TOP > Victoriaリーグ3部(2018年) > バックナンバー > 「黒百合が決勝進出!遂に掴んだ4年越しの檜舞台!!」
TEAM1234567R
    Brightness        0        0        0        1        0        0        0        1    
       黒百合        0        0        0        3        0        3        ×        6    
キャプテン有村が快心の逆転打!黒百合がVictoriaファイナルの切符を掴む!!
先週に引き続き晴天に恵まれ、早くも10月最後の日曜日となった28日。この日も各地で負けられない戦いが繰り広げられる中、東京都大田区の萩中公園野球場では、共に悲願のファイナル初進出を懸けた大一番、「Brightness × 黒百合」のセミファイナルマッチが行われた。 戦いの先攻は、2016シーズンの初参戦以来、毎年のように優勝候補に名前が挙がりながら、あと一歩の所で悔し涙を流してきただけに今回こそはと気合いが漲るBrightness。そんなチームの司令塔である片桐(翔)キャプテンはゲーム前、「去年の主力だった選手が2、3人抜けてしまいチーム力としては落ちてしまったかなと思う部分もあるんですが、若い新たな力を加えてここまで勝ち進んで来れたので、チーム状態としては決して悪くはないですね。その中で戦いのポイントとなるのは、ここまで1人で投げ抜いてきたエース柿崎が如何に奮投してくれるかだと思います。彼なら3点あれば十分だと思うので、あとは打線が早い段階で援護出来るかですね。昨年の決勝トーナメント1回戦で負けたBig Dipperさんが2部に上がって活躍している姿を見ると悔しい思いもあるし、ウチも早くその段階に行きたいなとい思うので、とにかく今年こそはという強い気持ちで挑みます」と語り、初の決勝進出に向け抜かりはない。
また、キーマンとしてこの日もマウンドを託されたエース柿崎は、「これまでファイナルに行けそうで行けないという状況が続いていたので、今日こそはと気合いが入る反面、今までで一番緊張しています。それでも体の調子は良さそうなので、あとは仲間が打ってくれるまで点を取られないように、打たせて取るをテーマに頑張りたいと思います」と話し、チームを決勝へと導くべく躍動を誓った。 対する後攻は、参戦4年目となるシーズンを迎えた今季、初の決勝トーナメント進出を果たすと、その勢いのまま一気に準決勝へと駆け上がってきた黒百合。そんなチームの指揮官である野田監督はゲーム前、「ここまでの戦いを振り返ると、肝心な所での1点がなかなか取り切れずに苦労したゲームが多かったので、今日のテーマとしては、若い子達が多いのでホントは打て打てといきたい所なんですが、やはり如何にして1点を取り切れるかだと思いますね。その中でキーマンを挙げるとしたら、先発を任せる高津ですかね。始めから継投を考えていて、2番手として予定している遠藤と打つ方では4番の堀にも期待していますが、やはり高津が如何に試合を作ってくれるかだと思います。とにかくあと1つなので、チーム一丸となって勝利を目指します」とコメントし、こちらも気合い十分といった様子。
また、キープレーヤーとして活躍を期待された先発高津は、「今日はとにかく自分の持てる力を全て出すだけですね。そうすれば仲間が打ってくれると思うので、いける所まで頑張ります。ピッチングテーマとしては、ここまで勝ち上がってきた相手なので甘く入ると打たれてしまうと思うので、そこだけは気を付けて投げたいと思います。あと1勝で神宮のマウンドに立てるので、何としても勝利に貢献したいと思います」と話し、強い覚悟を持ってマウンドに上がる。 どちらが勝っても初のファイナル進出となるバトルの火蓋は、ナイター照明が点灯し始めた午後5時30分のプレーボールで切って落とされ、ゲーム序盤は両投手が魅せる展開となった。
まずは、黒百合の先発高津が1、2回共に四死球でのランナーこそ出すが、何れもダブルプレーで切って取り上々の立ち上がりを披露すると、続く3回表はBrightnessの下位打線を危なげなく三者凡退に仕留め、2塁すら踏ませない。
一方、Brightnessの先発柿崎はというと、1回に黒百合の1番出口に与えた死球をきっかけに2アウト3塁。また、3回には9番笠井に許したレフト前ヒットなどで2アウト2塁の場面を背負うも、ここぞの集中力で決定打を与えず、2度のピンチを切り抜ける。
そんな緊迫の投手戦が続いたゲームがようやく動いたのは4回表だった。Brightness打線がこの回先頭の1番八木に続き、3番片桐(六)も四球を選び、この試合初めてスコアリングポジションにランナーを置きチャンスを作り出すと、迎えた4番菅田の放ったレフトフライが相手ディフェンスのミスを誘う一打となり1点を先制。ゲームの均衡を破ると同時に粘投を続けるエースを先に援護した。 だがしかし、ゲームは直後の4回裏、先取点を奪い主導権を握ったはずのBrightnessディフェンスに2つのミスを重なり、逆に黒百合がノーアウト2、3塁のチャンスを作ると、この場面で迎えた5番DHの有村がセンターの頭上を越す快心の2点タイムリー3ベースヒットを放ち逆転。
さらに、1アウトとなって迎えた7番小林の放ったショートゴロで3塁ランナー有村が果敢な走塁でホームを落し入れ1対3。ラッキー形でもらったチャンスを逃さず、あっという間にゲームをひっくり返した。
すると、怒濤の逆転劇で俄然勢いづいた黒百合打線は、終盤6回裏にも柿崎を攻略。1アウトから7番小林の放った2ベースヒットを口火に2アウトながら1、2塁のチャンスを演出すると、迎えた1番出口の放った飛球が相手センターの目測を誤らせる一打となり2点を追加。
さらに、続く途中出場の2番冨永が、軟式野球では珍しいバットを折られながらもというセンター前へのダメ押しタイムリーを放ち勝負あり。最終回、最後の意地を見せるBrightness打線を、5回から継投した2番手遠藤がきっちりと無失点で締めくくった黒百合が、先制点を奪われながらも、2度の集中打で逆転勝利を飾り、見事4年越しのファイナル進出を決めた。 ゲーム後、勝利インタビューに答えた野田監督は、「正直、ホッとしています。展開としては最初にエラーから失点をしてしまったんですけど、今日は何点取られてもそれ以上を取り返すぞという事で点を積み重ねていけたので良かったです。特にキャプテン有村の放った決勝打は大きかったですね。ファーストストライクから打ってこいと指示を出していて、その通り打ってくれたので良かったです。とにかく、ここまで来たら優勝してみんなで喜びたいと思いますので、決勝でも1点をどう取っていくかをテーマに勝利を目指します」と語り、念願の決勝進出決定に頬を緩め、選手達の奮闘を労った。
一方、幸先良く先制しながらも自らのミスで逆転を許し、その後は終始ゲームを支配される形で敗北を喫したBrightness。ゲーム後、片桐(翔)キャプテンは、「自滅ですね。先制したまでは良かったんですが、ミスが重なり過ぎました。とは言っても、1点しか取れていないので完全に力負けです。まだ来年の事は考えられませんが、今日の悔しさを忘れずに進んでいきたいと思います」と話し、過去3年で2度目となる準決勝敗退に悔しさを滲ませた。
【MVPインタビュー】 #10 有村 祐一
【監督インタビュー】 #30 野田 崇
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