TOP > Victoriaリーグ3部(2018年) > バックナンバー > 「主砲の一打で死闘に終止符!新星セカンドステージが8強入り!!」
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           若 葉      0        0        0        1        0        0        0        1        2    
  セカンドステージ      0        0        0        0        0        0        1        2×     3    
主砲・瑞慶山がミスを挽回するサヨナラ打!新星セカンドステージ劇的勝利!!
前日の雨もすっかり上がり、清々しい秋晴れとなった9月16日。この日も各地で数多くの負けられない戦いが繰り広げられる中、取材ゲームとしてフォーカスされたのは、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドを舞台に行われた一戦、「若葉 × セカンドステージ」の3部リーグ決勝トーナメント1回戦である。 戦いの先攻は、昨年までの戦場であった2部リーグで過去2年、予選敗退を喫するなど思うような成績を残せなかっただけに、今季は3部リーグからの再出発を誓い勝ち上がってきた若葉。そんなチームを新リーダーとして率いる宍倉代表はゲーム前、「今季は2部から3部へと1つランクを落としてやっているんですが、ここ数年よりは若葉らしい野球が出来ているなと思います。やはり足を絡めてバッティングで繋いでいくというのが今年の若菜の持ち味だと思っているので、それをしっかり継続して出来たらなと思っています。その中で今年からの新戦力である植竹が、先発ピッチャーとしての奮投は勿論、バットでも大いに奮起してもらえたら十分勝機はあると思いますので、若手と中堅、ベテランが一体となって戦って勝利を掴み取りたいと思います」と語り、悲願のファイナル進出へと先ずは初戦突破を目指す。
また、キーマンとして名前の挙がった植竹は、「相手は打撃力のあるチームだと聞いているので、流れを渡さないよう初回から気合いを入れて飛ばしていきたいなと思っています。気温も上がってくれて体調に問題はないので、甘い所にだけは投げないようコントロール重視のピッチングを心掛けたいと思います。とにかくチームの勝利に貢献出来るように頑張ります」と話し、期待の若き右腕が力投を誓った。 対する後攻は、同世代の力を結集させ今季からVictoria参戦を果たし、予選リーグでは全体の2位となる得点力を誇るなど自慢の攻撃力を武器に堂々勝ち上がってきた新星セカンドステージ。そんなチームを束ねる米田代表は、「お盆明けから活動が出来ていなかったんですけど、先週の試合で30得点を奪って勝つ事が出来たので、調子は保てているのかなと思います。そんな中迎えた今日の試合は、先発の中村が如何に相手打線を抑えてくれるかだと思いますね。あとは打線がどれだけ繋がるかだと思いますが、抑えるべき人間がしっかり抑えて、打つべき人間がしっかり仕事を果たせば自と勝利が見えてくるのかなと思いますので、ウチらしい野球で頑張りたいと思います」とコメントし、予選リーグの勢いそのまま初戦突破を目論む。
また、大事な初戦のマウンドを託されたエース左腕の中村は、「肩の調子が万全ではないので、基本は打たせて取るピッチングでいって、ピンチの場面では力を入れて投げ込むといったスタイルでいこうかなと考えています。とにかく、バックを信じて、仲間を信じて一戦必勝で頑張ります」と話し、負けられない戦いを前に気合いを込めた。 そんな両雄が相対する事となったバトルの火蓋は、午後2時10分のプレーボールで切って落とされ、ゲーム序盤は毎回のように先頭打者を出塁させたセカンドステージが流れを作る。
1回裏、バッターとしてもチームを牽引する1番中村がいきなりの2ベースヒットを放つなど1アウト3塁のチャンスを作れば、続く2回裏は4番瑞慶山(浩)がライト線にしぶとく落とすヒットでチャンスメイク。更に3回裏には8番本柳の鮮やかなライト前ヒットから満塁にまでチャンスを広げるなど、スタートから自慢の打線が好機を立て続けに演出する。だがしかし、毎回のようにピンチを背負うも粘りのピッチングを続ける若葉先発植竹の前にどうしてもあと一本が出ず、チャンスを活かす事が出来ない。
すると、ゲームは0対0のまま迎えた4回表、決定打に欠くセカンドステージ陣営を尻目に先に試合を動かしたのは若葉だった。2アウトランナーなしの場面で迎えた5番小畑が悪送球を誘う一打を放ち、この試合初めて得点圏に進塁すると、このチャンスに迎えた6番原がファースト強襲となるタイムリーを放ち1点を先制。ここまで押され気味だった若葉がファーストチャンスを見事に活かし、遂にゲームの均衡を破った。すると、俄然勢いづいた若葉は、ディフェンス面でも圧倒。直後の4回裏にチームリーダーであるライトの宍倉が好プレーを披露し再びセカンドステージのチャンスを封じると、5回裏に迎えたこの日2度目となる満塁のピンチも植竹を中心に無失点で切り抜け、掴んだ流れを決して譲らない。 だがそんな若葉に落とし穴が待っていたのは勝利目前の7回裏だった。この回を抑えれば勝利というプレッシャーからなのか、ここまで1人で投げ抜いてきた植竹が突如制球を乱し連続フォアボールなどで1アウト2、3塁のチャンスを作られると、迎えた2番片岡の放ったセカンドゴロの間に3塁ランナー本柳のホームインを許し同点。土壇場で踏ん張り切れず、ゲームを振り出しに戻されてしまう。するとゲームは、1対1のまま7回を終了し、勝負の決着はサドンデス戦へと委ねられる事となった。
8回表、セカンドステージのキャッチャー瑞慶山(浩)がまさかの返球ミスで1点を与えてしまい、若葉が思わぬ形で再びリードを奪った。しかしその裏、野球の神様が自分のミスは自分で取り返せとばかりに打順が回ってきたのは4番の瑞慶山(浩)。「監督の中村と相談したら思い切りいけとの事だったので、思い切りいった結果です。その前までに2回満塁のチャンスで打てていなかったので、ホッとしています」とゲーム後に語った一打は、前進守備を敷いたセンターの頭上を越すサヨナラ2点タイムリーとなりゲームセット。エースが最少失点に抑え、主砲がここぞの場面で決勝打を放つなど、まさに米田代表の思惑通り、期待通りの戦いを演じたセカンドステージが土壇場で底力を発揮し、サヨナラという劇的な形で死闘に終止符を打った。 ゲーム後、勝利インタビューに答えた児島キャプテンは、「エラーは沢山あったんですけど、勝利出来たという事が全てです。今日のゲームは暑い中最後まで投げ切ってくれた中村と最後に打ってくれた瑞慶山(浩)の2人に尽きると思います。ただ、守備は絶対なんですけど、細かい部分でも多少ミスがあったので、そこは次の試合までにしっかり調整していきたいと思います。せっかく苦しい試合を勝てたので、次もしっかり勝ちたいと思います」と語り、苦しんだ末に掴んだ一勝を噛み締めた。
一方、度重なるピンチを全員野球で凌ぐなど終始粘り強い戦いを披露していただけに、悔し過ぎる敗戦となった若葉。ゲーム後、宍倉代表は「勝ち切れませんでしたね。相手ピッチャーが素晴らしくてチャンスすら作れない中、ワンチャンスをモノにして先制出来たのは良かったんですけど、最後の最後でやられてしまいました。先発の植竹が頑張っていただけに勝たしてあげたかったですね。正直めちゃくちゃ悔しいですけど、この敗戦をバネにしてまた来年、1から頑張りたいと思います」と話し、悔しさを滲ませつつも、最後は再び前を見据えた。
【MVPインタビュー】 #13 瑞慶山 浩士
【主将インタビュー】 #10 児島 豪
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