TOP > スプリングカップ2014 > バックナンバー > 「最終回に奇跡の逆転劇。ARUYO東海、3年連続の4強入り!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
      ARUYO東海           0        0        0        0        0        0        3        3    
      UNITED A           0        0        0        0        1        0        0        1    
これぞ歴代王者の底力!ARUYO東海、絶体絶命のピンチを撥ね退る逆転劇!!
7月6日午後3時。この日の取材2カード目となったのは、「ARUYO東海 対 UNITED A」が激突したスプリングカップ準々決勝。 4強最後の一枠を懸けた一戦は、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドを舞台に繰り広げられた。
先攻ARUYO東海の茂手木監督は、「UNITED Aさんとは過去に何回か対戦してますが、目代投手とは初対戦なので楽しみですね。今日は主軸を欠いたゲームで厳しい戦いになると思いますが、同じ会社でコンビを組む岩瀬、大鹿のバッテーリーに期待してます」とゲーム前のコメント。そのキーマン2人にも話を聞くと、「試合のリズムを崩さないように丁寧なピッチングを心掛けたいと思います」と岩瀬。また岩瀬の全てを知る女房役の大鹿は、「コントロールに難があってマウンドに立ってみないと分からないピッチャーなので、その辺を探りながらリードしていけたらなと思います」とコメント。何れにしても2人のコンビネーションがゲームの行方を左右する事は間違いない。
対する後攻のUNITED Aは、初出場での初制覇を目標に破竹の勢いで勝ち上がってきた。
そんな大いなる野望の前に立ちはだかる強者との対戦に長野キャプテンはゲーム前、「強いチームである事は分かっているので、とにかく最少失点に抑える事が重要になると思います。そのためには先発の目代に頑張ってもらうしかないですね」と絶対的エースに全幅の信頼を寄せるコメント。その期待に応えるべくマウンドに上がる目代は、「ノーヒットノーランをするくらいの気持ちで投げたいと思います」と自信が漲る気合の発言。2、3回戦で見せつけた完封ピッチングを、今日のゲームでも披露できるか注目が集まる。

兎にも角にも先に進めるのは1チームのみ。
互いに譲れぬ熱き戦いは、戦前の予想通り投手戦の様相を呈した。
両投手は立ち上がりの1回、共に得点圏にランナーを背負いピンチを招くが無失点で切り抜けると、2回以降も持てる力を存分に披露。
目代は2、3回を3人で切って取ると、4回に再び招いた1アウト満塁のピンチでは7番大鹿を三振。8番清野はファーストゴロに打ち取り、絶対的エースとしてのプライドを見せつける。
一方の岩瀬も負けじと、2回のピッチングでは8番佐藤(宗)、9番矢沢を連続三振に抑え無失点。 続く3回は1番から始まった好打順を僅か8球で仕留めリズムに乗ると、4回に相対したクリンアップも三者凡退に抑え、序盤からエンジン全開の投球を見せた。

両投手の力投でスコアレスの展開となったゲームは迎えた5回、遂に均衡が破られる。
5回表の攻撃もチャンスすら作れず終わったARUYO東海打線に対し、その裏のUNITED A打線は簡単に2アウトを取られるも、9番矢沢がセンター前ヒットを放ち上位打線に繋ぐ。
すると1番服部がカウント2-2からの5球目を迷わず振り抜くと、その一打は右中間を切り裂くタイムリー3ベースヒット。攻撃の起点であるリードオフマンが見せた快心の一撃で待望の先制点を奪った。

だがしかし、このゲーム最大の見せ場は最終7回表に訪れた。
3試合連続の完封を目前にした目代から7番大鹿、8番清野の連打で1、3塁のチャンスを作ると、2アウトとなって打席に入った1番窪寺。空振り三振に倒れ万事休すかと思われた次の瞬間、仕留めたはずの決め球がワイルドピッチとなり、3アウトから一転振り逃げで同点。
思いがけない形でゲームを振り出しに戻し、息を吹き返したARUYO東海打線は、尚も続くチャンスに3番寺井がレフトへの2点タイムリーを放ち逆転。 「ストレートだけにタイミングを合わせて待っていました」と試合後語った男の一打が、UNITED Aの夢を打ち砕く決勝打となり、死闘に終止符を打った。

奇跡とも言える逆転劇を演じた茂手木監督はゲーム後、「今日みたいな接戦を拾えているのは、皆の集中力の賜物だと思っています」と選手達を労い、次戦に向けては「吉岡クラブさんには以前西武ドームの舞台で敗れているので、リベンジも兼ね縦縞対決を制したいですね(笑)」と天王山への意気込みを語った。
その一方で、最後の最後にARUYO東海という重圧に圧し潰されてしまったUNITED A。
勝利を掴みかけただけに悔しすぎる敗戦と言える。だが今大会で彼らの実力は証明され、
1部リーグないしサマーカップでも優勝候補の一角に挙げられる存在となった。
【MVPインタビュー】 #30 岩瀬 祐也 【MVPインタビュー】 #9 寺井 健雄 【監督インタビュー】 #10 茂手木 祐介 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑