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TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R |
TABOO | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
Naughty | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
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白熱の投手戦は終盤決着!新生TABOOが死闘を制し初のファイナル進出!! |
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7月17日正午。この日の取材ゲーム1試合目と同じく、さいたま市の大宮健保グランドではもう1つのスプリングカップ準決勝、「TABOO 対 Naughty」の一戦が繰り広げられた。
戦いの先攻は毎シーズン優勝候補に名を連ねながらも、2013年度の3位が最高順位と未だ無冠に止まっている埼玉の雄TABOO。また昨年はチーム存続の危機に瀕し、2012年度の初参戦以来初めて1回戦敗退という屈辱を味わっただけに、完全復活を宣言する上でも悲願達成は至上命題なのだ。
そんなチームの指揮官である永富監督はゲーム前、「3年振りにここまで来れたので単純に勝ちたいですね。昨年なんかは壊滅的なチーム状態だったんですが、色々な人達に支えられながら何とかやって来れたので、人数は少ないですが少数精鋭という事で決勝まで行けたらなと思います。勝負のポイントとしては投手を中心に最少失点で抑えて、あとは打線が失点以上に得点するという所ですかね。先発のエース幸田には頑張ってもらいたいと思っています」と語り、初のファイナル進出に向け戦闘態勢は整っているといった様子。
また、勝負の大一番を任された先発のエース幸田は、「調子はいつも通り良い感じではあるので、真っ直ぐを主体に組み立てて、あとは調子の良い球を使い分けながらのピッチングが出来ればなと思います。とにかく勝利を目指して頑張ります」とチームを初となる決勝へと導くべく、静かに闘争心を漲らせる。
対する後攻は、昨年1部リーグで悲願の決勝進出を果たすも、そのファイナルの舞台でまさかまさかの逆転負けを喫し、かつてない程の屈辱を味わったNaughty。それ故、ファイナルという舞台に懸ける思いはどのチームよりも強く、先ずはシーズン最初のチャンスであるスプリングでの決勝進出を目論む。
そんなチームを率いる齋藤(竣)GM兼監督はゲーム前、「チーム状態としては申し分ないのですが、準決勝となると本当何が起こるか分からないので、1点を大事にプレーしたいです。ポイントとしては、先発の倉橋がどれだけ踏ん張ってくれるかですね。春は彼に任せているので、今日も期待しています。攻撃面では今季6割の成績を残している1番久保(大)を起点として如何に点を取れるかだと思うので、難しい試合になると思いますがとにかく1点を大事に頑張りたいと思います」とコメントし、リベンジを懸けた舞台を虎視眈々と狙う。
また、この日もマウンドを託された先発の倉橋は、「調子としては大分良い感じなので、自分の持ち味であるテンポとコントロールでどんどん打たせて取って、攻撃へのリズムを作れる様なピッチングをしたいなと思っています。相手は強豪ですが、自分達の野球をやれば勝てると思うので頑張ります」と力強く意気込みを語り、大一番での奮投を誓った。
そんな両雄が残り1つとなったファイナリストの座を懸け激突する事となったバトルは、稲垣(慶)主審のプレーボールでスタートを切り、両軍共に一歩も譲らぬ白熱の投手戦となった。
1回表、先にマウンドへと上がったNaughtyの先発倉橋が2アウトからエラーでの出塁こそ許すも、迎えた4番宮代をファーストフライに打ち取り無失点の立ち上がりを披露すれば、対するTABOOの先発幸田もその裏上々滑り出し。相手打線のキーマンである俊足巧打の1番久保(大)にセカンドへの内野安打で出塁されるが、その久(大)が仕掛けた盗塁を女房役であるキャッチャー宮代に阻止してもらい1アウトとすると、続く2番小野寺、3番齋藤(竣)をサードゴロ、センターフライに打ち取り3アウト。ノーアウトのランナーを許したもののバックの堅守にも助けられながら初回を3人で片付ける。
その両投手は2回以降も互いに持ち味を発揮。倉橋が絶大な信頼を寄せるキャッチャー宇内に、ディフェンスの要となるショート中沢の好プレーにも支えられる形で2、3、4回と立て続けに三者凡退で切って取るなど2塁すら踏ませない抜群の内容。一方の幸田は毎回のようにランナーを背負う形で対照的な内容ではあるが、ここぞの場面で力を込めるストレートの威力は圧巻。2回に、4番藤崎、6番齋藤(憲)をそれぞれ三振に仕留めると、3回に背負った1、2塁のピンチでも決定打を許さず無失点ピッチングを続ける。
また、両投手の粘投は終盤に入っても持続され、5回に倉橋がこの試合初となる連打で1アウト1、3塁のピンチを招く。だが、迎えた8番渡橋、9番平野をレフトフライとピッチャーフライに打ち取り最大のピンチを凌ぎ気迫を見せつけると、幸田は6回1アウトから3番齋藤(竣)にレフト前ヒットを浴びるも続く4番藤崎を5-4-3のダブルプレーに仕留め、こちらも負けじと最高の形でチャンスの芽を摘む。
まさに、両投手の一騎討ちによってスコアボードには0だけが並ぶ平行線の展開となったゲームだったが迎えた最終回、遂に明暗が分かれた。
7回表の攻撃に臨んだTABOO打線が四球とヒットで2アウトながら1、2塁のチャンスを作り出すと、この好機に迎えた8番渡橋の叩き付けた当たりが、前進して打球を処理しようとしたショート中沢の頭上を抜けるタイムリーヒットとなり1点を先制。更には、続く9番平野にもライト線にしぶとく落とすタイムリーが飛び出すなどこの回2点の奪取に成功し、ゲームの均衡を破ると同時に勝利を決定づける。
すると、待ちに待った援護を受け最後の力を振り絞った幸田が、最終7回裏もNaughty打線の攻撃を無失点で封じゲームセット。エース幸田の力投は勿論の事、延長戦をも覚悟した土壇場に下位打線で2点を奪うなどオフェンス、ディフェンス共に勝負強さを発揮したTABOOがNaughtyを完封で下し、見事初となるファイナル行きの切符を獲得した。
ゲーム後、勝利インタビューに答えた永富監督は、「先ずはエース幸田が良く頑張ってくれました。正直あまり調子は良くないのかなと思って見てましたが、それでも抑える辺りはさすがだなと思いましたね。また打線に関しては相変わらず打てませんでしたが、最終回の攻撃はまさにウチらしい攻撃が出来たんじゃないかなと思います。本当に苦しい戦いでしたが勝てて嬉しいです。次はいよいよ決勝ですが特に意識する事はないので、とにかく目の前の相手といつも通り戦って優勝したいなと思います」と話し、5年越しに掴んだ決勝進出の喜びを噛み締めた。
一方、倉橋の力投虚しく最後の最後で競り負けてしまったNaughty。ゲーム後話しを伺った齋藤(竣)GM兼監督は、「毎回のようにランナーは出せたんですが、そこからが雑になってしまいましたね。正直かなり悔しいですが、まだリーグ、サマーと残っているので、その2つは何としてもファイナルに行けるように頑張ります」と話し、気持ちを切り替え直後に行われたリーグ戦へと臨んだ。
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