TEAM	1	2	3	4	5	6	7	R
江古田Rockets	0	1	0	0	0	0	0	1
SKグリーターズ	0	0	0	3	1	0	×	4

3月も中旬を過ぎた17日。花粉の飛散も本格化し、桜の開花予想日が発表されるなど、まさに春らしい陽気となったこの日、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは、3部リーグFブロックのバトル、「江古田Rockets × SKグリーターズ」の一戦が繰り広げられた。 戦いの先攻は、Victoria初参戦となった昨年、失点数の差で惜しくも決勝トーナメント進出を逃し、悔し涙を流してきているだけに、今季こそはの大躍進を目論む江古田Rockets。そんな、リベンジを懸けた新シーズンに挑むチームの主将山木はゲーム前、「グループリーグを突破できるよう、とにかく勝つことを目標に頑張ってきたい」と語り、気合い十分といった様子。 また、キープレーヤーとして名前の挙がった、昨季のチーム三冠王岩本は、「今季の開幕戦なので必ず勝ちたい。今年も昨季と変わらずチームの三冠王を目指します」と、主砲が活躍を誓った。 対する後攻は、Victoria参戦3シーズン目となるSKグリーターズ。若く、ポテンシャルはありながらも、過去2シーズンはグループリーグ敗退と、今季こそは決勝トーナメントに進出し、ファイナルの舞台に立ちたいという思いはどのチームよりも強い。そんなSKグリーターズ主将安崎は、「このチームは高校の同じ部活の仲間で作ったチームです。一人一人の力は弱いですが、チームの絆はどこにも負けないです。また、新しく若いチームなので相手に敬意を払って一戦必勝で頑張っていきたい」と意気込みを語った。 また、キープレーヤーとして躍動が期待される西村は「初戦なので、まずは勝って勢いに乗っていきたい。相手は昨季も対戦しているので、ある程度のことは把握している。要所要所でポイントをついていきたい」と話し、若き右腕が奮投を約束した。 そんな、昨季も同グループで凌ぎを削った両者の戦いの火蓋は、午前10時10分にプレーボールとなり、ゲームは終始、手に汗握る緊迫の好ゲームとなった。そのバトル、先に主導権を握ったのは江古田Rockets。2回表、先頭5番児矢野がレフトへのヒットで出塁するが、続く打者が凡退、さらに7番石田が浅いセンターフライ。これをセンターが落球するも、セカンドフォースアウトとなり2アウト1塁。ここでランナーの石田が盗塁し、2アウトながらチャンスを広げると、続く8番ピッチャー高橋のライト線へのヒットで2塁ランナーが生還し、江古田Rocketsが1点を先制する。 対するSKグリーターズは、チャンスこそ作るものの得点できずにいたが、3回から先発の山川を西村がリリーフし、3、4回を無得点に抑え攻撃へのリズムを作ると、4回裏に反撃に出る。先頭の3番樫村がレフトオーバーの2ベースヒットで出塁し、続く4番藪下の内野安打、5番安崎の四球で0アウト満塁のチャンスを作ると、続く6番温泉川が押し出し死球をもらい同点に追い付く。さらに7番辻のライト前ヒット、9番西村のレフト前ヒットなどでこの回一挙3得点し、遂に試合をひっくり返す。 攻撃の手を緩めないSKグリーターズは5回裏、3番樫村の左中間への2ベースヒット、4番藪下のレフトオーバーの2ベースヒットで、さらに1点を追加し突き放す。3回以降、得点できない江古田Rocketsは、先発した清水を6回裏にリリーフした岩本が無失点に抑え、最終回の攻撃に望むも、SKグリーターズ西村の要所を抑えるピッチングの前に無得点。投打でキーマンがしっかりと仕事を果たしたSKグリーターズが、1対4のスコアでリーグ戦初戦を白星で飾った。 ゲーム後、勝利インタビューに答えた辻監督は、「チームとしてロースコアになることを予測し、そこに持ち込まないと勝機がないと思っていたので、ワンチャンスをしっかり待っていました」と語り、自身が放った逆転打については「0アウトだったので、変に動くと相手に流れが行ってしまうので、どんな形でも良いので強く振ろうと意識した結果、振り負けずに強い打球が打てたので良かったです」と安堵の表情を浮かべた。さらに「Victoria参戦3年目になり、何としてもプロスタの舞台に立ちたい。そのためにもリーグ戦、まずは初戦を取れたのでここから残り5戦すべて勝って首位通過で決勝トーナメントに進出し、プロスタに行きたい」と今季こその躍進を誓った。 一方、先制するも、追加点を奪えず敗れてしまった江古田Rockets。主将の山木は、「初戦勝ちたかったのですが残念です。次勝てるように頑張ります。SKグリーターズさんは、若くて元気があって、試合をしていて楽しかったので、また対戦したいですね」と語り、次戦への意気込みと相手を称える言葉で締めくくった。