TOP > スプリングカップ2019 > バックナンバー > 「兄弟投手リレーで三晃撃破!新星AXISがサヨナラデビュー!!」
TEAM123456SR
    三晃クラブ        0        1        0        0        0        2        0        3    
        AXIS        3        0        0        0        0        0        1×      4    
埼玉の強豪と注目の新星が激突!ゲームはサドンデスにまで縺れる接戦に!!
最高気温16℃と春の訪れを感じさせる陽気となった3月10日。この日、千葉県市川市の福栄スポーツ広場では、2019シーズン一発目の取材カードとして、過去最多となった55チームが凌ぎを削りあう春一番のトーナメントマッチ「三晃クラブ 対 AXIS」のスプリングカップ1回戦が行われた。 戦いの先攻は、Victoriaに初参戦を果たした2013シーズンから数え、今季で7シーズン目となる三晃クラブ。好投手が多数揃い実力を兼ね備えながらも、スプリングカップでは最高成績がベスト8と未だタイトル奪取はおろかファイナルの舞台にすら立てていないだけに、今季こそはの思いはどのチームよりも強い。
そんなチームの指揮官である宇田川監督はゲーム前、「今年初の公式戦なので、相手は強豪チームと聞いてますが、自分たちの力を信じて精一杯楽しみたいと思っています」と語り、気負うことなく今季の開幕戦を迎える。
また、好投手揃いの中、開幕投手の大役を任された田中投手は、「今季はここまでオープン戦2試合に登板し、調子は良いです。今日は打たせて取るピッチングを出来ればと思っています」と意気込みを語った。 対する後攻は、スプリングカップ初参戦ながら優勝候補にも名前が挙がる浦安市1部所属の新星AXIS。エンジョイベースを掲げる平均年齢28歳の若武者軍団が、自慢の投手力、機動力で初出場初優勝を狙う。
そんなチームを率いる乾監督は、「スプリングカップはハイレベル大会なので、まずは初戦突破を目指します。相手に敬意を表しながらも自分たちのプレーをしっかりやっていきたいと思います」と語り、謙虚な姿勢で初戦突破を目指す。
キーマンとなる先発投手の泰江(高)は、「今日はスプリングカップ1回戦という事で、この冬はしっかり走り込み、投げ込みをしてきたので、その成果が十分に出ればと思っています」と話し、マウンドでの躍動を約束した。 そんな実力者同士が相対する事となったバトルの火蓋は、午前9時10分のプレーボールで切って落とされ、ゲームは終始、手に汗握る緊迫の好ゲームとなった。
そのバトル、先に主導権を握ったのはAXIS。1回裏、1アウトから2番力がセンター前ヒットで出塁すると、3番泰江(高)が振り抜いた打球は左中間を破る3ベースヒットとなり、1塁ランナーが生還。さらに続く4番及川(奏)が変化球を合わせショート後方に落とす技ありのヒットで1点追加。尚も5番泰江(亮)が四球、6番川島が死球をもらい1アウト満塁とチャンスを広げると、続く7番初鹿野の内野ゴロの間に1点追加し、AXISが初回に3点を先制し主導権を握る。
だがしかし直後の2回表、三晃クラブも反撃に出る。4番山下がレフト前ヒットで出塁、5番矢崎が送りバント、6番永尾がレフト前ヒットを放ち、1アウト1、3塁のチャンスを作ると、続く6番阿部の内野ゴロの間に3塁ランナーが生還し1点を返す。さらに3回表、9番関のバントヒット、2番佐野の死球で1アウト1、2塁のチャンスを作るも、ここはAXIS先発泰江(高)が踏ん張り、三晃クラブの反撃を阻止する。 AXIS打線は、初回の3得点以降、試合前に「打たせて取るピッチングをしたい」と語った三晃クラブ田中の的を絞らせない投球に2、3回と無得点。 再度試合が動いたのは5回表、毎回のようにスコアリングポジションにランナーを進めるも決め手を欠いていた三晃クラブは、1番岡部の左中間を破る2ベースや3番田中、4番山下の連続死球で1アウト満塁のチャンス作ると、5番矢崎のライトオーバーエンタイトルツーベースで2得点し、ついに同点に追い付く。尚も1アウト2、3塁と逆転のチャンスだったが、この場面でリリーフしたAXIS泰江(亮)が後続を抑え同点止まり。
同点に追い付かれたAXISは6回表、先頭の4番及川(奏)がライト前ヒット、5番泰江(亮)のレフト前ヒットや7番初鹿野のライト前ヒットなどで1アウト満塁のビッグチャンスを作るも、4回からリリーフ登板した三晃クラブ岡部が踏ん張り得点を許さない。 両者譲らない展開となったゲームは、制限時間の関係で最終回となった6回を終了しても決着が付かず、勝負の行方は7回から突入したサドンデス戦へと委ねられた。
7回表、三晃クラブは3番田中からの絶好の打順も、まさかのショートゴロダブルプレーとなり無得点。7回裏、三晃クラブは土壇場の厳しい場面で、宇田川監督からの信頼の厚い阿部がマウンドに上がる。AXISは、先頭の1番坂本が内野ゴロに打ち取られるも、続く2番力が押し出し死球をもらいサヨナラ決着。初参戦のニューカマーAXISが記念すべき1勝を手にすると共に、スプリングカップ2回戦へと駒を進めた。 ゲーム後、勝利インタビューに答えた乾監督は「三晃クラブさんは常に強いスイングをしてきますし、攻撃の手が緩まないのでピッチャーはかなり苦しんだと思います。攻撃面は三晃クラブさんの方が一枚も二枚も上手でした。初回に点を取って中盤に点が取れなかったので嫌な展開でしたが、先発の泰江(高)が粘り、リリーフした泰江(亮)も頑張ってくれました。2回戦も明るく楽しくプレーし、相手チームへのリスペクトを忘れず戦って行きたいと思います」と語り、苦しい試合での勝利に安堵しつつ、選手たちの活躍を称えた。
一方、序盤に失点し、劣勢を強いられながらも同点に追い付く底力を見せたが、サドンデスの末惜しくも敗れた三晃クラブ。ゲーム後、宇田川監督は「序盤3点取られてどうなることかと思いましたが、1点2点と返し、追い付けたことがチームの今後の成長に繋がると思います。サドンデスで負けてしまったのは仕方ないです。ナイスゲームでした」と前を向いた。
【MVPインタビュー】 #24 泰江 高広
【監督インタビュー】 #30 乾 雄貴
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