取材2024.12.30
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | S | R |
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Team Rawlings | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 2 | - | - | 5 |
Team Victoria | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | - | - | 2 |
個人参加企画となるVictoriaスペシャルカップについて説明すると、Victoriaリーグ所属選手内でファイナル出場を逃したチームより出場希望選手を募集。各選手には平等に出場機会が与えられ、今回は14チーム26名が参加した。一部の選手は試合途中に再出場が認められるなど本来の野球のルールからは一線を画した形式となるが、夢舞台神宮球場でのプレーを少しでも楽しんでもらおうと大会本部で細かなシナリオを作成し、様々なチームのユニフォームを身に纏った選手が一堂に集い、毎年好評の企画となっている。
そして今年のスペシャルカップはVictoriaオフィシャルメインパートナーの『ローリングス』とのコラボが実現し、参加選手には夢と希望を与えるビッグな企画を準備した。その内容とは大会本部が準備したローリングスの人気バット『ハイパーマッハ』と『木製バット』を使用し、活躍した選手には賞品を贈呈すると言った参加者にとっては心嬉しい内容だ。その気になる賞品の内容は、ハイパーマッハ、もしくは木製バットでヒットを打った選手には人気アパレル商品の『4Dパンツ』を贈呈、そして木製バットでホームランを打った選手には最新グラブを贈呈し、試合前から参加者のモチベーションも高まり話題を集めた。もちろんMVP1名にも最新グラブが贈られ、今季はスペシャルカップにおいてもローリングスの充実したサポートが約束された中、26名のVictoria戦士たちが神宮球場に乗り込んだ。
1回表、守備に就くTeamVictoriaは2年連続でズミズミダイコンズの清水がスペシャルカップ先発のマウンドを託され、清水は今年も安定した投球を披露し、難なく初回を三者凡退で切り抜ける。対するTeamRawlingsは留年バスターズ井上が先発の大役を務めるが、1番江戸川のレベッカ鈴木と3番ズミズミダイコンズ中駄にフォアボールを与え、1アウト1,2塁のピンチを迎える。ここで4番を務めるTokyo Redbirds鈴木がローリングスのハイパーマッハを手に打席へ向かうと、鈴木は2球目をレフトへ弾き返し、この日初めてとなる企画達成者としてローリングス4Dパンツを獲得した。その後TeamVictoriaは得点圏にランナーを進めるも、井上がスペシャルカップ常連組の経験を活かし、このピンチを切り抜ける。続く2回も両先発が無失点の好投を披露し迎えた3回表、ここで試合が動き出す。TeamVictoriaはこの回からSquirrelsの武田が2番手としてマウンドに上がると、 TeamRawlings先頭の8番Albatross花岡を歩かせ、続く9番のAlbatross高橋はここでローリングスのハイパーマッハを握りしめ打席に向かう。そして高橋は3球目を見事にレフト前へ運び、この日2人目の企画達成者としてローリングス4Dパンツを獲得し、塁上でも満面の笑みを浮かべた。その後もSquirrels武田は2人の打者にフォアボールを与え、押し出しで先制点を許し、TeamVictoriaは3番手としてWisterias北村がマウンドに上がる。無死満塁で急遽マウンドに上がった北村は、この回より途中出場のT-Five木原に対して押し出しのフォアボールを与え2点目を献上するも、その後は本来のピッチングを見せつけ、このピンチを最少失点で切り抜けた。3回裏、TeamRawlingsは2番手としてAlbatross高橋がマウンドに上がり、高橋は先頭打者を簡単に抑えるも続くTeamVictoria2番のTokyo Redbirds岡田に対してフォアボールを許す。すると1塁ランナーの岡田は初球、相手のバッテリーエラーで3塁まで進む好走塁を見せ、その後ボークもあってTeamVictoriaはすぐさま1点を返す。高橋はその後も制球が定まらず、続く2人の打者に対してフォアボールを許し、TeamRawlingsも急遽パンプキンズ堀野が3番手としてマウンドに上がる。堀野は途中出場の江戸川のレベッカ坂井を打ち取り2アウト1,2塁とするも、同じくこの回から途中出場の赤羽Porkbits佐藤が綺麗なセンターへのタイムリーヒットを放ち、TeamVictoriaは2-2の同点に追いつく。両者譲らない展開の中迎えた4回表、TeamVictoriaはこの回もマウンドに上がったSquirrels武田の制球が定まらず、フォアボールとエラーで1アウト1,3塁のピンチを招くと、途中出場の令和の豹安藤の打席で痛恨のワイルドピッチを与え、TeamRawlingsが4回表に3-2と勝ち越しに成功する。試合は6回に入り時間の関係でこのイニングが最終回となる。表の攻撃TeamRawlingsは2アウトから令和の豹安藤のセンターへのクリーンヒットを放ち2アウト1塁とすると、続く途中出場のPH太田が1ボールからの2球目をフルスイング。打球は神宮の夜空に高々と舞い上がる2ランホームランとなり、TeamRawlingsが5-2と更にリードを拡げる。その後もリエントリーの留年バスターズ井上が、この日3本目となるローリングスのハイパーマッハでヒットを放つも無得点に終わる。6回裏、TeamVictoriaは1アウトからWisterias近藤がライトオーバーの3ベースヒットを放つも、この回から5番手としてマウンドに上がった市川シーブリーズ高見澤を打ち崩せず、5-2でTeamRawlingsの勝利。MVPには6回表に貴重な2ランホームランを放ったPHの太田が選ばれた。(詳しくはライブ配信動画をご覧下さい)
試合中に各選手が使用したローリングスのバットは以下よりご確認下さい。
・HYPERMACH 4ORCE MASTER
https://www.rawlings.co.jp/products/bat/13566/
・軟式 BIG STICK ELITE 軟式ダケカンバ
https://www.rawlings.co.jp/products/bat/13573/
<Team Rawlings>
5-2で勝利を収めたTeamRawlingsは、ヒットこそ5本と多少の物足りなさはあったものの、選んだ四死球は8つとほぼ全員が初対面ながら、各選手がチームプレーに徹する姿は素晴らしかった。この日はそれぞれがショートイニングであったが5人の投手がマウンドに上がり、中でも4番手の令和の豹諏訪と、最終回を締め括った市川シーブリーズ高見澤は1イニングをピシャリと抑え、何とか追いつこうと攻め立てるTeamVictoriaを交わすナイスピッチングであった。この大舞台での好投は来季の自信へと繋げてほしい。そしてこの日MVPを受賞したPH太田のホームランは相手チームも目を見張るほどのバッティングで、この日球場が一番盛り上がった瞬間だった。太田は所属チームのPHに戻ってもチームメイトを牽引し、今度はファイナリストとして再びこの地で暴れ回ってほしい。
<Team Victoria>
試合には敗れはしたもののTeamVictoriaも選んだ四死球は7つと、相手同様1日限りのチームながらチームプレーに徹する姿勢は褒め称えたい。投手陣を振り返るとこちらもショートイニングではあったが、先発のズミズミダイコンズ清水は2イニングを被安打1、3奪三振と2年連続で好投を披露し、どこか緊張感が漂っていたチームであったが清水の好投をきっかけに自然と一体感が生まれていった。また攻撃面でもTokyo Redbirdsの鈴木や岡田など、スペシャルカップを複数回経験する選手がプレー面でチームを盛り上げてくれた。更には赤羽Porkbits佐藤のタイムリーヒット、最終回に見せたWisterias近藤のスリーベースヒットなど、初出場組もしっかりと結果を残し、存在感を発揮してくれた。各選手が神宮の舞台を楽しむ姿が印象的だったが、来季はこの経験を糧に1つでも多くのチームが自チームでプロスタ出場権を手にすることを期待したい。