TOP > Victoriaリーグ3部(2018年) > バックナンバー > 「Harrier打線、今年も健在!パワー対決をコールドで制す!!」
TEAM1234567R
    Harrier        5        0        2        6        -        -        -        13    
     YHBC        0        2        0        0        -        -        -         1    
リベンジに燃えるHarrierが二桁得点の快勝!初回から強力打線が火を噴く!!
3月も中旬を過ぎた18日。平年より9日も早い桜の開花宣言が昨日発表されるなど、まさに春らしい穏やかな陽気となったこの日、東京都武蔵村山市の雷塚公園野球場では、3部リーグGブロックのバトル、「YHBC × Harrier」の一戦が繰り広げられた。 戦いの先攻は、昨年大会で予選最多となる59得点を叩き出すなど底知れぬ破壊力を見せつけ、一躍その名を知らしめたHarrier。しかしながら、満を持して挑んだ決勝トーナメントでは、2回戦でまさかの完封負けという屈辱を味わっただけに、今季こそは初優勝という気持ちは強いはずだ。そんな、リベンジを懸けた新シーズンに挑むチームの代表狩野はゲーム前、「状態としては、浮き沈みの激しいチームなので正直始まってみないと分からない所があるのですが、今日は良い時であって欲しいと願っております。ゲームのポイントとしては、エースがいない分、打撃の方で打ち勝っていきたいなと思っています。序盤の攻撃に重きを置いているウチのスタイルとしては、やはり上位打線の奮起が重要だと思っていますので、特にHRか三振かという豪快なバッティングが持ち味の4番古元には大いに期待しています。やはり今年は昨年の悔しい思いを晴らしたいなと思っていますので、先ずは初戦をしっかり勝てるよう頑張ります」と語り、初陣を前に気合い十分だ。
また、打のキーマンとして名前の挙がった古元は、「調子としては、まだまだだなという部分が多いですが、今日は公式戦の一発目なので何とか4番としての仕事を果たせるように頑張ります」と話し、強力打線の主砲が活躍を誓った。 対する後攻は、Victoria初の外国人主体チームとして今季から参戦を果たしたYHBC。そのチーム最大の持ち味は、米軍横田基地の軍人として鍛え上げた強靭な肉体から繰り出される豪快なバッティングだ。そんな注目の新星を指揮官として率いるSean Schloss監督はゲーム前、「最高の野球日和なので、今日は本当に楽しみですね。ただ、昨日までの一週間、軍事訓練が続いたので疲れが溜っていますし、軍人は土曜の夜に必ずお酒を吞んじゃうので、良いコンディションとは言えないね。まぁそれでも、楽しくベースボールをやって勝てたら最高だね。キープレーヤーを挙げるならば、3番キャッチャーのLesean Thomasかな。彼の活躍にはとても期待しています」とコメントし、Enjoy Baseballでの勝利を目指す。
また、キープレーヤーとして躍動が期待されるLesean Thomasは、「初めての参戦となったリーグで仲間達と野球が出来る事はとても幸せです。ここまでの3週間程度、強い競争相手と戦うためにランニング、スローイング、バッティングなど十分に練習を積んできたので、今日は上手くいく事を願っています」と話し、投打での奮起を約束した。 そんな強力打線を擁する両雄が相対する事となった戦いの火蓋は、午前9時10分のプレーボールで切って落とされ、ゲームの先手を取ったのはHarrier陣営だった。
先ずはスタート直後の1回表、先頭の1番佐久本が放った2ベースヒットを口火に、2番細野、3番工藤の連続四球でいきなり満塁のチャンスを作り出すと、迎えた4番古元の放った内野ゴロの間に3塁ランナーの佐久本がホームに還り1点を先制。更に、続く5番中川が四球を選び再び満塁となった場面で、6番市村がセンター前にしぶとく落とすタイムリーを放ち2点目を奪えば、7番狩野のレフト前タイムリーに、2者連続となる押し出しでも2点を加え、この回一挙5得点。立ち上がりの制球力に苦しむYHBCの先発Andrew Paganから大量得点を奪い一気にゲームの流れを掴む。 一方、いきなりの大量失点で出鼻を挫かれたYHBCだが迎えた2回裏、1アウトから6番Slade Parmer、7番堤の連打で1、2塁のチャンスを演出すると、続く8番Andrew Paganがセカンドフライに倒れ2アウトとなるも、迎えた9番Stephen Gradyがレフトへの強烈な一打を放ち5対1。ここまま独走はさせないぞとばかりに1点を取り返し、反撃の狼煙を上げる。
だがしかし、そんな反撃ムードも束の間、直後の3回表に連続四球と送りバントで2、3塁のチャンスを作られると、ここでYHBC守備陣に乱れが生じ、2点を与えてしまう。すると、再び失ったゲームの流れを取り戻す事は容易ではなく、続く4回表からマウンドに上がった2番手のChristian Razonが4番古元、5番中川に浴びた連続ヒットなどでノーアウト満塁のピンチを背負うと、押し出しに加え8番飯島、9番石田に連続タイムリーを許し、4失点ノックアウト。更に、ここで代わった3番手の左腕Slade Parmerも悪い流れを止める事が出来ず、迎えた1番佐久本に右中間を真っ二つに破られるダメ押しの2点タイムリーを浴び万事休す。
自慢の攻撃陣もHarrierの先発工藤を2回以降は捉まえ切る事が出来ず、僅か1得点のみでゲームセット。自慢の攻撃力で明暗がくっきりと分かれる形となった両雄のバトルは、2度のビッグイニングを作り出すなど大量13得点を叩き出したHarrierが4回コールドゲームで勝利し、新シーズンの初陣をこれ以上ない最高の形で飾った。 ゲーム後、勝利インタビューに答えた代表の狩野は、「序盤に先制点を取るという所に意識を置いているウチとしては、フォアボールからのチャンスではあったんですが、初回に5点を取れた事で流れを持って来れたので非常に良かったと思います。また、今日はエースが居ない中、先発の工藤が安定した投球で打たせて取るピッチングを上手くしてくれたので、攻守両面で良い戦いが出来たかなと思います。今年は何としてもプロスタを目指しているので、チームの中で一戦一戦をしっかり勝っていくという気持ちを常に持ち、慢心した気持ちを取り除いてしっかり戦っていきたいと思います」と語り、快心の勝利にも決して甘んじる事無く、直向きに戦っていく覚悟を見せた。
一方、スタート直後の大量失点が最後まで尾を引く事となり、悔しいコールド負けを喫してしまったYHBC。ゲーム後、Sean Schloss監督は「仕事の関係でベストメンバーが揃わず悔しい敗戦になってしまったが、それでも野球はやっぱり楽しい。本当に今日は取材に来てくれてありがとう。今度会う時は勝てるように頑張りますね」と話し、悔しさを滲ませながらも、最後には次回の奮起を約束しグランドを後にした。
【MVPインタビュー】 #27 佐久本 凪
【代表インタビュー】 #25 狩野 剛
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