が集まる!!

#15 小寺 優太 (捕手) 1998年6月23日生まれ  拓殖大学第一高校
強肩強打の捕手であり、不動の4番を務めるチームの顔。 実家の農家で鍛えられた下半身から生み出されるパワーはチームNo.1を誇り、打撃センスは一級品だ。 初タイトル獲得に向け、神宮の舞台でも攻守の活躍が期待される! 『 チームの顔から、ビクトリアの顔になります! 』
#20 沼澤 大斗 (投手) 2001年5月25日生まれ  聖望学園高校
投打でロングコックスを支える最年少ルーキー。 シーズン序盤こそ不安定な投球が続いたが、終盤にかけて抜群の安定感を誇り大車輪の活躍を見せた。 打者としてもクリンアップを任される彼の活躍が優勝の行方を左右する! 『 迫力あるピッチングを披露し、チームの優勝に貢献出来るよう、精一杯のプレーをしたいと思います! 』
#52 土井 稜大 (内野手) 2001年5月2日生まれ  都立国分寺高校~埼玉大学
チーム内で「ノラ(野良犬)」の愛称で親しまれている愛されキャラ。 誰よりもVictoriaに懸ける思いが強く、人一倍の努力で決勝Tから三塁手レギュラーの座を掴んだ。 沼澤と共にチーム最年少ルーキーが神宮の舞台で闘犬となる! 『 私はGMにノラという名前を授けていただいたので、野良犬らしく誰よりも吠えて、ボールに噛みついていきます。 』