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Victoriaファイナル進出の経験を持つ両雄が2部王者のタイトルを懸け激突!!
今季は33チームによって最高峰リーグへの挑戦権が争われた2部リーグ。そんな今大会を振り返るにあたって注目すべきキーワードは『大混戦』である。それは、全93試合中半数以上の48試合が3点差以内の接戦となり、まさに1球の重みを感じる数々のゲームが印象的であった。 【Aブロック】 首位から5位までの勝ち点が3点差以内と稀にみる大混戦となったAブロックは、2017年3部王者King☆Johnnyが開幕3連勝の勢いそのままに首位通過を果たすと、ユキムハイエンドボーイズはAJPBC相手に劇的なサヨナラ勝ちを収めた試合が鍵となり、2位通過を決める。アンドバランスは3月にダブルヘッダー2連敗と悪夢を見たものの、最終戦で2桁得点の大勝を飾り、得失点差で3位に滑り込み決勝T進出を決めた。そして4位通過ながらもワイルドカードでの決勝T進出を決めた2018年オータムカップ準優勝のCHUYANS+は、ユキムハイエンドボーイズとの一戦で勝ち点1を奪えた事がポイントとなった。予選敗退となったものの、KAJIYAは開幕2連勝を飾るなど春先の勝負強さが光り、富士ゼロックス東京は悪夢の3連敗が響いたが、1位通過のKing☆Johnny相手に勝利を飾るなど底力が印象的であった。AJPBCもリーグ1勝に終わったものの、上位チーム相手に接戦するなど来季のリベンジに注目したい。 【Bブロック】 Aブロック同様混戦となったBブロックは、21試合中7試合が1点差以内の好ゲームとなり、白熱するバトルが展開された。2018年サマーカップ準優勝のSuper Newは初戦こそ星を落としたが、2戦目以降は自慢の投手陣が躍動して首位通過を果たし、昨年の4部王者ワイルドスピリッツは最終戦に7得点と猛打が爆発し得失点差で2位通過。Bブロック残る一枠は、開幕2連勝と好スタートを切ったとん吉が3位で決勝T進出決めた。惜しくも4位で予選敗退となったハリウッドだが、得点はBブロックでトップの33得点と打線が奮闘し、同じくフューチャーズも29得点とハリウッドに次ぐ得点力を誇り、来季以降の活躍に期待が膨らむ成績となった。また、上位2チーム相手に勝利を奪ったLG、1勝に終わるも全てが紙一重の接戦だった五反田ソフトパンクホークスも、上位チームとの差は僅かであり、今後楽しみな存在である。 【Cブロック】 このブロックで圧倒的な力を魅せたのは、2部リーグで唯一の予選全勝を果たしたブレーブスだ。6試合中5試合が1失点以内と鉄壁のディフェンスが光り、2位通過となった2018年3部準優勝の黒百合も6試合中4試合が1失点と上位2チームの守備力は印象的であった。3位通過を決めたPEGASUSは、負けたら予選敗退となる最終戦で渡辺の勝ち越し打が決勝T進出を手繰り寄せた。惜しくも予選敗退を喫した川商Catsと葛飾セブンBBCは、最終戦まで決勝T進出圏内をキープしていただけに、この経験を糧に来季の巻き返しを期待したい。2014年2部優勝の実績があるBOOOOONは来季こそ復権を果たし、2度目の夢舞台を目指してほしいところだ。 【Dブロック】 2018年3部覇者のRADIXが入ったDブロックで1位通過を決めたのは、開幕3連勝と好スタートを切った情熱チキンである。特にエース山田が開幕から3試合で失点1と安定した投球がチームを勢いづけ、2位通過のマリモーズもGMの日下が安定した投球を披露するなど上位2チームは投手陣の活躍が光った。セカンドステージはリーグ終盤まで自慢の強打が鳴りを潜めていたが、最終戦で打線が爆発し4位との勝ち点差1で3位通過を決めた。HOT DOGは7月まで予選通過ラインの3位をキープしていたが、真夏のダブルヘッダーでの2連敗が響き、RADIXは2部の洗礼を受け開幕2連敗したことが最後まで影響する形となった。アドベンチャーズも予選敗退となったものの、首位通過を果たした情熱チキン相手に勝利を収めるなど、その実力は健在である。 【Eブロック】 無傷で首位通過を決めたのは、2年連続で決勝Tに進出した鍛鷹綻。2部リーグ33チーム中トップの35得点と圧倒的な攻撃力を見せつけた。そんな鍛鷹綻を2失点に抑えドローに持ちこんだ2位通過の漁火は、驚異の6年連続の決勝T進出を決め、3位のGOLDENCLUBは最終戦で岩間(理)が逆転弾&好救援の活躍を魅せた事が、予選通過の決め手となった。惜しくも予選敗退となったが、5試合中4試合が1点差以内の接戦を演じてきたSCRATCH、来季はここ一番での勝負強さを見せてくれるだろう。同じくReturnersは開幕2連勝と好スタートを切ったが、真夏のダブルヘッダーでの痛恨の2連敗が響いた。内容から言っても上位に食い込む力は十分に秘めている両チームの動向に目を向けたい。 【決勝トーナメント】 予選リーグ同様に熾烈な戦いが展開された決勝Tを振り返る。2部リーグトップの得点を奪った鍛鷹綻は、決勝T1回戦もCHUYANS+相手に7-2で勝利と攻撃力が光ったが、2回戦は予選リーグから好調の情熱チキン山田が完封シャットアウトの活躍を見せ、惜しくも2回戦で姿を消した。その情熱チキンは準決勝でSuper Newとの大一番を迎え、そこでSuper Newエースの加納が圧巻の投球を披露し、2年連続でVictoriaファイナル進出を決めた。
一方反対の山は、予選リーグ唯一の全勝通過を決めたブレーブスが1回戦敗退と波乱が起こり、そのブレーブス相手に勝利を収めたセカンドステージは見事準決勝まで駒を進めると、迎えた相手はAブロック1位通過のKing☆Johnnyであった。試合は序盤から主導権を握ったKing☆Johnnyが佐藤(龍)&榎本の鉄壁リレーで、見事3年ぶりとなる神宮への切符を掴んだ。
数多くの死闘が繰り広げられた2部リーグも残すは1試合のみ。果たして決勝の舞台で歓喜の輪を作るのは、2年連続神宮進出を決めたSuper Newか、それとも3年ぶりの神宮進出を決めたKing☆Johnnyか。 決戦の火蓋は来たる1月12日、聖地明治神宮野球場で切って落とされる。
2016年にVictoria参戦を果たし、初年度に最激戦区と言われる3部リーグで若さと勢いを武器に並みいる強豪を撃破し、優勝という快挙を果たしたKing☆Johnny。2014年に足立区で約10年の間、共に活動していた「ジョニー」と「下町キングスターズ」が合併してチームは誕生し、今年で結成5年目を数える。
Victoria参戦初年度は快挙を成し遂げた彼らだが、2部昇格後の2年間は一定の成績を残しつつも2年連続で決勝トーナメント1回戦で姿を消し、2部の高い壁にぶち当たる。過去2年間の悔しさと反省を生かして挑んだ今シーズンは、今までの勢いだけのスタイルに限界を感じ、2018年入団の篠崎を今季首脳陣に加えると、チームの躍進と改革に成功。監督・柴崎、主将・秦、GM・篠崎のチーム代表3本柱のイズムが浸透し、勝負弱かったチームが劇的な進化を遂げ、Aブロックを首位で通過する。
さらに決勝トーナメントでも勢いは続き、先発の柱である佐藤龍太郎を中心に定評のある固い守りから流れを引き寄せると、攻撃では勝負所を見極めた柴崎監督の采配に打線がしっかりと応え、出場選手、バックアップメンバー全員が「主役」として結果を残し、2部リーグ3年目、3度目の正直で見事に夢舞台の切符を掴んだ。
絶対的なスター選手は存在しないが、全員がいつどこで誰の代わりに出場しても適材適所に安定した活躍をできるのが、チームのストロングポイントである。 決勝ではこの舞台を用意してくれた関係者の皆様に感謝の気持ちを忘れず、憧れの地でプレーできる事の喜びや楽しさを噛みしめながら、来る1月12日、決戦の地・神宮球場で3年振りの頂点を目指す!!

#6 篠崎 省吾 (内野手)  1994年9月25日生まれ  千葉日本大学第一高校~日本大学 篠崎、村上、阿久津から形成する通称スタートライアングル、その最強の最後の砦。 走・攻・守の活躍もさることながら、真摯に野球に向き合うストイックな姿勢で入団1年で異例の背番号1桁台を与えらた。 チーム1番の中心選手であり、GM職を担うNEWリーダーでもある。今のKing☆Johnnyはこの男無くしては語れない! 『 去年、一昨年悔しい思いをしたので、今年はみんなで笑って終われるチームになります! 』
#17 村上 慶悟 (外野手)  1994年6月15日生まれ  日本大学第一高校~千葉工業大学
2018年に投手から外野手に転向すると、その打撃の才能が一気に開花。 2年連続でチームの1番を務め上げ、スタートライアングルの中心として走・攻・守で何度もチームの勝利に貢献。 公私で師匠と呼べる存在・平山と共に、鍛え上げられた鋼の肉体を武器に二人三脚での夢の舞台の歓喜を目指す! 『 核弾頭として、チームに火をつけられる様なバッティングをしたいと思います!そして、高校時代涙を流した神宮の舞台で次こそ平山さん、そしてチームのみんなで最高の笑顔で試合を終えたいと思います! 』
#19 阿久津 晃太 (内野手) 2000年1月27日生まれ  流通経済大学附属柏高校
King☆Johnnyが誇るスタートライアングルの一角を担うイケメン遊撃手。 安定した守備と卓越した打撃センスだけでなく、投手としても幾度なくチームを救ってきたスーパーマルチプレイヤー。 その活躍・人望から副主将も任されるなど、ベテラン・中堅・若手など全選手からの信頼は厚い。 『 ここまで来たら優勝しかありません!何があっても諦めずチーム全員で勝ちます!そして2部NO.1のショートを目指して頑張ります! 』
2018年Victoria初参戦ながら、トーナメント史上最多となる76チームが集結したサマーカップでファイナルの舞台に立つも、悔しい敗戦を喫し準優勝に終わった昨年。「次こそは初タイトルを獲得する!」と強く誓って迎えた今季は、開幕戦のスプリングカップで強豪T-fiveと対峙し、柿間の2ランHRと田中の好投で完封勝利を収め勢いに乗っていけるかと思われたが、まさかの2回戦敗退。リーグ予選も初戦を落とすなど自慢の打線も元気を無くし、シーズン序盤から苦しい戦いが続いた。
しかし6月まで湿りがちだった打線が、梅雨明けと共に復調の兆しを見せ、更には昨年ファイナルで戦った経験と自信がチームに活力を与えた。序盤に接戦を戦い抜いたからこそ「守り勝つ野球」の展開を確立し、より一層チーム力が高まった事が2年連続でファイナルに進めた要因となった。
そんなSuper Newは今年、大車輪の活躍で成長した田中と大黒柱である加納の2人を中心に、平山・松浦も加えた盤石な2枚看板で守備から流れを作る。攻撃面では昨年同様、南雲・大島・小柳・上原といった強力な上位、クリーンアップに加えて全員で取り組んでいるチームバッティングで次へ繋いでいく抜け目のない打線で相手を攻略する。特に攻守に渡って活躍が期待できる柿間と小林(拓)の2人が機能すれば、まさに隙なし。さらに言えば、ピンチであってもそう感じさせないムードメーカー篠崎も欠かす事のできない存在である。
25人のメンバーが一致団結し、ベンチも含めた「ONE FOR ALL」で歓喜の輪を作れるか!?ヤクルトスワローズのユニフォームをモデルとしたSuper Newが、今度こそ神宮球場でチーム初タイトルの獲得を目指す!

#3 柿間 勇佑 (外野手) 1991年2月11日生まれ  城西大学付属城西高校~杏林大学
走・攻・守に高い能力を持つSuper New自慢の外野手。 類稀なバットコントロールに加え、悠々にスタンドを越えるパワーが魅力。 常に積極的な全力プレーでナインを引っ張り、優勝請負人としてチームを初優勝へと導く。 『 昨年のサマーカップでは無念の準優勝だったので、今年こそは優勝を目指して頑張ります! 』
#17 田中 龍志 (投手) 1990年9月17日生まれ  城西大学付属城西高校~明治学院大学
不在が多かったエース加納に代わってチームを支えた決勝進出の立役者。 座右の銘は「Make Rhythm」。試合を作る能力に長けており、繊細なコントロールを武器に7種の多彩な変化球と緩急を使ったテンポの良い投球で流れを作り、神宮の舞台でもマウンドからチームを支える。 『 昨年やり残した"優勝"を今年こそ、この大切な仲間と共に成し遂げるために、自分の役割をしっかり果たしたいと思います! 』
#33 小林 拓斗 (内野手) 1990年9月25日生まれ  城西大学付属城西高校~明星大学
チームのムードメーカーであり、顔に似合わぬ華麗な守備を魅せる内野の要。 パンチ力のある打撃が持ち味で、ここぞのチャンスに滅法強く、接戦で幾度もチームを救ってきた優勝へのキーマン。 彼の笑顔がチームメイトに好循環をもたらし、悲願の初タイトル獲得を呼び込む! 『 憧れの選手である畠山和洋選手が活躍した神宮で2年連続プレーできる事に非常に感極まっています。今年こそは優勝できるように道具係長として覚悟と道具を持って行き戦います。 』