特集2023.02.22
2020年のコロナ第1波から3年にわたって続いてきたマスク着用のルールが近く緩和され、ようやく日常を取り戻しつつある今、世間の関心は3月から始まるWBCの話題で一色だ。野球人にとっては待ちに待った球春到来に加え、プロ野球では2019年以来の声出し応援の復活、そして4年に1度の野球世界一を決めるWBCと、2023年は胸の高鳴りが収まらない野球人も多いのではないだろうか。
そして草野球界でも春を待たずして既に2023年シーズンをスタートするチームが多くいる中、Victoriaも選手達の熱量に負けじとオフシーズン期間中にホームページの大幅リニューアルに着手した。これまでパソコン専用のホームページとなっていた仕様をスマートフォンからも快適に閲覧できるよう、令和の新時代に合った仕様へとアップデートを行い、我々大会本部も筋書きのないドラマをサポートする準備は整った。
シーズン開幕を前に2022年のVictoriaを少し振り返るとTropicanaの1部リーグ2連覇、更にはPIECEの春3連覇が大きな注目を浴びる一方で、参戦7年目の葛飾セブンBBCや、参戦8年目のPHなど悲願のタイトルを獲得したチームにもスポットが当たる1年となった。そんな王者に対して今季は主役の座を奪おうと例年同様に1都3県から多くのチームが参戦を決め、13年連続で参加チーム数は右肩上がりと今季のVictoriaも史上最高のバトルとなることは間違いない。ここからは各大会注目チームを一気に紹介する!
例年と同様に64チーム参加で満員札止めとなったスプリングカップ2023。2月15日のリーグ大会組み合わせ発表に先駆け、スプリングカップは2月13日に大会本部の代理抽選にて組み合わせが決まり、1回戦から注目カードが目白押しとSNSを中心に大きな話題を呼んだ。
先ずは今大会の最注目チームとして名前が真っ先に上がるのは、スプリング3連覇中のPIECEであろう。毎年のようにメンバーの入れ替えが行われるPIECEは昨シーズン、スプリングカップ2021大会MVPの櫻井(健)がチームを離れ戦力ダウンを予感させるも、長年エースとしてPIECEのマウンドを守ってきた桑原(以)がキャッチャーへのコンバートに成功。そして空いたエースのポジションには関根がその大役を務め、4番には新戦力の上島が加入するなど、戦力は衰えることなく彼らが3連覇の立役者となった。そんなPIECEの1回戦は、3年ぶりにVictoria復帰を果たした武蔵ベースボールクラブに決まった。
更に前年度に惜しくも決勝戦でサヨナラ負けを喫した戦極-SENGOKU-はリベンジを誓い、ベスト4に進出した佐川グローバルロジスティクス株式会社、湾岸ベースボーイズも虎視眈々と頂点奪取を狙う。一方、昨春1回戦で早々に姿を消した東京ドナルドダック、REDSOX、スタイガーは過去タイトルフォルダーとして今季こその巻き返しを誓う。さらに毎年のように番狂わせを起こすのは新規参戦チームの台頭で、今大会も8チームの猛者達が新規エントリーを決める中、2023年もニューヒーローの誕生に大きな期待を寄せる。
果たして1年の戦いぶりを左右する春のビッグトーナメントの結末は如何に!?寒さに負けない熱いバトルが間もなく開幕する!!
昨年はTropicanaの連覇達成を阻止しようと『打倒トロピ』を合言葉に1部リーグ所属の猛者達が奮起するも、並みいる強豪を抑え、オレンジ軍団が大会史上初の最高峰リーグ連覇を成し遂げた。
そんなTropicanaは右腕の田山が2022年にカムバックを果たすと、シーズン後半にはサイドハンドの佐瀬がチームを支え、佐瀬-田山の盤石投手リレーを形成した。1部リーグ決勝戦でもPIECEの追い上げを佐瀬-田山で振り切り、近年の一線級の活躍には『補強』が1つのポイントとなったと言えるだろう。無冠の帝王と呼ばれたTropicanaも3年前までタイトルとは無縁であり、補強や大胆な起用法など『変化』をきっかけに躍進を遂げるチームがここ数年多く目に留まる印象だ。
王者Tropicanaと同一ブロックに入った若手の有望株・下町Tempestは、これまで扇の要を務めた代表の武藤が自らを投手として起用したことが見事にハマり、2022年は各大会で上位に食い込んだ。同じく若手のホープDOBERMANは、代表の坂倉が中心となり積極的な戦力補強がプラスに働き、予選リーグではTropicana相手に最後まで互角の好戦を演じた。更には昨シーズン1部リーグでベスト4に入ったブルーサンダース、我孫子フラワーズは優勝候補の一角として名乗りを上げ、ベスト8に入ったジャンクベースボールクラブ、戦極-SENGOKU-、スタイガー、湾岸ベースボーイズも頂点に立つ力は十分に秘めている。そして2部からの昇格を果たしたPH、清瀬ロングコックス、SCRATCHも昨シーズンの勢いそのままに主役の座に躍り出たいところだ。
果たしてVictoria最強王者の称号を懸けた40チームの戦いの結末は!?いよいよ最高峰1部リーグの決戦の火蓋が切って落とされる!
2022年の2部リーグは参戦8年目のPHと参戦12年目のSCRATCHが神宮の舞台で激突し、見事古株対決を制したPHが悲願の初優勝を飾った。今季は第12代目のチャンピオンの称号を懸け、過去最多となる総勢53チームが2部リーグへのエントリーを決めた。
まず触れておきたいのは、今季の2部リーグ最大の特徴は3部リーグからの自主昇格が大幅に増えたことである。昨年の自主昇格は3チームに対し、今季は9チームと前年比3倍に膨れ上がった。ここ4年間でチーム数が約2倍に膨れ上がった3部と比較すればチーム数はやや劣るが、対戦するチームのレベルが上がることは言うまでもなく、自ら茨の道を選んだ彼らの勇気ある行動に敬意を表したい。
そんな自主昇格を決めたチームをピックアップするとFENRIL、紫紺インディアナオスン、葛飾セブンBBC、RAVEUP、スタープラチナ、青霧、ブラックバイキングス、Junkies、Hustlerと、3部リーグでも結果を残した面々が顔を並べる。特に昨季3部リーグでベスト4とあと一歩のところで涙を飲んだFENRIL、Hustlerは並々ならぬ闘志で今大会に挑むだろう。更にはNITORO、インソムニアスターズの自動昇格組に加え、KFBC、にぎり飯、立花もんじゃあず、カプリッチョ、湘南ヴァイパー、愛宕ヤンキースの6チームが新規参戦を果たし、今季の2部は例年以上の盛り上がりが見られそうだ。
ここで黙っていられないのは2部残留チームで、中でもブレーブス、Heartland1844、情熱チキンのVictoriaタイトル経験者が2部リーグを引っ張り、グレイトシャークス、STBC、Destroyers、BOOOOONの昨季上位に食い込んだチームにも注視する必要がありそうだ。
果たして過去最多の参加チーム数で鎬を削り合うことになった2部リーグの結末は!?一瞬たりとも目が離せない戦いが間もなく開幕する!!
3部リーグは原則として新規参戦チームの登竜門とVictoriaでは広く知られ、毎年リーグ最多の参加チーム数を誇る。無論今季もその様相は変わらず、混戦を極めることとなりそうだ。
コロナ禍からの3部王者を振り返ると、2020年は清瀬ロングコックス、2021年は戦極-SENGOKU-と近年のVictoriaを牽引するチームが顔を並べ、2022年は参戦4年目のNITOROが初タイトルを掴み、こちらも今後のVictoriaを引っ張ってくれる存在だ。「3部リーグ優勝=未来のVictoriaを支えるチーム」となるが故、ブロック予選通過後も総勢32チームによる決勝トーナメントが待ち構えるなど一時の油断も許されず、毎年上部リーグに負けないハイレベルな戦いが繰り広げられている。
だが今季に至っては昨季ベスト8に入ったチームのうち半数以上が2部への昇格を決め、例年以上に優劣がつけ難く、どのチームにもチャンスが巡ってきそうな予感だ。その中でも昨シーズン3部リーグで予選全勝を果たしたユニティー、JOKER、GRADE RIZE 2ndは上位進出候補として名前が挙がる一方で、ここに割って入ってくるのが新規参戦チームの存在だ。
今季は36チームが新規参戦を決め、その中でも吉岡クラブOLDは注目チームとして触れておきたい。『吉岡クラブ』と聞くとVictoriaでは馴染み深く、過去にVictoriaで2度の頂点に立った吉岡クラブの壮年チームは、平均年齢は40代後半と決して若いとは言えないが、年齢を感じさせない大人のプレーに注目だ。3部リーグは20代前半のチームも数多く、ベテランと若手のガチンコバトルに大きな期待を寄せる。
まだまだ紹介したい注目チームは数多くいるが、いよいよ始まる真剣勝負に熱い視線を送り、時代の寵児となるニューヒーローの誕生にも期待したい!!
4部リーグも3部リーグと同様、ここ4年間で参加チーム数が2倍以上に膨れ上がり、今季は過去最多の80チームがエントリーを決め、2023年は史上最大の大激戦になることは言うまでもない。4部は数えること8回目の開催と歴史は4大会中で一番浅いものの、Victoriaに熱い想いを持って戦うチームが多く、Victoria創設期から参戦を続けるチームが多数在籍しているのも大きな特徴の一つだ。
4部リーグも優劣が付け難く横一線の様相ではあるが、その中でも近年の取材試合で印象に残ったチームから名前を挙げていくと、先ず4部の中でも屈指の好投手、ベテラン小山を擁するオーティーナショナルズには熱い視線を送りたい。オーティーナショナルズの最高成績は2020年の4部リーグ3位だが、その年に見せた小山の好投は記憶に新しく、40代という年齢を感じさせない投球には我々大会本部も感銘を受けた。
続いて若手チームをピックアップすると、昨シーズンの4部決勝トーナメントでタイブレークの死闘を制したふじみ野ジャイアンツは今季も楽しみな存在で、20代前半のチーム構成ながら代表の石川を中心に非常にまとまりがあり、優勝候補の一角として名前を挙げておきたい。ふじみ野ジャイアンツとの一戦で敗れたもののアスリーツにも注目で、こちらもベテランの吉野を中心に統率が取れ、若手の好選手を揃え彼らも楽しみな存在だ。
そして新規チームも例年と同様に続々と参戦を決め、今季は17チームに及ぶニューカマーが新たに加盟した。昨シーズンも新規参戦チームが大会を盛り上げただけに、17チームの活躍を大いに期待したい。
毎年実力が拮抗し合う中、4部リーグで頭一つ抜け出し、8代目の王者の称号を手に入れるチームは果たして!?熾烈を極めるであろう戦いのゴングが間もなく鳴り響く!!