特集2023.12.13

Which Win!? -Victoriaリーグ4部総括&ファイナリスト特集-

過去最多80チームが参戦を果たした第二激戦区4部!両雄悲願の初タイトル獲得は如何に!?

【Aブロック】 エース高田が年間通して好投を続け、圧倒的な実力を誇示し6戦全勝を飾ったのはエントラストフォローウィンズ、2位には球通ベースボールクラブが入りエントラストフォローウィンズに敗れはしたものの得点力で存在感を見せつけ、決勝トーナメント進出を決めた。TOKYO HORNETSは4勝を挙げながら3位となったが、昨年に続きワイルドカードで決勝トーナメント出場を決め、でしょって。高輪は上位と差を付けられる結果となったが、最終戦の2ケタ得点は来季へ繋がる手応えとなっただろう。

【Bブロック】 2022年の雪辱を果たし、勝ち点16で2位以下に大差をつけ、失点数も1ケタと格の違いを見せたTokyo RIOTが首位通過。そのTokyo RIOTに唯一引き分けた東京Bee Valleyは江森のピッチングが光り、初出場で決勝トーナメント進出を決めた。東京9bullet'sは昨年初出場でブロック首位通過の快進撃を見せたが今季は惜しくも3位と振るわず、同じく練馬Unitedも昨季は1位通過ながら今季は4位と来季はこの悔しさを晴らしてほしい。5位の前野MANYMETSもベテランとルーキのバランスが良いだけに来季は飛躍の1年としたい。

【Cブロック】 昨年に続きアスリーツは今季も4部リーグを席巻し、6試合中半数は大差による勝ち星を挙げ攻撃力では2位以下を圧倒した。砂町ドンフェイスと大江戸モンキースパーズは最終戦の直接対決で2位の座を争ったが、試合には敗れるものの砂町ドンフェイスが得失点差で優位に立ち予選通過を決めた。Cブロックは下町エリアのチームが多く在籍し、葛飾区の日の出ホーマーズ、江東区のSquirrels、足立区のフロンティアは3チーム共にシーズン2勝と見せ場を作れなかった。オーティーナショナルズも今季はやや精彩を欠いたが、来季はベテランエース小山を中心にリベンジを誓う。

【Dブロック】 4部リーグでも一際目立った攻撃力を見せたのはトラベラーズで、3試合で二桁得点を叩き出すなどDブロック負けなしで首位通過を決めた。2位には毎年のように4部で好成績を残す神奈川インフィニティが入り今季も決勝トーナメント進出を果たし、3位にはブロック最少失点で4勝を挙げた留年バスターズがワイルドカード出場枠を掴んだ。4位のTokyo Redbirdsは攻撃力に課題を残し、スペシャルカップ2023にも出場する岡田と鈴木を中心に来季巻き返しを見せてほしい。

【Eブロック】 首位争いは5勝1敗でRocketsとTOKYOJUMBLUESが勝ち点で並び、得点力で上回ったRocketsが首位通過を決め、その2チームに割って入ろうと江戸川のレベッカが最後まで踏ん張り4勝を挙げてワイルドカードの切符を掴み取った。赤羽Porkbitsとれぐるすは上位相手の惜敗が響き、船堀ハーキュリーズも今季1勝とブロックワーストの失点数が悔やまれるが、バッテリーを中心に立て直しを図れるか注目だ。2024年こそ赤羽Porkbits佐藤、れぐるす土屋、船堀ハーキュリーズ小山の各代表には主役の座を担って欲しい。

【Fブロック】 『Defensive Baseball』をチーム方針に掲げる市川シーブリーズは自慢の守備力だけでなく、圧倒的な攻撃力を見せつけて1位通過を決めた。Fブロックで同じく高い守備力を誇示したDIAMONDSは2年連続の決勝トーナメント進出となり、7月の取材試合でポテンシャルの高さを見せたラフベースボールはDIAMONDSと4勝2敗で並び、ワイルドカードの出場枠を手中に収めた。長年参戦を続けるセブンホイールズは善戦を見せるも予選敗退となったが、4部リーグを支える常連組として来季は4年ぶりの決勝トーナメント進出に期待を寄せる。

【Gブロック】 4チームが4勝で並ぶ稀にみる接戦となったGブロックで首位通過を決めたのはBallenaで、失点数が唯一の一桁と細田を中心とした投手力が際立っていた。取材試合で好ゲームを見せたGlanzが2位で2年連続の決勝トーナメント進出を決める一方で、混戦を極めたGブロックからは更にふじみ野ジャイアンツ、HOMIE JOCKSの2チームがワイルドカード進出を決めた。SWINGSとミドルエースは互いに1勝4敗と今季は力及ばなかったが、2024年こそ上位争いに加わってほしい。

【Hブロック】 新戦力の加入もあり今季絶好調のG-matesがHブロックの首位に立ち、そのG-matesに敗れはしたものの総得点はブロックトップの攻撃力を見せた青山ダイナマイツが2位に入り、両チームがHブロックを盛り上げた。3位三鷹Practiceはあと一歩及ばなかったが、取材試合での加藤の好投は印象的で、その三鷹Practicに取材試合で敗れるもあはちゃ505の野球を楽しむ姿勢は強く心に残っている。2チーム共に波に乗ったら脅威であり、来季楽しみな存在だ。WEEDS、タートルズは2勝4敗と悔しいシーズンを終えたが、まずは予選通過を目標に来季の巻き返しを期待したい。

【Iブロック】 初戦から2桁得点の完勝を飾るなど、5年連続の決勝トーナメント進出を決めたAISは今季も4部リーグを牽引し、2位に入った江古田Rocketsは首位AISに唯一黒星を付け、高橋を中心とした投手陣がチームを引っ張った。3位以下は2勝3敗で3チームが並び、年間80試合を目指して戦うAlbatrossは3位に入り、4位の世田谷oddsは2位通過の江古田Rocketsから白星を挙げるも上位にはあと一歩及ばなかった。東京レイバンズもシーズン2勝と力及ばなかったが、チームの特徴でもある若手とベテランが融合して5年ぶりの決勝トーナメント進出を目指してほしい。

【Jブロック】 新勢力が鎬を削る中でJブロックトップに立ったのはck Diver'sで、取材試合で見せた松澤のスリーランホームランは圧巻だった。同じくチェリーウィングスも取材試合で9-0と大きな見せ場を作ると最終戦も勝利を飾り予選通過、有閑倶楽部は惜しくも3位で予選を終えたが、代表の佃を中心としたチームワークを武器にワイルドカードで決勝トーナメント進出を決めた。SS-Splitsは4位と昨年に続き予選敗退となったが、1989年から活動する経験値で他のチームを圧倒し来季は飛躍の年にしてもらいたい。初参戦のサイスターズはVictoiraの洗礼を浴びる形となったが、まずは予選通過を目標に来季の奮起を期待したい。

【Kブロック】 昨シーズンの予選敗退から一転、今季はチームを立て直したMIXUPが5戦全勝とKブロックトップに立ち、昨シーズン復帰を果たしたUltimate B.Cも2年連続の決勝トーナメント進出を決めた。そのUltimate B.Cに勝ち星を奪った初参戦の羅笑門はロースコアのゲームを得意とし、見事にワイルドカードの椅子を手に入れた。こちらも初参戦の一閃~ISSEN~は2勝に終わるが羅生門から奪った勝ち星は大きな1勝となり、東京Air-forceも個々のポテンシャルの高さが相手チームからも脅威となっており、来季はその実力を更に見せてほしい。

【Lブロック】 昨年に続き強力な投手陣を揃えて圧倒的な実力を示した参戦3年目の大翔が無敗での首位通過を決め、2位には2022年結成の初参戦チームRemixが4勝1敗と勢いを見せつけ、若武者とベテランチームがKブロック上位争いを盛り上げた。更に2勝3敗で2チームが並び、2016年に4部リーグ制覇の実績を持つLAGERSが3位、過去に決勝トーナメント進出を果たしているマイルドスターズが4位に入り、来季こそ常連チームの復活劇に大きな期待を抱く。

【決勝トーナメント】 過去最多80チームの参戦により今季も第二激戦区となった4部リーグは、決勝トーナメントも32チームが頂点を目指し、神宮進出を懸けたバトルはより一層激しさを増した。
今季はワイルドカード枠も8チームとなり敗者復活でも盛り上がりを見せ、8強にはGlanz、トラベラーズ、市川シーブリーズ、球通ベースボールクラブなどの面々が入り、中でもGlanzは2年連続で8強と格の違いを見つけた。Glanzは更にベスト8を懸けた戦いでは予選同ブロックで敗戦を喫したHOMIE JOCKS相手にリベンジを果たすなど、大きな見せ場を作ってくれた。そのGlanzを13-3の大差で下したAIS、準決勝進出一番乗りを決めた参戦3年目の大翔、決勝トーナメント2試合で完封勝利を飾った参戦2年目のRockets、絶対的エース菊田を擁するアスリーツがベスト4に勝ち上がり、準決勝で相手打線を互いに1失点で押さえた埼玉県東松山の雄・大翔と、こちらは東京下町の雄・アスリーツが神宮進出2枠の座を掴み取った。
決勝トーナメント3試合中2試合で完封勝利を収めた大翔は、昨季8強の壁を打ち破って初の4強進出を果たすと、準決勝もチームの勝ち頭で絶対的エースの久武が完璧な投球内容を披露した。対するアスリーツも投手力を武器に準々決勝までの3戦共に3点差以内の接戦を勝ち切っており、エース菊田を中心に持ち前の勝負強さで準決勝まで勝ち上がると、AISとのセミファイナルでは打線が爆発し8-1と中盤で試合を決定づけ、参戦8年目で悲願のファイナル出場を決めた。
神宮での頂上決戦は大翔、アスリーツ共に絶対的エースを擁するが故に僅差の勝負が予想されるが、実力が拮抗する両雄の勝敗を分けるのは間違いなく『勝利への執念』となるだろう。そしてVictoiraファイナル2023の最終戦を飾る4部リーグ決勝戦、両チームには堂々とした戦いを見せてほしい。互いにVictoira初タイトルを目指し、いざ決戦の舞台神宮へ乗り込む!!

アスリーツ(東京都)今大会 10試合81得点21失点

結成24年目、チームは『参加メンバー=ベストメンバー』、『野球人の前に社会人』をモットーにVictoiraには2016年から参戦し、チームは8年目で初めてのファイナル出場を決めた。
主戦場は江東区と江戸川区、ベテランから若手まで毎週日曜日に集まり大好きな草野球を楽しんでいるが、前述した通りVictoriaには2016年から参戦を続け、当初所属していた3部でも予選リーグは何度も勝ち上がっている。しかしコロナ禍以降はブロックでの予選敗退も経験し、2022年からは活動の舞台を4部リーグに移した。自主降格初年度の昨年は予選リーグ2位で決勝トーナメントに進むと、1回戦で敗れはしたのものの取材試合では改めて実力の高さを示した。そして迎えた2023年、予選リーグで1位通過を決めると、決勝トーナメントは4試合で僅かに5失点と投手力を武器に苦節8年、悲願のプロスタ出場を決めた。
そんなチームを紹介すると打線は佐々木(彩)がリードオフマンを務め、その佐々木は江東区内で整骨院の院長をしながら母校のトレーナーとして夏の大会にも帯同する。続く2番には森田が入り、今年は公式戦での本塁打が10本を超え、打点・得点ともにトップに立っている。クリーンアップは佐藤(佑)、多賀の高校同級生コンビが担い、その二人の後ろには佐藤(高)が控える。太田、秋吉、光森は上位・下位問わず活躍を見せ、その下位打線を引っ張るのが久保と伊藤で、共に数字に表れない貢献で相手ピッチャーにプレッシャーを与える。
その他にも石川(貴)はどこでも守れるユーティリティプレーヤーとしてチームを支え、横内は2か月前からチームに合流し覚醒間近と楽しみな存在だ。古嶋はベテランとしてここぞの場面で仕事を果たし、先日も連盟大会において2死ビハインドの場面から逆転サヨナラ本塁打を放っており、同じくベテランの大野は主に守備固めとして控える。
投手陣は菊田と外崎の左右両エースが屋台骨で、その後ろにはプロスタ請負人の木村がセットアッパーとしてスタンバイ。更に下野はチーム最年少と活きのよい球が持ち味だ。そして毎週土日を完投するミスター草野球、奇跡の56歳中野が投手陣を引っ張り、その他にも佐々木(琢)、木下、尾崎がリリーバーとして待機する盤石の布陣だ。
まさにベテランと若手が融合する模範となるチームだが、監督の吉野は「このような機会を大切にし、思い出に残る試合にしたいと考えております」と最後までフォア・ザ・チームの精神で決戦を迎える。8年越しの夢舞台、下町の雄アスリーツは全員野球で頂点を掴むことができるか!?彼らは神宮の舞台で最高のスマイルを見せる!!

≪注目選手≫
#2 佐藤 佑亮(捕手) 1998年4月18日生まれ 関東第一高校(甲)~中央大学
強打を誇るアスリーツ扇の要。クリーンアップを担う打撃は決勝トーナメントでも勝負強さを誇示し、キャッチャーとしても投手陣から絶大な信頼を集めている。神宮の舞台でも攻守両面の活躍が期待される。
『全員で掴んだ初の神宮です!アスリーツらしい野球で、全員が野球を楽しみ全員が輝ける時間にします!』

#7 菊田 七生(投手) 1995年9月6日生まれ 札幌第一高校(甲)~北海道大学
アスリーツ右のエース。様々な球種を駆使したコンビネーションを武器とし、今季チームの躍進を支えた立役者の一人。マウンド度胸も満点で神宮の舞台でも彼のピッチングがチームを長年の悲願へと導く。
『神宮球場でプレーをするという学生時代からの目標が叶いとても嬉しく思います!最高の舞台で皆と最高の思い出ができるよう、全力で頑張ります!!』

#19 森田 寛之輔(内野手) 1995年11月17日生まれ 修徳高校(甲)~平成国際大学
今年は公式戦での本塁打が10を超え、打点・得点ともにチーム記録を叩き出し他を圧倒している。打っては上位、守ってはショートを任される攻守のキーマンの活躍こそがチームの初タイトル獲得を加速させる。
『チーム全員で力を合わせて、ここまで来ることができました。皆でカバーし合いながら、各々の長所を出せればと思います。最高の夢舞台!楽しみます!!!』

大翔(埼玉県)今大会 9試合99得点22失点

チーム発足から5年、絶対的エース久武を中心に守備からリズム作り、Victoria参戦3年目の今季、初めてのファイナル出場を掴んだ。大翔は昨年の4部リーグ予選においても6試合で僅か3失点と圧倒的な存在感を示したが、Victoriaにはその前年となる2021年3部から参戦を果たし、ブロック6位と3部リーグの高い壁に跳ね除けられ、対戦相手となるアスリーツと同様に戦いの舞台を3部リーグから移して今回の決戦に挑む。
今季の戦いを振り返ってみると昨年と同様に予選は無敗と無双状態で、決勝トーナメント進出後も初戦から投打共に好調を維持し難なく準決勝にコマを進めた。迎えたセミファイナルのRockets戦もエース久武が圧巻の投球を披露し、打線も3本のタイムリーで得点を重ねると5-1でRocketsを破り、神宮へのプラチナチケットを手に入れた。
そんな大翔の戦力を見てみると、前述しているエース久武の出来がチームの勝敗を左右するが、控えには片岡や大加田も待機するなど豊富な投手陣から目が離せない。打撃面では今年から1番に抜擢された花田に注目が集まり、その選球眼と出塁率の高さはチームの大きな武器となる。チームの得点源となるクリーンアップには江原、富岡、引田を擁し、中庭、新井、山田(和)、櫻井などの下位打線にも優れた打者が揃うなど攻撃の幅が広いのも特徴だ。
一方のディフェンス面では捕手の新井がチームの核となり、その強気なリードとフレーミング、強肩がチームの防御力を高めてる。内野では野口と戸田が複数のポジションを守り、外野手は大沢や今井といったチームの中心選手が盛り上げ、そしてセンターを守る引田の守備力は『埼玉県トップクラスの実力』とチームの面々は褒め称える。走塁面ではチームトップクラスの俊足、兄の田島(勇)と弟の田島(真)の機動力に注目で、田島(勇)は3年連続で盗塁王に輝くなど、田島兄弟の脚力が更に攻撃に幅を持たせている。
「多彩な才能と団結力を持ち合わせた我々のチームは、全身全霊をかけて毎試合に臨み、明治神宮野球場での優勝をチーム全員で掴み取ります」と神宮決戦に向けて力強い言葉を残したが、大翔は平均年齢も20代前半とまだまだ若く、この4部でタイトルを収め、未来のVictoriaを担う中心チームとして成長を続けてくれるであろう。大翔はそのチーム名の通り、神宮の地で誰よりも大きく高く翔び、歓喜の輪を作る!!

≪注目選手≫
#3 江原 皋生(内野手) 2003年5月2日生まれ 佐久長聖高校~東京農業大学
大翔打線のクリーンアップを担うスラッガー。長打はもちろん状況に応じたバッティングが光り、叩きなども完璧にこなす巧打者だ。彼が持ち前の勝負強さを発揮した時、悲願の初タイトル獲得が見えてくる。
『今年1年の集大成で神宮球場という素晴らしい球場で野球ができることに感謝して1球1球全力でプレーします!そして優勝という最高の結果で終われるようにチーム全員で頑張ります!応援よろしくお願いします!!』

#11 久武 聖人(投手) 2000年4月6日生まれ 山村国際高校~足利大学
抜群の制球力を誇る大翔の絶対的エース。糸を引くストーレート、多彩な変化球を武器に予選からチームの躍進を支えてきた。野球をこよなく愛する男が 攻めのピッチングを貫き、チームを優勝へ導く。
『仕事の時も休みの時も野球の事が頭から離れず毎日、自主練習に育んできました。応援してくださっている方々に喜んでもらえるようなプレーを届けたいと思います。』

#27 富岡 夏樹(内野手) 2000年7月29日生まれ 浦和学院高校~城西大学
大翔の絶対的天才4番打者。なんといってもその飛距離は異次元だが、広角に打ち分けられる器用さも兼ね備えている。準決勝では貴重な逆転打を放っており、決勝戦でもその勝負強さがチームの武器となる。
『勝ちにこだわり頑張ります』

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