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最高峰1部対決となった真夏の頂上決戦!記念すべき第10回大会を制すのは!?
例年の暑さとは裏腹に冷涼な空気の中で開幕した第10回サマーカップ。64チームが参戦した今大会は、例年通り実力と実績を兼ね備えた強者たちが熾烈なバトルを繰り広げる一方、新星も上位に名乗りを上げるなど見応え十分の戦いとなった。 先ず取り上げるのは7月5日に行われた2カードで、過去に2度サマーカップを制覇し、3年連続夏3位と夏に滅法強いRED SOXが初戦を通過するかと思いきや、2部リーグ所属のセカンドステージが下剋上を成し遂げ、オープニングゲームから大波乱が起きた。続く「青木製作所Snugs×天晴-appare-」は昨年の準々決勝で対峙し、青木製作所Snugsがリベンジに燃えていたが、今年も天晴-appare-に軍配が挙がり、昨夏準Vの意地を見せつけた。 夏の暑さに戻った8月、早々にベスト16を決めたのはSAMURAI.BOYS、ボンバーズ、La.Men、ADDAXS、ちゃんぷるーず、Tropicana、相模KOT’S、GOLGO BASEBALL CLUBと上部リーグに所属するチームが名を連ねた。更に3回戦を勝ち上がりベスト8まで上りつめたのは、2019年に春・秋W優勝を果たした湾岸ベースボーイズ、天晴-appare-、突如現れた期待の新星Bay-fortis、昨夏王者の東京ドナルドダックの面々だが、中でも初出場Bay-fortisの快進撃には目を光らせるものがあり、3回戦では2019年春準Vの相模KOT'S を8-3と撃破するなど、今後の活躍が楽しみである。 そんな中で強豪を下し見事ベスト4に名乗りを上げたのは、2部の雄であり初の準決勝進出を果たした漁火。2回戦のクーニンズ戦で運をも味方につけ勢いに乗ると、3回戦のLa.Men戦では強打が光り、準々決勝の湾岸ベースボーイズ戦は、1-0と最後まで手に汗握る投手戦を展開し存在感を示した。一方、同じくベスト4まで進んだBIGFACEは3年連続で初戦を突破すると、2回戦以降もチャンスに強い攻撃を武器に接戦を勝ち抜き、迎えた準々決勝の東京ドナルドダック戦では先発の中川が3安打完封と、昨夏王者相手に堂々たる投球を披露し、強烈なインパクトを残した。 例年同様数々の激戦が繰り広げられる中、若手と実績豊富なチームが共存し接戦の末ファイナル進出へ勝ち上がってきた2チームは、スプリングカップでもファイナル進出を決めているPIECEと、2018年シーズン最高峰1部リーグで優勝経験のある強打のスタイガー。PIECEは初戦で期待のホープ麦原アトムズに苦戦しながらも勝利し波に乗ると、準々決勝では桑原(以)が強豪天晴-appare-を制圧。準決勝の漁火戦でも1部所属の貫禄を魅せ、危なげない試合運びで2大会目の決勝進出を決めた。
一方のスタイガーは初戦のT-Five戦から15対10と超乱打戦を制し、その後も勢いに乗るBay-fortisを下すと、チームの士気が高まり迎えた準決勝BIGFACEとの大一番では、今大会フル回転の三瓶が完璧な投球を披露し完封勝利を収め、2年ぶりにVictoriaファイナルへの切符を掴んだ。 振り返ると6月初旬に緊急事態宣言が解除されたが、新型コロナウイルス感染拡大の終息が見えず先行きが不透明な中で開幕された2020年のサマーカップ。約2ヶ月の自粛期間を過ごし本来のパフォーマンスまで上がらない中での開幕と、調整に苦しんだチームも多かったに違いない。そしてコロナ禍で数々の弊害があったにも関わらず、見事ファイナルまで辿り着いた両チームの努力は、計り知れないものがあるだろう。 果たして戦いの結末は、春・夏2タイトル獲得に挑むPIECEか、それとも2年ぶりに神宮の舞台へと返り咲いたスタイガーか!?夏の頂点を懸けた激戦必至のバトルは1月9日にゴングが鳴る!!
2000年、野球に対して熱い想いを持ったメンバーで結成されたPIECE。2018年の秋優勝以来となる決勝の聖地へと戻ってきたPIECEは、既にスプリングカップでファイナル進出を決め、決戦の日はダブルヘッダーで神宮へ乗り込むこととなる。
今大会は順調に勝ち星を重ねたスプリングカップとは一転し、序盤戦から接戦が続きプロスタへの道に暗雲が立ち込めたが、準々決勝でタイブレークの末に天晴-appare-から勝利を挙げ波に乗ると、準決勝では2部からプロスタを狙う漁火相手に桑原(以)が完封シャットアウトと1部所属チームの貫録を見せつけた。実績十分の強豪であるが故に「選手全員、PIECEを応援してくださる家族、関係者に感謝し野球を全力で楽しんできました」と感謝の気持ちも忘れることはない。
そんな人間力が溢れる彼らの強みは、試合後の練習や平日の自主練習で鍛え極めてきた守備力と試合時の集中力だ。 全員がキーマンではあるが、中でも武藤の勝負強いバッティングとガッツ溢れるプレー、白石の自己犠牲に徹底する意識と出塁率の高さ、そして茂木、板東、高野、斉藤が軸となり繋がる打線、彼らの活躍なくして勝利はないだろう。その他にも横田、宮島といったまだまだ伸びしろのある若手の存在や、後半の勝負所での井上、柳澤は少ないチャンスでも結果を残す切り札であり、選手層の厚さはピカイチである。
また、投手陣は今シーズン大車輪の活躍を魅せる桑原(以)、多彩な投球術は何度もチームを救ってきた青野、更にベンチでは鈴木が裏方に回り、チームを支えてきた。「打てなくても焦ることなく我慢し続け、相手のミスにつけ込み勝ちを掴み取る!」これを徹底できることがPIECEの強さであり、魅力でもある。
当日はスプリングカップに続いて休む間もなく迎えるサマーカップの頂上決戦。体力の消耗は否めないが、PIECE自慢の選手層の厚さと、既に一戦を終え大舞台の雰囲気に飲み込まれず挑めるのは、プラスに転じる事となるだろう。ファイナルの舞台でもチームのスタイルを存分に発揮し、全員野球でサマーカップを制することはできるか!?Victoria史上3チーム目となる1シーズン2冠の偉業達成を狙い、PIECEナインがいざ出陣する!!

#14 櫻井 健 (捕手)  1997年7月26日生まれ  花咲徳栄高校~国士舘大学 鉄壁のディフェンスを誇るPIECE守備陣を牽引する扇の要。 観察力、冷静な判断力、強肩を兼ね備えた選手で、投手陣からの信頼も非常に厚い。 鉄壁のボディストップでチームを幾度となく救ってきた男が、自身初の決勝の舞台でもチームの救世主となる! 『 素晴らしい舞台でプレーできることに感謝しています。チームが勝つことにこだわって全力を尽くします! 』
#21 桑原 以蕗 (投手)  1997年6月28日生まれ  春日部共栄高等学校
今季はエースとして絶好調のチームを支えてきた大黒柱。 抜群の制球力を誇り、力強いストレートとブレーキの効いたスライダーが持ち味だ。 数々の痺れる激闘を勝ち抜いてきたマウンド度胸は満点。神宮の舞台でも魂のピッチングに注目だ! 『 PIECEの優勝に貢献できるよう、自分らしく堂々と投げ抜きます! 』
#24 桑原 南実 (外野手) 1993年1月10日生まれ  大宮西高等学校
走攻守の三拍子が揃ったPIECEのキープレイヤー。 外野の守備範囲の広さはチームNo,1で、ボールを獲物のように追いかけ、抜群のスピードでチームを救う。 準決勝でもファインプレーを見せており、彼の投打の活躍が新タイトル獲得の命運を握る! 『 監督を胴上げできるよう、全力で戦います! 』
2013年スプリングカップ、2018年1部リーグ優勝と3度目のタイトルを狙いプロスタの地へと還ってきたスタイガー。強豪がひしめき合うVictoriaの中でも大会の中心チームとして活動する彼らの誕生は1988年と、30年以上の長い歴史をもつ。
幼馴染を中心に集まったチームは現在、多くの若手とベテランが融合し、状況に応じた的確な采配が特徴の監督小西が集団を束ねる。チームの活動は週末1日2試合を原則にVictoriaリーグ以外にも江戸川区軟式野球連盟1部に所属し、常にハイレベルな舞台で経験を積んできた。
個々のレベルはもちろん、野球に懸ける情熱も非常に高いチームを引っ張るのは主将の阿部だ。他チームからも「Victoriaを代表する強打者」との呼び声が高い彼だが、今大会でも初戦でHR、準々決勝では決勝打を放つなど無論存在感を示した。
一方投手陣でここまでチームを牽引したのはエースの三瓶で、3回戦のTropicana、準々決勝のBay-fortisで完投勝利を挙げると、圧巻だったのはBIGFACEと迎えたセミファイナル。ここまで勝負強さを武器に勝ち上がったBIGFACE打線相手に見事完封勝利を飾り、決勝進出の立役者と言っても過言ではないだろう。
また、阿部と三瓶以外にもタレントは豊富で、切り込み隊長としてチームに活力を与える村上(慶)、Tropicanaとの1戦で逆転弾を放った飯塚、4番として攻撃の軸を担う知花、扇の要として巧みなリードでチームを勝利へ導いてきた塩味など挙げればきりがないが、ここ一番での小西監督の采配にも注目である。
これまでファイナルに2度進出し、2013年は2-0で完封勝利、2018年はサドンデスの末4-3と、如何なる状況でも平常心と楽しく野球をすることを忘れず2度王者に君臨したスタイガー。絶好調PIECE相手に激戦は避けられないが、3度目のプロスタの舞台でも楽しく野球をすることを最後まで貫き通し、見応え十分の戦いを期待したいところだ。
チーム全員で目指すは夏の頂点のみ。年明け早々の来る1月9日、決戦の地・明治神宮野球場で3度目のチャンピオンの座を狙い、スタイガーが躍動を誓う!!

#1 村上 慶悟 (外野手) 1994年6月15日生まれ  日本大学第一高等学校~千葉工業大学
走・攻・守の揃ったスタイガー切り込み隊長。 持ち前の勝負強さを武器に打線を牽引し、今季加入ながらチームに欠かせない存在となった。 乗ったら誰も止められないチームNo.1のムードメーカーが神宮に地で大暴れする! 『 チーム一丸、一戦必勝で決勝の舞台まで来れた事をとても嬉しく思います。スタイガーの顔といったら阿部主将のイメージが強いと思いますが、決勝の舞台でそのイメージを僕に変えたいと思います!そして、最高のチーム、最高の舞台で小西監督を胴上げしたいと思います! 』
#2 塩味 和樹 (捕手) 1990年7月11日生まれ  千葉明徳高等学校~順天堂大学
強肩強打が魅力のスタイガー攻守の要。 小西監督も「常に冷静で周りが見える信頼できるキャッチャー」と絶賛するスタイガーの頭脳だ。 攻守におけるキーマンが個性派揃いの投手陣をリードし、新タイトル獲得へと導く! 『 ここまで来たらなんとしても優勝!勝利へ導くリードをします! 』
#19 三瓶 勇人 (投手) 1999年6月12日生まれ  西武台千葉高等学校
チームの柱へと成長したスタイガーの若きエース。 ピンチの場面でも顔色ひとつ変えず淡々と投げ込み、幾度となく修羅場を潜り抜けてきた。 ファイナルの舞台でも準決勝のような圧巻の投球を魅せつけ、チームを頂点へと押し上げる! 『 昨年は神宮に行くことができず、1年間悔しい思いをしました。今年は神宮で最高の瞬間を迎えられるように全力投球で頑張ります。 』