TOP > Victoriaリーグ4部(2017年) > バックナンバー > 「初参戦で初優勝!第2代王者の称号はステイドリームクラブの手に!!」
TEAM1234567R
    神奈川インフィニティ        0        1        0        0        1        0        -        2    
     東京ステイドリーム        1        2        0        0        1        ×        -        4    
先制、ダメ押しで逃げ切り勝ち!東京ステイドリームクラブが歓喜の初優勝!!
2017シーズンも、いよいよ勝負の師走へと突入したVictoria。そんな中、12月最初の日曜日となった3日、埼玉県さいたま市の北本総合公園野球場では、今季初の頂上決戦にして第2代王者を決める戦い「神奈川インフィニティ 対 東京ステイドリームクラブ」の4部リーグ決勝戦が行われた。 互いに4部リーグ初出場の両雄が激突する形となったバトル。
その戦いの先攻は、代表である酒井がSNSを駆使して仲間を集い、2014年に結成された神奈川インフィニティ。そんな今の時代を物語るような形で誕生したチームは今季、予選こそワイルドカードでの突破に甘んじたものの、決勝トーナメントに入ってからは初戦でBブロック1位通過の東京アイボリーを大差で破り勢いづくと、準決勝では新座オーキーズとの接戦を制して決勝進出を決め、今日の決戦に挑む。
そのチームの司令塔であるキャプテンの飯田はゲーム前、「チーム全体としても各自でもしっかり練習を積んできたので、状態は攻守共に非常に良好です。その中でポイントとなるのが先発ピッチャーの上山ですね。持ち味であるストレートのコントロールだけしっかり意識して投げられれば、そんなに打たれる心配はないかなと思っています。一方の攻撃面としては、ウチのチームは大きいのを狙える選手がいる訳ではないので、小技と足を絡めた攻撃で得点を重ねていけたらなと思っています。ここまで来たら何としても優勝したいと思っていますので、全力で頑張ります」と語り、下剋上での初優勝を誓った。
また、キーマンとして活躍を期待された先発左腕の上山は、「今日のテーマとしては、自分の持ち味であるストレートをしっかりコーナーに投げ分ける事と守備のリズムを作るために速いテンポで打たせて取るという事を意識して投げたいなと思っています。ここまで来たので結果も大事ですが、みんなで楽しく終われるように頑張りたいなと思っています」と話し、決戦へと気持ちを研ぎ澄ませる。 対する後攻は、チーム結成が1989年と長きに渡り歴史を刻んできた東京ステイドリームクラブ。だがそんな彼らもかつて、人数不足により解散を余儀なくされ苦難の時期を強いられた。それでも松枝現監督を中心に再結成されたされたチームは、今や主戦場である足立区を代表するまでに復活を遂げ、初参戦となった今大会でも実力を遺憾なく発揮し、予選から唯一負け無しのまま決勝へと駒を進めてきた。
そのチームの指揮官である松枝監督はゲーム前、「10月に続いた台風の影響で野球が出来ずチーム全体のパフォーマンスが落ち込んでしまい、まだまだ本調子には戻っていないですが、その中で勝負のポイントを挙げるとしたらディフェンスの出来ですね。特に、先発の齊藤が如何に試合を作ってくれるかが大事になってくると思います。また、守備全体としても普段とは違う良い球場でのプレーになるので、そこをミス無く出来れば良い戦いが出来るのかなと思います。一方の攻撃面に関してですが、こればかりは水物なので何とも言えませんが、主軸である樋口、佐藤(政)、矢嶋の活躍と足を絡めた攻撃がどの程度出来るかがポイントになると思います。とにかく自分達の野球をしっかりやれれば結果は付いてくると思っているので、最後まで戦い抜きたいです」とコメントし、初タイトル奪取を約束した。
また、勝負のキープレーヤーとして名前の挙がった先発右腕の齊藤は、「先発のマウンドに上がるのは久々なので、先ずは立ち上がりをしっかり注意して投げたいなと思っています。あとは、最近調子の良いツーシームを中心に攻めていって、ストライク先行で打たせて取るピッチングを心掛けていこうと思っています。寒い時期なので指先が上手く動いてくれるかという不安はありますが、何とかチームを勝利へと導けるように頑張ります」と話し、優勝への力投を誓った。 そんな新星同士が相見える事となった戦いの火蓋は、午前8時10分、稲垣(誠)主審のプレーボールによって切って落とされ、ゲームは序盤から動きを見せる展開となった。
先ずは1回、1番堀田のヒットを口火に送りバント、進塁打で2アウトながら3塁というチャンスを作るも、4番飯田がサードゴロに打ち取られ無得点に終わった神奈川インフィニティに対し、その裏の東京ステイドリームクラブは、1アウトからエラー、盗塁、四球で1、3塁のチャンスを作り出すと、迎えた4番佐藤(政)の場面で仕掛けたダブルスチールが相手守備陣の乱れを誘い1点を先制。試合前に松枝監督がテーマに掲げた足を絡めた攻撃から見事先制点を奪い、幸先の良いスタートを切った。
一方、ミスから先取点を与える形となってしまった神奈川インフィニティ陣営。それでも直後の2回表、四球、盗塁、進塁打で初回同様にランナーを3塁に進めると、このチャンスで迎えた6番大甫の放ったサードゴロがフィルダースチョイスを誘う一打となり1対1。取られたら取り返すと言わんばかりに、すぐさまゲームを振り出しに戻した。 だがゲームは直後の2回裏だった。再びリードを奪うべく奮起した東京ステイドリーム打線が2アウト1、2塁の場面で1番井上がセンター前へとタイムリーを放ち1点を奪うと、更に挟殺プレーの間にも1点を追加し1対3。初回に続きこの回もチャンスをモノにした東京ステイドリームクラブが序盤から着実に主導権を握る。
すると、再び援護を貰った先発の齊藤も尻上がりに調子を上げ、3、4回と相手打線をきっちり0に抑え、流れを渡さない。そんな東京ステイドリームクラブ優勢のまま進んでいったゲームだったが、終盤戦へと突入した5回表、神奈川インフィニティ打線の2番後藤が、この回からマウンドに上がった2番手山下からセンター前ヒットを放ち出塁すると、2盗、3盗と立て続けに盗塁を成功させ、1アウト3塁のチャンスを演出する。すると、この場面で打席に入った4番飯田がレフトへ犠飛を放ち1点差。主砲でキャプテンの頼れる男がナインを鼓舞すべくきっちりと仕事を果たし、逆転勝利へと気運を高める。
しかし、そんな逆転ムードが高まったのも束の間、直後の5回裏に 東京ステイドリームクラブのスイッチヒッターである5番矢嶋にセンター前へのタイムリーを浴び万事休す。最終回となった6回表、2アウトから8番望月が意地の ヒットで出塁するも、最後は途中出場の9番飯島が初球を打ち上げゲームセット。最後の最後まで諦めない姿勢を見せたものの、あと一歩及ばず準優勝に終わった。 ゲーム後、話しを伺った飯田キャプテンは「やはり序盤の失点が痛かったですね。相手打線は着実にチャンスをモノにした一方、自分達はチャンスを活かし切れなかったので、その差が今日の結果かなと思います。ただ、試合には負けてしまいましたけど、今年のテーマにしていた声を出す野球を最後まで貫けましたし、全員が野球を楽しんで出来ていたので、そこは良かったかなと思います。とにかく、来年に借りを返すべく良い経験が出来たかなと思いますので、この悔しさを忘れず来季の戦いに挑みたいと思います」と話し、悔しさを滲ませつつも最後には来シーズンこそのタイトル奪取を力強く誓った。
一方、序盤に奪ったリードを最後まで守り抜き、見事初出場での初優勝を成し遂げた東京ステイドリームクラブ。勝利インタビューに答えた松枝監督は、「優勝というのは素直に嬉しいですね。ただゲームを振り返ると、序盤に3点を奪えたのは良かったですが、その後に雑な攻撃、プレーが出てしまったのが良く無かったですね。まぁそれでも、齊藤、山下の両投手が粘り強く投げてくれたので、何とか勝利を掴めたのかなと思います。これで来季からは3部での戦いになる訳ですが、正直まだまだ力不足な部分が多々あるので厳しい戦いにはなると思うんですけども、何とか上でも優勝目指して頑張りたいと思います。」と語り、初優勝の喜びを噛み締めつつ、今日の結果に甘んじる事無く更なる高みを目指した。
【MVPインタビュー】 #1 矢嶋 晃児
【監督インタビュー】 #30 松枝 英夫
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