TOP > スプリングカップ2017 > バックナンバー > 「サンヒットBBCが白熱の投手戦を競り勝ち2回戦進出!!」
TEAM1234567R
      Tommys b.c        0        0        0        0        0        0        0        0    
    サンヒットBBC        0        0        0        0        0        1        ×        1    
好勝負は終盤に明暗!ワンチャンスを掴んだサンヒットBBCが死闘を制す!!
4月最初の日曜日となった2日。前日までの不安定な天候から一転、最高の野球日和となったこの日、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは、注目の新星同士が激突する事となった春の一戦必勝バトル、「Tommys baseballclub 対 サンヒットBBC」のスプリングカップ1回戦が繰り広げられた。

戦いの先攻は、平均年齢20代前半というフレッシュなメンバーで2016年に結成された、まさにニューカマーのTommys baseballclub。そんな若武者達をまとめ上げる代表の富山が不在のため代わって指揮を執る事となった主将の三浦はゲーム前、「今日は主力メンバーが何人かいない中、相手が強豪のサンヒットBBCさんという事なので厳しい試合にはなると思いますが、いるメンバーがそれぞれやるべき事をやって、何とか勝利をモノにしたいです。おそらく1点勝負になると思うので、ピッチャーは無失点、野手はノーエラーという事は勿論、しっかり先制点を奪って優位にゲームを進められたらなと思っています。やはりエースの山本がキーになると思うので、立ち上がりに若干の不安があるのですが、先頭バッターを出さないピッチングを心掛けてくれれば自と結果は付いてくるのかなと思います。とにかく初戦突破を目指して頑張ります」と意気込みを語り、相手に不足はないといった様子。
また、キーマンとして名前の挙がった先発の山本は、「状態としては万全ではありませんが、その中で如何に自分のピッチングが出来るかだと思いますね。自分は三振を多く取れるピッチャーではないので、打たせて取る投球を心掛けて、1回1回、無失点を積み重ねていければなと思っています。とにかく相手は強豪チームですが自分達の野球を貫いて勝利を手にしたいと思います」と話し、エースとしての強い覚悟を胸にマウンドへと上がる。

対する後攻は、監督岡野、代表落水、キャプテン小野寺の下、様々な野球経験を持った野球好き達が圧倒的な一体感を醸し出すサンヒットBBC。そんなチームの司令塔であるキャプテン小野寺はゲーム前、「まだまだ手探りの段階ではあるのですが、チーム全体で盛り上げてやっていけたらと思います。戦いのポイントとしては、一球一球にしっかりとプレッシャーを掛け、相手に隙を与えず、相手の隙をつく様な野球が出来るかだと思います。その中でキーマンを挙げるとしたら1番打者の高橋ですかね。彼の出塁からどのような形を作れるかが大事になってくると思います。とにかく初戦という事で、先ずはしっかりと地に足の着いた野球をやり、1点1点を着実に取っていって勝ちたいと思います」とコメントし、デビュー戦を前に並々ならぬ気合いを滲ませた。
また、キープレーヤーとして活躍を期待された高橋は、「1番打者として、先ずはしっかりと出塁する事を意識してプレーしたいなと思っています。状態としても直前の試合で良い感触を掴んできたので、この試合も打ってチームに貢献したいなと思っています。大事な初戦なので何が何でも勝ちを掴みにいきます」と話し、若きリードオフマンが活躍を誓った。

そんなVictoria初見参チーム同士が相見える事となった1回戦屈指の注目カードは、午後1時にプレーボールとなり、ゲームは両エースのプライドが交錯する形で、激しい投手戦の展開となった。
まず先にマウンドへと上がったサンヒットBBCの先発小野田は初回、Tommys打線の切り込み隊長である1番三浦にいきなりヒットを許すも、女房役である西村の好守備にも助けられ結果3人で片付けると、続く2、3回は何れも三者凡退に仕留め、危なげなく前半を折り返す。
対するTommys baseballclubの先発山本はというと、こちらは更に上をいく内容のピッチングを披露。課題であった立ち上がりの初回を難なく三者凡退に抑え上々の滑り出しを見せると、2回以降も宣言通りに凡打の山を築き、サンヒットBBC打線を翻弄。四球、エラーによる出塁こそ許すも5回までに与えたヒットは0と、一切付け入る隙を与えない。

一方、中盤から終盤にかけボール先行の投球が目立ち始めた小野田は、4、5回に続き6回にも2アウトながら満塁のピンチを招く。だがそれでも、「先に点を与えてなるものか」という気迫のピッチングで再三のピンチを潜り抜け、攻撃陣の奮起をじっと待った。
するとゲームは6回裏、これまで沈黙していたサンヒット打線がようやく機能。相手守備陣の乱れをきっかけに2アウトながらスコアリングポジションにランナーを進めると、このチャンスに迎えた3番祖山の放った一打は左中間を深々と破るタイムリー3ベースヒット。チーム一のポイントゲッターである祖山が、一振りで試合の均衡を破る先制点をもたらすと共にチームを大きく勝利へと近づけた。
すると、待望の援護を貰い本来のピッチングを取り戻した小野田が最終回、2アウトから四球を与え一打同点のランナーを出すも、最後は9番佐藤をピッチャーゴロに仕留めゲームセット。両エースの熱投を軸に繰り広げられた手に汗握る好ゲームは、終盤のワンチャンスを執念でモノにしたサンヒットBBCに軍配が上がる結果となり、こうして今春注目の新星対決は幕を降ろした。

ゲーム後、勝利インタビューに答えた落水代表は、「攻撃面では相手投手の丁寧でテンポの良いピッチングを前に全くバッティングをさせて貰えなかったですし、ディフェンス面ではミスが出たりと苦しい戦いでした。それでもピッチャーの小野田がミスからランナーを背負っても非常に落ち着いたピッチングをして踏ん張ってくれましたし、祖山も良い所で打ってくれたので結果としては良いゲームだったのかなと思います。ただ、やはりウチは基本的に守りから入っていくチームなのでミスの後にミスを重ねてしまったという部分は反省点ですね。とにかくVictoriaのトーナメントは強いチームばかりなので苦しい戦いが続くと思いますが、一つでも上を目指して一戦一戦勝ち上がっていきたいなと思っています」と語り、決して満足のいく内容ではなかったものの、苦しんだ末の価値ある勝利に頬を緩めた。
一方、チャンスの数では確実に上回っていただけに悔しい惜敗となってしまったTommys baseballclub。ゲーム後、話しを伺った副代表でエースの山本は、「先ず自分のピッチングとしては、6回に打たれたあの一球だけが悔やまれますね。何とか粘り強く投げれていただけに本当に悔しいです。また、攻撃に関してもチャンスは相手よりも多く作れていたんですけど、あと1本という決め切る部分が足りなかったですね。ただ、まだまだ若いチームなので、今後はそういった部分の精度を高めていって強豪チームにも勝てる様に頑張っていきたいと思います。この悔しさは夏に晴らします」と話し、これからの飛躍を誓うと共にサマーカップでのリベンジを約束した。
【MVPインタビュー】 #14 小野田 幸紀
【代表インタビュー】 #28 落水 剛
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