TOP > Victoriaリーグ3部(2017年) > バックナンバー > 「両者が繰り広げた壮絶な乱打戦!新星Big Dipperが接戦を勝ち切る!!」
TEAM1234567R
      Big Dipper          2        2        0        0        0        1        2        7    
      アスリーツ          0        0        0        4        1        1        0        6    
諦めない気持ちが生んだ土壇場の逆転劇!Big Dipperが逆転で3勝目を飾る!!
先週に続き、梅雨の晴れ間となった6月11日。この日も各地で11マッチが繰り広げられる中、東京都江戸川区の市川橋上流野球場では、3部リーグBブロックの2位、3位対決、「Big Dipper 対 アスリーツ」の一戦が行われた。 戦いの先攻は、今季からVictoriaに参戦を果たした若き新星Big Dipper。平均年齢20代前半の若武者達で構成されたチームは、ここまで2勝1敗1分けで来ているだけに今日の戦いは何としても勝利を手にし決勝トーナメント進出へ前進したい所だ。
そんなチームを率いる村上監督はゲーム前、「ウチは若い選手達が集まったチームなので、まだまだ荒削りな部分が多いですが、その分元気と勢いはあると思うので何とか勝利を掴みたいですね。ポイントとしては、今大会初出場となる先発ピッチャーの氏家が如何に相手打線を抑えてくれるかですね。2枚看板の一人なので期待しています。また、打線の方も上位陣には長打力のある選手を並べているので、序盤から積極的に攻めていければなと思っています。とにかく、今日のゲームは決勝トーナメント進出に向け落とせない一戦なので、全員野球で頑張りたいと思います」と語り、重要な戦いを前に気合いを覗かせる。
また、キーマンとして名前の挙がった先発ピッチャーの氏家は、「調子としては久々のマウンドなので何とも言えないですが、先発を任された以上しっかり試合を作れるように頑張りたいと思います。特に立ち上がりは細心の注意を払って投げたいですね。とにかく自分は三振を取れるピッチャーではないので、カウントを不利にせず低めを意識した投球で打たせて取れればなと思っています。」と話し、チームを勝利へと導くべく力投を誓った。 対する後攻は、今季から一つ上のステージとなる3部リーグでの戦いを自ら選んだアスリーツ。新たな挑戦を決めた彼らは、ここまで開幕2連勝と見事な戦いぶりを披露している。
そんなチームの指揮官である吉野監督はゲーム前、「今日はウチのエースである51歳中野に全てを託したいなと思います。決して球威のあるピッチャーではありませんが、コントロールは抜群なので、いつも通りの打たせて取るピッチングをしてくれればなと思っています。一方攻撃陣に関しても破壊力のある選手はいませんが、全員が繋ぐ意識とサインプレーなどの細かい野球で点を取っていければなと思っています。とにかく、3連勝が掛かった試合なので一生懸命頑張りたいと思います」とコメントし、この日も勝利を目指す。
また、チームの大黒柱として躍動を期待される最年長エースの中野は、「自分の持ち味は打たせて取るピッチングなので、コースを丁寧に投げたいですね。それが出来なければただのピッチングマシーンになってしまうので、しっかり意識したいですね。とにかく相手の若さに負けないように頑張りたいと思っています」と話し、3連勝の掛かったマウンドに上がる。 そんな両雄が共に3勝目を懸け相見える事となったバトルは、午前10時ジャストにプレーボールとなり、ゲームの口火を切ったのはBig Dipperだった。
先ずは1回表、この日1番に据わった矢内がレフト前ヒットでの出塁に加え、盗塁も成功させノーアウト2塁のチャンスを作り出すと、続く2番小川の放ったライト前ヒットが悪送球をも誘う一打となり、ボールデットワンベースで1点を先制。更に、その小川を3塁に置いた場面で迎えた3番金野も三遊間を破るタイムリーを放ち2点目を奪うと、続く2回表にもアスリーツ守備陣が乱れる隙に同じく2点を奪い、ゲーム序盤にして幸先良く4点を先制する。
また、投げても先発の氏家が毎回のように得点圏へと進塁を許すも、ここぞの場面で投じる渾身のストレートでアスリーツ打線にあと一本を与えず無失点ピッチング。序盤の3回を終えて4対0と、攻守でゲームの主導権を握る。 一方、ミスからの失点に加えオフェンス面でも思うような攻撃が出来ず、苦しい展開を強いられるアスリーツ陣営。だが迎えた4回裏、遂に反撃の狼煙を上げる。
この回先頭の4番牧野が放ったセンター前ヒットを皮切りに、代打F・ジョーンズの技ありヒットと6番秋吉の四球出塁でノーアウト満塁のビッグチャンスを作り出すと、続く7番中野が序盤の失点を取り返すべく自らのバットで2点タイムリーを放ち4対2。更に続くチャンスで8番大野、9番石川が放った内野ゴロの間に、それぞれ1点ずつを加え一気にゲームを振り出しに戻す。すると続く5回表、センターの石川がスーパープレーを披露し守備からもチームを勢いづけると、1点ずつを奪い合い5対5となって迎えた6回裏、その石川が2アウトランナー無しの場面で左中間を真っ二つに破る値千金のランニングHRを放ち5対6。序盤の劣勢など何のその。走攻守と三拍子揃ったムードメーカーの一打で遂に勝利を目前にする。 だがしかし、ゲームはこのままでは終わらなかった。終盤で逆転を許した事で再度奮起したBig Dipper打線が最終7回表、初回同様、矢内、小川の強力1、2番コンビが放った長短打ですかさず1点を奪い同点に追いつくと、続く3番金野の犠飛でも1点を奪いあっという間に逆転。若武者達の闘争心が形となり、土壇場でゲームをひっくり返した。
すると、中盤以降苦しいピッチングが続いていた氏家も最後はきっちりとアスリーツ打線を0に抑えゲームセット。互いのプライドが激しくぶつかり合った白熱のシーソーゲームは、最後の最後で意地の逆転劇を見せたBig Dipperに軍配が上がる結果で幕を降ろした。 ゲーム後、勝利インタビューに答えた村上監督は、「初回、2回と上手く点を取れたのは良かったんですが、その後凡打が続き流れを与えてしまったのが同点、逆転を許した原因ですね。それでも最後は良く小川が打ってくれて、シーソーゲームをモノに出来たので良かったですね。とにかく残りは1戦しかないので、そこもしっかり勝って、他のチームの結果待ちではありますが何とか決勝トーナメントに進めるように頑張りたいと思います」と語り、価値ある勝利に安堵の表情を浮かべた。
一方、終盤怒濤の猛攻で勝利を目前にしたものの、土壇場で逆転を許してしまい惜敗となってしまったアスリーツ。ゲーム後、話しを伺った吉野監督は、「1回、2回とエラー、ヒットが重なって4点を奪われてしまったのが痛かったですね。それでも一時は追いつき、逆転出来たのはチーム力が上がってきた証拠かなと思います。ただやはり、逃げ切れなかったというのが力不足な部分だと思うので今後の課題ですね。でもまぁ、まだ2勝1敗なので、ここから何とか食い下がれるように頑張っていきたいなと思います」と話し、今日の敗戦を糧に残り試合の更なる奮闘を誓った。
【MVPインタビュー】 #10 小川 啓太
【監督インタビュー】 #30 村上 喜明
  試合動画、インタビュー動画はこちら ↑