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TOP > マガジン > ZOOM!Vol.23:スペシャル座談会(投手編) |
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配球について
須永 「配球面においてはピッチャー主導?キャッチャー主導ですか?」
松岡 「ウチのチームはキャッチャーメインの人がいないので、僕がキャッチャーでありピッチャーでもあるので、配球は自分が組み立てていますね。でも、ピッチャー目線の組み立てとキャッチャー目線の組み立ては全然違います。ピッチャー目線の方は崩れてる崩れてないが分かりやすいんですけど、キャッチャー目線になると難しくなります。何故なら、ピッチャーの方がバッターを正面から見ているので、見える部分が多いからかもしれません」
樋口 「ただ、キャッチャーが違うと配球も全然違うよね。その場合はどうしてるの?」
松岡 「基本的に自分が決めているので、合えばそのまま投げますし、勿論合わなければ首を横に振ります」
樋口 「ウチは何人かいるキャッチャー全員が自分より年上だからっていうのもあって、余程違うなと思わない限りはサイン通り投げるかな。その方がリズム良く投げられるし、テンポを乱さないかなと思うから、基本的に追い込むまではキャッチャーのサインに従うかな」
松岡 「というか、樋口さんは基本打ち取りにいっていますか?僕は全部三振を獲りにいくピッチングなんですよね」
樋口 「どちらかと言うと打ち取るスタイルかな。逆算すると三振を取るとなると球数も増えるし、バッターにもよるけど、大まかにストライクゾーンに投げておこうっていうイメージかな。あまり深く、細かく考えると良い事ないから(笑)」
松岡 「自分は逆に、下手に打たせるよりは全部三振を狙いにいった方が楽だなという気持ちがあるんですよね」
樋口 「それはあるよね。所々で力を抜いて投げて打たれるくらいなら、1試合を通して10割で投げる方が、痛打され失点した時のショックを考えると楽なのかもしれないね」
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チームメイトに求める事
須永 「チームメイトに求める事はありますか?」
樋口 「松岡君の所は年齢がみんな近いからやりやすいでしょ?見ていて雰囲気が良いからやりやすいんだろうなって思うんだよね」
松岡 「そうですね。僕の同期はみんな緩いんですが、上の人達がそれに合わせながらやってくれるので、非常にやりやすいですね」
樋口 「山本君の所も近いよね?」
山本 「ウチも近いですね。2つ上とかが多いですかね」
樋口 「そうなると、みんなが意見を出し合ってっていう感じ?」
山本 「そうですね。衝突し合ったりとかはないですかね」
樋口 「ウチは割と上が40歳から下は25歳までいて、それぞれの年代が試合に出ている感じだから、下の子達が上の人達に遠慮しちゃってる部分があるから結構気を使うかな」
松岡 「ウチは上の人達が下の受け入れ態勢を作ってくれていますね。だから、下の人間が上に文句も言いますし、逆に自分が言い過ぎて上の人が言って来ないぐらいですよ(笑)」
須永 「松岡君の場合は攻守での存在感が絶対的な部分があるから、尚更だよね」
松岡 「そんな事ないですよ(笑)。特に宮島さんとかは言う所ははっきり言いますし、上下関係なく互いに言う所は言うというのが良いのかもしれませんね」
樋口 「まぁ難しいよね。ウチは全体的に堅いというか、型を気にしている部分が大きくて、試合中も雰囲気から堅いんだよね。」
松岡 「自分から見ると、WILLさんはしっかりしているイメージです」
樋口 「そのしっかりが良い方向に出る時もあれば、一転ダメな方に出ちゃう時があるんだよね。相手チームに型から外れた攻めをされるとガタガタって崩れて、一気に4、5点を取られたりとかするから、場面、展開、流れとか関係無しに走ってきたりとかされると弱いよね」
松岡 「実はウチもそうなんですよ。キャッチャー出身の選手が自分の他にいないので、自分が投げている時はその辺りも気をつけながら投げてますね。なのでチームメイトに求める事は当たり前の事を先ずしっかりやろうって所ですかね。ランナーコーチだったり、声を出すだったりですね。プレーでのミスは仕方ないので。」
樋口 「逆に年が近くてやりづらい部分はないの?」
山本 「仲が良過ぎて、言えない部分は正直あるかもしれません。逆に年が離れていた方がアドバイスをもらえたりするので」
樋口 「ウチのチームは、ピッチャーが抑えてなんぼみたいな野球をずっとやってきてて、それでも何とか結果を出したりしてきたんだけど、ここ1、2年は老いもあって平気で3、4点を取られる事が多くなってきて、そうすると今日は負けだみたいな雰囲気になっちゃうから、最近はごめんごめん5点取り返してって言うようにしてるかな。そうやって腹を割って言うようになってから、先に失点しても追いついてくれる試合が増えてきたかなと思いますね。だから今では何でも言うように心掛けてるかな」
山本 「僕も樋口さんと同じですかね。前は自分が0に抑えて1-0、2-0で勝てたんですけど、だんだん打たれるようになってきて失点も多くなってしまったので、最近は逆転してくれ!って感じで言いますね」
松岡 「自分の場合はクリンアップを任されているので、取られた分は自分で取り返すしかないなという気持ちですね(笑)」
樋口 「でも逆にさ、投げてダメな時は打って取り返せるから良いよね。自分の場合は年間を通して10回も打席に立たないから、投げてダメだとそれ以上を取り返せる場がないから辛いんだよね」
松岡 「そういう良い部分もありますけど、正直しんどいですよ。投げて打席に立って、ヒット打って還ってくるっていうのは(笑)。あとは、攻撃が長いと体が冷えちゃうっていうリスクもあるんですよね」
須永 「山本君も打席に立つよね?」
山本 「そうですね。打席には立ちますけど打てないので、三振してすぐベンチに戻るって感じですよ。プロ野球セ・リーグの世界です僕は(笑)」
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ピッチャーの魅力について
須永 「ピッチャーをやっていて魅力に感じる事は?」
山本 「自分が最初から最後まで投げ切って、その結果0で抑えてチームが勝てた時は一番気持ち良いですね。つまり、自分が試合をコントロール出来るっていう所が魅力ですかね」
樋口 「自分はビビリなので、大事な試合、特に準決勝くらいになると1か月くらい前から当日まで色々な事を考えて緊張したり、その日が近づくにつれてドキドキしてくるんだよね。まぁでも1球目を投げてしまえばなんて事ない、大宮健保の草野球っていう感覚になるんだけど、それまではホント怖いんだよね。ただ、35歳にもなって子供の時みたいに1ヶ月前から緊張するって不思議と楽しいんだよね」
須永 「そうですよね。大人になっても本気になれる事があるのは素晴らしいですね。松岡君は?」
松岡 「自分も不安になったりしますよ。強いチームとやって社会人野球経験者の人達を相手にすると怖いなと思いますよ。でもピッチャーだけは、そんな凄い人達と唯一1対1で真っ向勝負出来るので、そこが魅力だと思っています」
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