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TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R |
ブルーサンダース | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 1 | - | 5 |
風船会FARAWAYS | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
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ブルーサンダースが攻守で圧倒!4投手の継投策に風船会FARAWAYS打線及ばず! |
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天気の移り変わりが激しかった前日とは一転、雲一つない快晴に恵まれた12月24日のクリスマスイブ。そんな決戦の地・明治神宮野球場を舞台に行われるファイナル第2ラウンドのオープニングゲームを飾ったのは、「ブルーサンダース × 風船会FARAWAYS」のスプリングカップ決勝戦である。
戦いの先攻は、今季からより一層の若返りを図り、2年振り2度目となるタイトル獲得を目指す若武者軍団ブルーサンダース。そんな若きナインを指揮する戸島(康幸)監督はゲーム前、「2年振りの神宮ですが、その時とはメンバーも変わっているので、新チームのチャレンジャーという事で全員が出場しながらも勝つという目標で頑張ります。この日に向けて体を動かしていたので状態としては問題ないと思いますが、あとはどれだけ対応出来るかだけだと思います。投手戦になると予想しているので、チャンスでどんだけ集中して1点を取れるか、そしてその1点をしっかり守りきれるかが勝負のポイントだと思います。先発を任せるエースの野村にはゲームの流れを呼び込むようなピッチングを期待したいですね」と語り、新タイトル奪取に向け余念はない。
また、先発のマウンドを託されたエース野村は、「久々となる神宮のマウンドですが、チームが良い流れでゲームを進められるように頑張りたいと思います。状態としても問題ないですし、バックには頼もしい仲間達がいるので、みんなを信頼して投げたいと思います」と話し、若き右腕が躍動を誓った。
対する後攻は、過去最多の出場チーム数となった春トーナメントを、初出場にして瞬く間に勝ち上がってきた新星風船会FARAWAYS。そんな注目チームを統率する本村キャプテンはゲーム前、「今年最後の戦いをこんな大舞台で出来るという事もあってみんなのテンションは最高潮なので、てっぺんを獲って良いクリスマスにしようと意気込んでいます。状態としてもここに合わせて調整はしてきているので、コンディション、モチベーション共に良い感じで臨めるのかなと思っています。戦いのポイントとしては、シーズン後半で課題となった攻撃面でしっかり力を発揮出来るかどうかだと思います。その中でキーマンを挙げるとしたら、この決勝にコマを進められた立役者でもある3番の伊藤ですかね。決勝まで勝ち進んできた相手だけに、小技だったり足を使った攻撃はそう簡単には出来ないと思うので、伊藤を中心とした中軸の爆発力に期待したいなと思っています。とにかく、ここまで来たら初タイトルを持って帰れるように頑張ります」とコメントし、初出場での初優勝に向け気合い十分。
また、準決勝で放った決勝HR並みの活躍を期待される伊藤は、「この日の為にしっかり準備はしてきたので、それが結果に結びつけば良いなと思っています。とにかく今年は、チームとしてタイトルらしいタイトルを獲れていないので、今年最後となる今日の戦いはチーム一丸となって精一杯頑張っていこうと思います」と話し、シーズンを最高の形で締めくくるべく優勝への貢献を誓った。
そんな両雄が相見える事となった決戦のゴングは、稲垣(慶)主審のプレーボールと共に打ち鳴らされ、先にゲームを動かすと同時に主導権を握ったのは若武者軍団のブルーサンダースだった。
2回表、1アウトから5番有田が四球を選び出塁すれば、続く6番真子が左中間へと2ベースヒットを放ち2、3塁のチャンスを作り出すと、2アウトとなって迎えた7番川崎という場面で風船会バッテリーにワイルドピッチのミスが生じ、ラッキーも重なっての1点先制に成功した。
一方、ミスで1点こそ与えてしまったものの、大量失点もあり得たピンチを最少失点で切り抜けた事で、すかさず反撃へと転じたい風船会FARAWAYS。しかし、そんな思いとは裏腹に思い通りに攻撃が噛み合ない。1回は3番伊藤のヒットと4番高橋がもらった死球で2アウトながら1、2塁。さらに続く2回は、この回先頭の6番大井が放った2ベースヒットを口火に1アウト3塁のチャンスを演出するが、エース野村を中心とした鉄壁ブルーサンダース守備陣の前に決定打が生まれず、何れのチャンスも活かす事が出来ない。
すると中盤へと入った4回表、そんな風船会FARAWAYSを尻目に再びゲームを動かしたのはブルーサンダース陣営だった。5番伊藤が放った3ベースヒットをきっかけに2アウトながら満塁のチャンスを作ると、迎えた9番清野がピッチャー強襲となるタイムリーを放ち2対0。さらに、今シーズンの打線をリードオフマンとして牽引してきた1番の橋口が華麗なバットコントロールでこの日2安打目となるヒットをレフトへ放ち3点目を奪うと、続く2番吉川の放ったショートゴロの間にも1点を追加して4対0とし、完全に試合のペース握る。
守りの面でもこの日のブルーサンダースに一切の隙はなく、内外野陣の守備力は勿論の事、先発野村の後を継いだ3投手のピッチングは何れも文句なし。2番手の小松、3番手の曽根が3、4回をそれぞれ無失点に抑えれば、4番手としてマウンドにあがった剛腕伊藤は、5回表を危なげなく無失点。直後の5回裏に8番戸島(康大)の3ベースヒットと9番清野の犠飛でダメ押しとなる1点を加えて5点差となって迎えた最終6回表も、堂々たるピッチングを披露。風船会FARAWAYSのキーマンにしてこの日2安打の3番伊藤を空振り三振に切って取れば、続く4番高橋、5番北本にヒットと四球を許し1、2塁の場面こそ背負うものの、最後は6番大井を6-4-3のダブルプレーに打ち取りゲームセット。先制、中押し、ダメ押しと攻撃の手を緩めなかった打線の奮起に、4投手による継投策と鉄壁ディフェンスで風船会打線を最後まで0に封じ込めるなど、まさに攻守で完璧なパフォーマンスを見せつけたブルーサンダースが、5対0の完封勝利で第8代スプリングカップ王者の称号を掴み取った。
ゲーム後、2年ぶりにお立ち台へと上がり優勝インタビューに答えた戸島康幸監督は、「2年前とは選手達もガラッと変わり、新戦力として今年は一からやり直そうという事でチームを作ってきたんですが、戸田市の連盟大会を含め色々と戦ってきた中、最後の最後でまたブルーサンダースらしい試合が出来たのかなと思います。ウチの主である守備面では1つのエラーもなかったですし、攻撃面でも転がせる所でしっかり転がして1点を取るという形が取れたので、1年を通してやってきた野球がそのまま出せたと思いますね。これでスプリングカップの頂点を獲りましたが、あくまでもウチはまだまだ挑戦者なので、来年は来年で違うチームとして一から強いチームを作りたいと思います。目標は1つも負けずに全勝という事で、それに向けてまた一つ一つ積み重ねて、みんなの意識を高めてやっていきたいなとは思っています」と語り、新たなタイトル獲得にも決して甘んじる事なく、来季のさらなる進化を見据えた。
一方、チャンスこそ作れど、最後の最後まで決定打に欠ける形で完封負けとなってしまった風船会FARAWAYS。初出場での頂点奪取とはならなかったものの、今大会を席巻した彼らの戦いぶりは見事の一言であり、来季こそは歓喜に湧く姿を期待したい所だ。
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