TOP > スプリングカップ2018 > バックナンバー > 「死闘をモノにしたのはT-FIVE!新星同士の真っ向勝負を制しベスト8進出!!」
TEAM1234567R
  Nomad.Yankees      0        0        3        0        0        -        -        3    
         T-FIVE        3        1        0        1        ×        -        -        5    
先制、中押し、ダメ押しで逃げ切り!ニューカマーバトルはT-FIVEに軍配!!
真夏日まであと一歩と迫る厳しい暑さとなった6月3日。この日も各地で熱戦が繰り広げられる中、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは、超新星同士が激突する事なった春決戦屈指の好カード、「Nomad.Yankees 対 T-FIVE」の一戦が行われた。 戦いの先攻は、元プロ野球選手も名を連ねるなど、まさにタレント揃いのニューカマーであるNomad.Yankees。初出場にして初優勝を狙うべく勝ち上がってきたチームの指揮官である金井監督はゲーム前、「久しぶりに良いメンバーが揃ったので、強豪相手に胸を借りるつもりで良い試合が出来るかなと思っています。勝負のポイントとしては、常に動いてくるイメージのあるT-FIVEさん相手なので、まずはしっかり守って、あと打つ方では少ないチャンスをモノにしていければなと思っています。その中でキーマンを挙げるとしたら、先発ピッチャーを任せるエース中村ですかね。ウチのチームは守りは良いので、バックを信じてもらって思い切って投げてもらいたいなと思っています。簡単に勝てる相手ではないですが、何とか勝利を掴み取れるように頑張ります」と語り、強豪との戦いを前に気合い十分。
また、奮投を期待され先発のマウンドに上がるエース中村は、「久々のマウンドなので投げてみないと分からない部分は多いですが、堅い守備のバックがついてるので、打たせて取るピッチングを心掛けたいと思っています。とにかく最少失点に抑えて、チームの勝利に繋がるピッチングが出来るよう頑張ります」と話し、絶対的エースが力投を誓った。 対する後攻は、こちらも同じく初出場での初優勝へと邁進する期待の新星T-FIVE。その彼らは圧倒的な声の力で自らを奮い立たすと共に相手にプレッシャーをかけ、これぞ全員野球といった一体感で戦うプレースタイルが最大の魅力。そんなチームの司令塔である黒木キャプテンはゲーム前、「打撃の方はまだまだかなという部分はありますが、投手陣がしっかりしているのでチーム状態は良い感じです。勝負のポイントとなるのは、やはり守りの面かなと思っているので、二枚看板の1人として先発を任せる河田のピッチングがカギを握ると思います。今季はここまで比較的安定したピッチングを見せてくれているので、今日も頑張ってもらいたいですね。相手は強豪だと伺っていますが、攻撃陣が早い段階で得点を奪って、試合を優位に進めていければ勝利というものが見えてくるのかなと思いますので、初回から全力でいきたいと思います」とコメントし、バトルを前に気持ちを高める。
また、大事な一戦のマウンドを託された河田は、「調子は非常に良いので、今日は最後まで投げ抜きたいなと思っています。ただ、相手は打力のあるNomad.Yankeesさんなので一筋縄ではいかないと思いますが、とにかく低めを意識したピッチングを貫いて、勝利に貢献出来ればなと思っています」と話し、チームを勝利へと導くべく全力投球を約束した。 そんな大注目の両雄が8強最後の椅子を懸け相見える事となった戦いは、気温29℃にまで達した正午にプレーボールとなり、先にゲームを動かし主導権を握ったのはT-FIVEだった。
1回表、先発の河田が上々の立ち上がりを披露しNomad.Yankees打線を0に抑えると、その裏打線がいきなり躍動。1アウトから2番黒木の技ありレフト前ヒットに、3番小宮のバスターエンドラン成功などで2、3塁のチャンスを作り出すと、続く4番小野の放ったセカンドフライがエラーを誘うラッキーな一打となり1点を先制。更に、続く5番DH丸山の放った一打が内野安打となり満塁にまでチャンスを広げると、迎えた7番高橋がフルカウントからの8球目をセンター前へと弾き返す2点タイムリーを放ち追加点。チャンスと見るや怒濤の攻撃を仕掛けたT-FIVE打線が、この回一挙3点を先取し幸先良くスタートダッシュを決めると、続く2回裏にも2番黒木が左中間を深々と破るソロHRを放ち0対4。その黒木キャプテンが試合前に語った思惑通り、ゲーム序盤に4得点を奪い、試合を優位に進める。
だがしかし、ゲームは中盤へと差し掛かった3回表、そんなT-FIVEの独走を許すまいと、遂にNomad.Yankees打線が奮起。この回先頭の8番梅田が死球をもらい出塁すれば、続く9番水端がエンドランを決め1アウト2塁のチャンスを作ると、迎えた1番木村(和)が弾丸ライナーでライト線を破る2ランHRを放ち2対4。更にその後、3番下牧のセンター前ヒットに4番中村の振り逃げで2アウトながら1、3塁のチャンスを作り出すと、続く5番木村(謙)が1ボール2ストライクからの4球目を左中間へと弾き返すタイムリーを放ち3対4。ここまで打ち倦ねていた河田を攻め立て、1点差にまで詰め寄ると同時に一気にゲームの流れを引き寄せる。
するとゲームは続く4回表、そんな押せ押せムードのNomad.Yankees打線がこの回も先頭の7番大西がヒットで出塁するなど再び攻勢を仕掛ける。だが、このまま流れを渡すものかと言わんばかりにキャッチャーの小宮が、続く8番山城の場面で三振ゲッツーとなる盗塁殺を披露し、指揮官自ら悪い流れを断ち切る。すると、その小宮は直後の4回裏、今度はバットでチームを鼓舞。2アウト1、2塁の場面で打席に入ると、相手投手中村が投じた渾身のストレートをセンターへと弾き返すタイムリーを放ち1点を追加。チームリーダーが魅せた攻守での躍動で再びゲームの流れを引き戻すと、制限時間の関係で最終回となった5回表を、この回からマウンドに上がった2番手田中がきっちりと三者凡退の無失点で締めくくりゲームセット。注目の新星同士が存分に実力をぶつけ合う激闘となった一戦は、先制パンチに始まりゲーム終盤での勝負強さを発揮したT-FIVEが接戦をモノにし、ベスト8最後の椅子を勝ち取った。 勝利インタビューに答えた小宮監督は「厳しい戦いでした。どっちが勝ってもおかしくない展開だったので、まずは全員野球で勝てて良かったです。攻撃面ではきっちり細かい野球で点を取れましたし、守りでは先発の河田も暑い中頑張りましたし、2番手の田中も最後をしっかり抑えてくれたので良かったと思います。この先もチーム一丸の全員野球で勝ち進んで、優勝したいと思います」と語り、死闘を制しての価値ある一勝に安堵の表情を浮かべた。
一方、中盤怒濤の追い上げを図るも、あと一歩及ばず悔しい敗戦となってしまったNomad.Yankees。ゲーム後、金井監督は「悔しいの一言ですね。ゲーム展開的には良い勝負だったかなと思いますが、ミスの部分でT-FIVEさんの方が少なかったですし、少しのミスも逃さないので、やっぱり強かったですね。ただ、このままでは悔しいので、サマーカップで優勝を目指してリベンジしたいと思っています」と話し、悔しさを滲ませつつも、最後は夏の舞台での大いなる躍進を誓った。
【MVPインタビュー】 #10 黒木 俊吾
【監督インタビュー】 #30 小宮 貴啓
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