TOP > サマーカップ2018 > バックナンバー > 「Super Newが下剋上!初出場で神宮ファイナル進出!!」
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   Super New       0        0        0        1        0        1        3          5      
   RED SOX       0        0        0        2        0        0        1          3      
注目の新星SuperNewが超劇的勝利!エース加納の熱投に強力打線が応える!!
どんよりとした曇り空の元、いよいよやってくる冬の到来を感じさせる肌寒い一日となった11月18日。この日、東京都足立区の東綾瀬公園野球場では、サマーカップ2018のセミファイナルマッチ、「Super New × RED SOX」の一戦が繰り広げられた。 戦いの先攻は、破竹の勢いで次々と強豪達を撃破し勝ち上がってきた初出場のSuper New。
そんな超新星のチームを率いる松浦代表はゲーム前、「自分達の力量を図る目的で今年からVictoriaの大会に参加させてもらったんですけど、このサマーカップではポンポンポンとここまで来れてしまって正直驚いているんですが、その勢いのまま今日の試合も勝って決勝に進みたいなと思っています。勝負のポイントとしては、先発を任せるエース加納の出来と、波に乗れば大量得点も奪える打線の奮起ですかね。相手は強豪のRED SOXさんですので簡単には勝たせてもらえないとは思いますが、最後まで全員野球で頑張りたいと思います」と語り、初出場でのファイナル進出に向け気合い十分。
また、エースとして奮投を期待された加納は、「ここまで運良く勝ち上がれて、今日の調子としてもまずまずなので、無四球ピッチングをテーマに投げ抜きたいと思っています。相手は常勝軍団と言われるだけあってかなりの強敵だと思いますが、まずは自分のピッチングが出来るように頑張りたいと思います」と話し、最後まで自分の投球を貫くんだという強い覚悟を見せた。 対する後攻は、サマーカップ2012、2013大会の連覇に始まり、Victoria全大会を通して通算5度の優勝を誇る、言わずと知れた常勝軍団RED SOX。まさに勝つ事が宿命となったチームを今季から束ねる若き代表の丸橋はゲーム前、「チームが代替わりを図る中で、今季前半は勝ちに恵まれず苦戦しましたね。でも、このサマーカップだけは何とか1点差ゲームを勝ち切って来れたので、今日も僅差の戦いになるとは思いますが、勝負強いRED SOX野球を見せて勝ちたいと思います。そのためには、新エースとして先発を任せる北川の出来が鍵になってくると思います。あとは、夏以降調子を上げてきた攻撃陣が如何に北川を援護出来るか。サマーカップは得意にしているので、3度目の優勝に向けまずは決勝への切符を掴めるよう頑張りたいと思います」とコメントし、歴代王者としての風格を漂わせ、準備万端といった様子。
また、大一番の先発投手を任され、キーマンとして名前の挙がった新エースの北川は、「ここ最近は非常に調子が良いので、準々決勝の時のようなピッチングが出来ればなと思っています。テーマとしては、とにかく低めにボールを集める事ですね。あとはキャッチャーのリードを信じて、構えた所に投げるだけです。正直かなり緊張していますが、チームを決勝に導けるよう最後まで頑張りたいと思います」と話し、加納同様、こちらも強い覚悟を持ってマウンドに上がる。 そんな両雄が相見える事となった勝負の準決勝は、夕刻迫る午後3時にプレーボールとなり、ゲーム序盤は共にキーマンとして名前の挙がった両エース右腕が粘投を披露し0行進。
先にマウンドへと上がった北川が、1回に内野安打、2回に四球、3回には2ベースヒットを浴び毎回のようにランナーを背負うものの、それでも連続での出塁、ヒットは決して許さず、無失点ピッチングを続ければ、対する加納も負けじと奮起。1回に四球、2回に内野安打、3回には味方のエラーからスコアリングポジションにランナー背負い、北川とほぼ同様の展開を強いられるも、先に失点してなるものかとこのピンチを踏ん張り無失点。ここまでチームを引っ張ってきた両右腕が大一番でも力を発揮し、互いにゲームの流れを引き寄せ合う。
そんな手に汗握るゲームを先に動かしたのは4回表のSuper Newだった。この回先頭の4番南雲が倒れ1アウトとなるも、続く5番小林が北川の投じた6球目のストレートを完璧に捉えると、その一打はレフトポール際に飛び込む値千金のソロHRとなり1点を先制。遂に試合の均衡を破ると同時に主導権を握った。
だがしかし、このまま簡単に引き下がらないのが常勝軍団RED SOXだ。先制点を許した直後の4回裏、4番丸橋、6番井上が四球、内野安打で2アウトながら1、2塁のチャンスを作り出すと、迎えた7番村上の放った強烈なレフト前ヒットで2塁ランナー丸橋が果敢な走塁でホームを落し入れ同点。さらに、尚も続くチャンスに8番山本(裕)が同じくレフトへとタイムリーを放ち、1対2と逆転に成功。小林のHRで先制点を奪い湧き上がったSuper New陣営を一蹴するかの如く、あっという間にゲームをひっくり返し、常勝軍団がまざまざとその力を見せつける。 一方、たちまち逆転を許し意気消沈してしまったかに思われたSuper New。だがしかし、加納が5回裏にも背負ったピンチを気迫の投球で凌ぐと、1点差のまま迎えた6回表、ここまでの2打席を内野安打に2ベースヒットと大当たりの2番柿間がこの日3回目となる打席に入る。すると、1ボール2ストライクからの4球目だった。決め球として北川が投じたスライダーを完璧に捉えた一打は、レフトフェンスを優に越える豪快なソロHRとなり2対2。先制点に続き、再び主力の一発でゲームを振り出しに戻した。
まさに、両者一歩も譲らぬ好勝負となった大一番は、制限時間の関係で6回終了時点同スコアのため、7回からサドンデスゲームに突入すると、遂に決着の時が訪れた。
土壇場での同点劇で一気に活気づいたSuper New打線が、7番小柳の走者一掃となるタイムリー2ベースヒットで一挙3点を奪ったのに対し、その裏のRED SOXは代打池田の放ったセカンドゴロの間に奪った1点に止まりゲームセット。一度は遠ざかったかに思われた勝利だったが、強力RED SOX打線を相手に最後まで力投を貫いた加納のピッチングは勿論の事、小林、柿間の一撃に伏兵小柳の決勝打など、相手打線を上回るパフォーマンスを披露したSuper Newが見事強敵を撃破し、初出場にしてファイナルへと駒を進めた。 勝利インタビューに答えた松浦代表は「どっちに転ぶか分からない展開の中で、何とか勝ちをモノに出来たので凄く嬉しいです。HRを打った小林、柿間の2人に最後勝負を決めた小柳など打線の奮起は勿論ですが、やはり最大の勝因は要所を締める粘りのピッチングを見せてくれた加納の頑張りだと思います。決勝戦でも全員野球でのびのびと楽しみながら優勝を目指したいと思います」と語り、躍動した選手達を労いながら、初となる頂点奪取を見据えた。
一方、今季の戦いぶりを象徴するかのように、ここぞの場面で持ち前の勝負強さを発揮出来ず、2016シーズン以来の無冠が決定したRED SOX。ゲーム後、丸橋代表は「先制点を奪われながらも、すぐさま逆転出来たまでは良かったんですが、 同点弾にサドンデスでのタイムリーなど、相手の方が勢いがありましたね。今年は1年を通して本当に勝負弱かったので、その弱さが最後も出ちゃったかなという感じですね。ただ、新しい戦力も徐々に増えてきて収穫もあるので、来年は全大会で最低でも準決勝まで絡めるように頑張りたいと思います」と話し、悔しさで唇を噛み締めながらも、最後は来季への抱負で締めくくった。
【MVPインタビュー】 #8 小柳 尚紀
【代表インタビュー】 #1 松浦 宏樹
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