TOP > Victoriaリーグ3部(2018年) > バックナンバー > 「攻守で魅せた葛飾セブン!炎天下バトルをコールドで制す!!」
TEAM1234567R
        GYOSEI      0        1        0        1        -        -        -        2    
  葛飾セブンBBC      1        1        2        8        -        -        -       12   
終盤に圧巻の猛攻を披露!葛飾セブンBBCが決勝T進出に向け価値ある1勝!!
東京で観測史上初めて、6月に梅雨明けが発表された日から初の週末となった7月1日。この日は各地で23カードが開催される中、東京都江東区の亀戸野球場では3部リーグDブロックのバトル「GYOSEI × 葛飾セブンベースボールクラブ」の一戦が繰り広げられた。 戦いの先攻は、中高野球部のOBのみで結成されているという強い団結力を武器に、参戦3年目を迎えた今季こそ悲願の決勝トーナメント進出を狙うGYOSEI。しかし、ここまで1勝2敗と負けが先行しているだけに、今日のゲームは何としても勝ちを掴み望みを繋ぎたい所だ。
そんなチームのキャプテン多田はゲーム前、「ここまでは、ここぞの1本が出ていなかったので、そこで1本が出せるのかという所と、あとはピッチャーを上手く継投で繋げていけるかという所がポイントになってくると思います。今年加入した若干20歳の1番ショート西山は、本職はショートなんですけど今日も途中からピッチャーをやってもらおうかなと考えているので、投打でポイントとなる選手になると思っています。なかなか勝ててはいないですけど、チームの雰囲気は決して悪くはないので、勝利を目指して頑張りたいと思います」と語り、気合い十分。
また、キーマンとして名前の挙がった西山は、「チームに入ったばかりですが、若い事もあって期待をされている部分は多いと思うのでしっかりその期待に応えて先輩達の助けになれるように頑張りたいと思います。バッターとしては、1番という事でとにかく塁に出て走って、ノーアウト2塁の形を作る事を意識してやりたいと思っています。一方の守備面では、先ずはしっかりショートとして守る事と、マウンドに上がったらリードしていればそのリードを守り抜くピッチングをしたいと思っています」と話し、まさに走攻守全てでの活躍を誓った。 対する後攻は、“Enjoy Sunday”を合い言葉に年間100試合を戦うなど、チーム全員が野球をこよなく愛する葛飾セブンBBC。その彼らはここまで、1勝1敗のタイできているだけに今日のゲームで勝ち越しを狙う。そんなチームの指揮官である佐野間監督はゲーム前、「今年は全体的に調子も良いですし、投手陣も何枚か揃ってきて選手層も厚くなってきたのかと思っていますので、今日は良い戦いを見せる事が出来ると思います。その中で勝負のポイントとなるのは、やはり先発ピッチャーを任せる新妻ですかね。彼がどこまで踏ん張って投げられるかという所と、あとは打線がコツコツと援護出来るかという所になってくると思います。とにかく、ここからは負けの許されない戦いになってくるので、まずは今日のゲームを勝って流れに乗っていけるように頑張りたいと思います」とコメントし、こちらも負けじと気合い十分。
また、活躍を期待された新妻は、「調子は悪くないので、フォアボールなどでランナーを溜めてしまうような独り相撲ではなく、仲間を信じて打たせて取るピッチングを心掛けたいと思います。決め球であるスライダーが上手く決まれば打ち取れると思うので、常に細かいコントロールを意識しながら投げたいなと思っています。暑いですけど、とにかくチームの勝利に貢献出来るようにいける所まで頑張りたいと思います」と話し、熱投を約束した。 両チーム一つも星を落とせない状況で迎えた一戦の火蓋は、灼熱の太陽の下、午後14時10分のプレーボールで切って落とされ、ゲームはスタート直後から動きを見せた。
1回裏、相手のエラーと内野ゴロの間にランナーを3塁に進めた葛飾セブンが4番佐野間を迎えた場面、GYOSEI先発星野の3塁偽投がボークの判定となり、1点を先制。ラッキーな形で先制点の奪取に成功する。一方、いきなり追いかける展開となったGYOSEIは2回表の攻撃。先頭の5番朝比奈がカウント2-2で迎えた5球目、新妻の得意球であるスライダーを振り切ると、その一打は弾丸ライナーで亀戸野球場の最深部まで達するランニングHRとなり同点。悲願の決勝トーナメント進出に向けて、簡単には先行を許さない。
ゲームスタート直後から点の取り合いを演じた両雄だったが、中盤以降試合の流れを掴み主導権を握ったのは葛飾セブンだった。1回裏に続き2回裏にも8番田中の技ありライト前タイムリーで1点を奪った打線は、3回裏にはGYOSEI守備陣のタイムリーエラーに加え、得意とするスクイズエンドランでも得点を積み重ね、1対4とリードを広げる。それでも諦める訳にはいかないGYOSEI打線も、4回表にチームリーダーである6番今村が放ったセンターへのタイムリーヒットで1点を返し、追いすがる。
だがそんなGYOSEIが上げた反撃の狼煙を打ち消すかの如く直後の4回裏、葛飾セブン打線が怒濤の猛攻を仕掛ける。前の打席でタイムリーを放っている8番田中が、この回からマウンドに上がった2番手西山からセンターオーバーの3ベースヒットを放ちチャンスメイクを果たすと、その後1アウト2、3塁となった場面で迎えた1番宮田がアウトコースの難しい球をセンターへと弾き返すタイムリーで応えれば、相手守備陣が乱れる間にも1点を追加し2対6。さらに勢いの止まらない攻撃陣は、3番荻田の右中間フェンス直撃となるタイムリー2ベースで1点を加えると、連続死球などで2アウトながら作り出した満塁のチャンスで、この回2度目の打席が回ってきた7番田嶋が、豪快な一発を披露。外角低めの球を逆らわずに振り抜いた一打は、センターの頭上を越す走者一掃のランニングHRとなり、2対12の10点差に達しコールドゲーム。初回から最後まで攻撃の手を緩める事なく、毎回得点で計12点を奪い取った打線に、投げては先発新妻が僅か2失点の粘投を見せるなど、投打でGYOSEIを圧倒した葛飾セブンが今季2勝目を飾り、Dブロックの2位へと浮上した。 勝利インタビューに答えた佐野間監督は「序盤から点は取れていましたが、どちらかと言えば相手の勢いを止める思いでやっていたので、荻田のタイムリー2ベース、田嶋に一発が飛び出すなど欲しい所で長打が出たのは大きかったですね。また、やっぱり新妻が苦しみながらも頑張ってくれたというのが一番の勝因だと思いますし、とにかく粘り切ったというのが一番かなと思いますね。今後も今日のような投打のバランスのとれたゲームをするのは勿論、確実性のある攻撃に機動力を使った攻撃で相手に少しでもプレッシャーを掛けていけるような試合をしていきたいなと思っています。とにかく残りのゲームもしっかり勝って決勝トーナメントに進み、出来れば神宮に行くという事を目標に頑張っていきたいと思います」と語り、好ゲームに満足すると共に最後は今季こその躍進を誓う言葉で締めくくった。
一方、終始先行を許しながらも決して諦める事なく、しぶとく戦い抜いたGYOSEIだったが、最後に浴びた怒濤の8失点で万事休すとなり今季3敗目を喫した。ゲーム後、多田キャプテンは「今日のゲームは、自分達のエラーから失点という形になってしまったので、典型的な負けパターンでしたね。ウチのやりたかった野球を相手にやられてしまいましたし、最後はピッチャーの独り相撲のような展開になってしまったので、あれでは厳しいですね。今日の敗戦で悲願だった決勝トーナメント進出は絶たれてしまいましたが、残りの試合も一戦一戦勝つ気持ちで戦う事は変わりないので、来年以降を見据えて最後までしっかりやっていきたいなと思っています」と話し、悔しさを滲ませつつも決して下を向く事なく、試合後には今後に向け技術向上を図るべく練習を実施。そんな彼らの姿勢は今後の大躍進を大いに期待させ、近い将来必ずや結果で表してくれる事であろう。
【MVPインタビュー】 #12 新妻 広之
【監督インタビュー】 #30 佐野間 真志
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