TOP > Victoriaリーグ4部(2016年) > バックナンバー > 「LAGERS悲願の初タイトル奪取!初代4部王者に輝く!!」
TEAM1234567R
    LAGERS        0        0        3        0        5        0        0        8    
     BEANS        0        0        0        0        0        0        0        0    
LAGERSが投打で圧倒!!挫折を乗り越え、苦節4年で手にした初の栄冠!!
雲一つない快晴に恵まれ、最高の野球日和となった11月13。この日、埼玉県川口市の川口市営球場では奇しくも予選Cブロック同士の対決となった頂上決戦、「LAGERS 対 BEANS」の4部リーグ決勝戦が繰り広げられた。
戦いの先攻となったのは、予選を通してここまで土付かずで勝ち上がってきた埼玉の若武者LAGERS。そんなチームの強みは、何と言ってもリーグ最少失点数を誇る鉄壁のディフェンス力にある。特に決勝トーナメント入ってからは未だ無失点と、まさに盤石の状態で今日の決戦を迎えた。
そのチームの指揮官である飯島監督はゲーム前、「今年の戦いと言うのは、昨年まで所属していた3部に優勝して戻るんだという事を意識しながらやってきた1年だったので、まずはここまで来れてホッとしていますし、最後は勝って今季を締めくくりたいなと思っています。とは言え、今日の相手は予選で苦しい戦いを強いられたBEANSさんなので簡単にはいかないとは思いますが、鍵を握る打線が如何に力を発揮してくれるかだと思います。特に、打撃だけではなくピッチャーとしてディフェンス面でもチームの中心となる先発久保には大いに期待しています。まぁとにかく、ここまで来たので全員で楽しく野球が出来ればなと思っています」と語り、参戦4年目にしての初タイトル獲得を目指す。
また、キーマンとして名前の挙がったエース久保は、「個人的な事なんですけど、このチームでやる最後の試合なので、有終の美を飾れるように頑張りたいと思います。調子としても最高に良いので、初回から飛ばしていきたいと思っています。またバッティングに関しても滅多にない良い球場で試合が出来るので、思い切ってHRを狙っていきたいと思っています」と意気込みを口にし、投打での活躍を力強く誓った。

対する後攻は、2年振りにVictoria復帰を果たした今シーズン、ワイルドカード枠から見事決勝の舞台まで勝ち進んで来たベテラン集団BEANS。ここまで決して楽な道のりではなかったが、『亡き先輩へ初タイトルを』を合い言葉にチーム一丸で激戦を勝ち抜いた。
そんなチームを率いる佐藤監督はゲーム前、「今シーズンは、とにかく野球を楽しむという事をテーマに戦った結果ここまで来れたので、最後もみんなで楽しく野球が出来れば良いなと思っています。チーム状態としては、その日個人個人のコンディション、モチベーション次第な所があって計り知れないですが、みんな今日の戦いを楽しみにして来ているので、気合いは入っています。勝利のポイントとしては、打たなくては勝てないと思っているので、4番の田中(優)を中心に一気呵成の攻撃を出来るかが鍵になってくると思います。予選ではリードしながら終盤に追いつかれドロー決着になってしまったので、今日は何とか逃げ切れるように頑張ります。何れにしても、良い舞台で野球が出来る事に感謝しながらプレーしたいなと思っています」とコメントし、同じく初の栄冠奪取を目論む。
また、勝利の鍵を握る攻撃のキープレーヤーとして期待を背負う主砲田中(優)は、「チームのため、また亡き先輩のためにチーム一丸となって、良い野球が出来ればなと思っています」と語り、短い言葉の中に強い覚悟を窺わせた。

共にVictoria初のタイトル奪取を掲げる両雄が相見える事となった戦いの火蓋は、午前9時15分、稲垣(誠)主審のプレーボールで切って落とされた。
そのゲームは序盤、展開こそ対照的ではあったが、互いに得点シーンを演出する事なく2回を終える。だがそんな中迎えた3回表、1回、2回と何れもチャンスを作り出し攻撃のリズムを掴みかけていたLAGERS打線が、遂にBEANS先発の山崎を捉える。
この回先頭の9番永倉が四球、盗塁でチャンスメイクを果たすと、1アウトとなって迎えた2番柴田がライト前へとタイムリーを放ち1点を先制。
更にその後、4番高橋のライト前タイムリーに、左中間を深々と破る5番小林のタイムリー2ベースヒットで2点を加え、この回一挙3点の先取に成功する。
一方、相手上位打線に捉まり3点のビハインドとなってしまったBEANS。それだけに逸早く1点でも返しておきたい所だったが、LAGERS先発久保の前に4回まで放ったヒットは6番佐藤の1本のみと、チャンスらしいチャンスを作り出せない。
するとゲームは5回表、ここまで被安打1の6奪三振と圧倒的パフォーマンスを見せるエース左腕の好投を、更に後押しするかのようにLAGERS打線が再び奮起。1番石田の2ベースヒットに2番柴田が四球で繋ぎノーアウト1、2塁のチャンスを作ると、迎えた3番久保が自らのバットでライト前タイムリーを放ち1点追加。
更に止まらない打線は、4番高橋のこの日2本目となるタイムリーで2点をプラスすると、ワイルドピッチによる1点に加え、9番永倉の犠飛でも得点を重ね、この回大量5得点を獲得。チャンスを逃さない怒濤の集中打で8対0とリードを広げ、完全にゲームの流れを支配する。

すると、攻撃陣の強力援護を貰った久保が終盤に入ってもエンジン全回。むしろ加速していったエースのピッチングは、5回裏を2奪三振の三者凡退に抑えると、続く6回も1番小高、4番田中(優)を三振に切って取り無失点。
また、最終回となった7回裏は先頭の5番福田に死球を与え、この試合初めてノーアウトのランナーを背負うも、続く6番佐藤、7番山崎を内野ゴロに仕留め2アウトとすると、最後は途中出場の8番金子を空振り三振に切って取りゲームセット。
攻撃陣の躍動は勿論、エースが最後まで気を緩める事なく圧巻のピッチングを見せつけるなど、攻守共に高いパフォーマンスを披露したLAGERSが決勝トーナメントの戦いを全て完封で制し、初代4部王者の栄冠を手にした。

ゲーム後、優勝インタビューに答えた飯島監督は、「ホッとしていますし、勿論嬉しいです。何より全員が試合に出る事が出来たので、これ以上ない勝利だと思います。久保の好投は勿論ですが、打線が頑張ってくれましたね。この1年は昨年悔しい思いを味わった3部に優勝して戻るんだという気持ちでやってきたので、いい結果が残せて良かったです。上の戦いはそう甘くはないと思いますが、とにかく一生懸命頑張っていきたいと思います」と語り、初となるタイトル獲得の喜びを噛み締めると共に来季の更なる飛躍を誓った。
一方、最後の最後まで成す術なく敗れてしまったBEANS。ゲーム後話しを伺った佐藤監督は、「完敗ですね。本当に良いピッチャーだったので 最後までチャンスすら作れませんでした。まぁ負けはしましたが、初めてとなった決勝の舞台でみんな声も出ていましたし、試合自体は本当に楽しめましたね。昨年はチームを 一緒に立ち上げた先輩が亡くなってしまい悲しい思いをしたんですが、今季はその先輩と共にここまで来れたので満足しています。ただ、やはり負けは悔しいので、来年もう一度 この4部に挑戦して、今度は優勝したいなと思います」と話し、悔しさを滲ませつつも満足げな表情を浮かべグランドを後にした。
【MVPインタビュー】 #20 久保 聖也
【監督インタビュー】 #30 飯島 康典
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