TOP > スプリングカップ2017 > バックナンバー > 「準決勝初のコールド!RED SOXが堂々の決勝進出一番乗り!!」
TEAM1234567R
     湾岸ベースボーイズ        0        0        0        0        0        0        -         0    
             RED SOX          2        0        0        0        1        7        -      10    
主将の先制打にエースの完封!RED SOXが春では初となるファイナル進出決定!!
連日のように真夏日が続く中、この日も気温33度を記録した7月9日。
そんな日中の蒸し暑さからは少し解放された夕刻、東京都品川区の天王洲公園野球場では、今季最初のセミファイナルマッチにして決勝進出一番乗りを懸けた大一番、「湾岸ベースボーイズ 対 RED SOX」のスプリングカップ準決勝戦が繰り広げられた。 戦いの先攻は、春トーナメント初参戦にして昨年の王者MKY88を倒し勝ち上がるなど、怒濤の躍進を続け一躍旋風を巻き起こしている湾岸ベースボーイズ。
そんな一気の初優勝へと猛進するニューカマーを率いる宮島代表はゲーム前、「勝てばプロスタという大事な試合ですし、今年最初のチャンスなので何とか皆で勝ちたいと思います。勝負のポイントとしては、強豪チームのRED SOXさん相手なので、とにかく挑戦者という気持ちで、謙虚に元気に皆で戦えるかだと思いますね。やはりウチはエース松岡の出来次第でほぼほぼ決まるので、期待しています。あとは攻撃面で如何に点を取れるかですが、皆がそれぞれ自分の役割を分かってくれていると思うので、各々が仕事をしてくれればなと思っています」と語り、初となるファイナル進出へ気合いが漲る。
また、エースとして大一番の先発マウンドを託された松岡は、「もの凄く緊張はしていますが、調子はとても良いです。テーマとしては、フォアボールを出さずに打たせて取るピッチングを心掛けたいなと思います。とにかく、いつもと変わらない投球をすれば大丈夫だという気持ちで頑張りたいと思います」と話し、チームを決勝へと導くべく熱投を誓った。 対する後攻は、2012、2013シーズンのサマーカップ連覇を始め、2015シーズンには1部リーグ制覇と、これまで3度の栄冠に輝き、今季はいよいよスプリングカップ制覇によるVictoria史上初となる3冠達成を最大目標に掲げるRED SOX。
そんな偉大な記録達成に王手をかけるチームの若き司令塔・中林キャプテンはゲーム前、「チーム全体でこの日にピークを合わせてきて、状態としては皆非常にいい感じですので、自分達の全員野球を披露出来たらなと思っています。勝負のポイントとしては、先発の吉田さんに掛かってるかなと思いますし、攻撃に関しては全員が好調ですので守り切れれば勝てると思います。とにかく、昨年の悔しさを晴らすためにもチーム全員でもう一度一から頑張っていこうと気合いが入っているので、絶対に勝って神宮に行きたいと思います」とコメントし、2年振りのファイナル進出に向け気合い十分。
また、勝利のキーマンとして名指しされた先発右腕の吉田は、「昨年は一つもタイトルを獲れなかった分、今年はかなり気持ちが入っています。調子はぼちぼちですが、自分達の力でしっかり勝ち切れるような試合運びをしたいなと思っています。そのために自分は頑張るだけです」と話し、チームの大黒柱が静かに闘志を燃やす。 そんな両雄がファイナルの舞台を懸け相見える事となった勝負の大一番は、ビルの間から西日が差し込む午後6時ジャストにプレーボールとなり、ゲームは初回から動いた。
1回表、相対した湾岸上位打線を先発吉田を中心にきっちり三者凡退で仕留め、幸先の良いスタートを切ったRED SOXはその裏、守備での良いリズムをそのまま攻撃でも引き寄せる。 1アウトから内野安打で出塁した2番山本(裕)が盗塁を決めチャンスを作り出すと、迎えた3番中林がレフト線を深々と破るタイムリー2ベースヒットを放ち、難なく1点を先制。
更に、続く4番丸橋のライト前ヒットに5番井上が四球で繋ぎ、満塁にまでチャンスを広げると、ここで迎えた6番大野が詰まりながらもしぶとくセカンド後方に落とすタイムリーを放ち0対2。立ち上がりから攻守で圧巻の集中力を見せつけ、一気に主導権を握る。
すると、素早い仲間の援護射撃に吉田もエンジン全回。初回の立ち上がりこそ捉えられている印象だったが、それ以降は抜群の内容。2回表、湾岸ベースボーイズの主砲である4番小沼を空振り三振に仕留めると、5番百武に対しては死球を与えてしまうが、続く6番榎本を6-4-3のダブルプレーに仕留め無失点。更に、3、4回も危なげなく3人ずつで相手打線を封じると、終盤へと入った5回のマウンドも球威、コントロール共に付け入る隙は無く、この回も2つのピッチャーゴロと空振り三振で三者凡退。ここまで好調を極めていた湾岸打線に対し、被安打1の4奪三振と2塁すら踏ませない完璧なピッチングを披露する。 その一方、初回の攻防で失った流れを引き戻せないままゲーム終盤へと突入してしまった湾岸陣営。すると迎えた5回裏、初回同様1アウトから2番山本(裕)にヒット、盗塁でチャンスメイクされると、2アウトとなって迎えたRED SOXの若き主砲・4番丸橋に左中間を破られるタイムリー3ベースヒットを浴び0対3。追い上げたいはずが、逆に突き放されてしまう。
だがそれでも直後の6回表、何とか反撃へと転じたい湾岸打線は、疲労感が見え始めた吉田から2つの死球と進塁打で2アウトながら2、3塁の場面を演出。しかし、この試合初めて作り出したビッグチャンスも2番梶がサードフライに仕留められ、ようやくの好機も活かし切れない。
すると、ピンチを守り抜いた事で俄然勢いづいたRED SOXはその裏、死球、エラー、四球で1アウト満塁のチャンスを作り出し、マウンドから松岡を引きずり降ろすと、ここで一気に畳み掛ける。代わった2番手宮島から2つのフィルダースチョイスで2点を奪うと、尚も続くチャンスでこの日絶好調の3番中林が三遊間を破る2点タイムリーを放ち0対7。更に、止まらない打線は5番井上のタイムリーで1点を加えれば、最後は6番大野の2点タイムリー2ベースヒットで10点差とし勝負あり。初回の先制攻撃に始まり、最終回の猛攻と圧巻のパフォーマンスを見せつけたオフェンスは勿論の事、吉田が披露した魂のピッチングに、それを支えた鉄壁のディフェンス陣。まさに攻守で本領を発揮したRED SOXが、準決勝では初となるコールドゲームで勝利を収め、自身初のスプリングカップ決勝進出を決めた。 ゲーム後、勝利インタビューに答えた中林キャプテンは「去年は相当悔しかったので、今は凄い興奮していますし、嬉しい気持ちで一杯です。今日はホントに気持ちを一つにして戦う事が出来ました。その中でも今日の勝利は、ここまで一人で投げ抜いてくれた吉田さんのおかげですね。本当に今のチームは若手と中堅、ベテランが上手く調和出来てるなと感じます。決勝戦を絶対に勝って王座に返り咲きたいと思います」と興奮冷めやらぬ様子で戦いを振り返り、最後は2年振り4度目となるタイトル奪取を力強く誓った。
一方、思い描いていたゲーム展開とは違い、歴代王者の底力をまざまざと見せつけられた湾岸ベースボーイズ。試合後、話しを伺った宮島代表は「コールド負けという事で非常に悔しいというか、これまで破ってきたチームさん達にも申し訳ないなという気持ちが正直な所ですね。初回に先制点を奪われたのは痛かったですし、6回のチャンスを活かし切れず、最後は糸が切れちゃいましたね。とにかくRED SOXさんは強かったです。今日のゲームは完敗ですし、自分らの実力はまだまだだなと思い知らされました。ただ、これで今シーズンの戦いが終わったわけではないので、今日の敗戦を糧にもう一度上を目指し頑張りたいと思います」と話し、唇を噛み締めながら再び前を向いた。
【MVPインタビュー】 #11 吉田 雅一
【主将インタビュー】 #7 中林 佑斗
  試合動画、インタビュー動画はこちら ↑