TOP > Victoriaリーグ3部(2017年) > バックナンバー > 「石川が大活躍!上石神井野球部がサヨナラで白星発進!!」
TEAM1234567R
             BOZZ        0        0        0        0        0        1        0        1    
    上石神井野球部        0        0        1        0        0        0        1×      2    
圧巻の先制弾にサヨナラ打!石川の2打点で上石神井野球部が死闘を制す!!
気温19℃と本格的な春の訪れを感じさせる陽気となった3月19日。この日も各地で11試合の開幕戦が繰り広げられた中、東京都練馬区の光が丘公園野球場では3部リーグCブロックの初陣対決、「BOZZ 対 上石神井野球部」の一戦が行われた。
戦いの先攻は、練馬区を本拠地として活動し、Victoriaには今季初参戦となる新星BOZZ。そんなチームを指揮する小倉(翔)監督はゲーム前、「ウチには目立った選手はいないので、一人一人が主軸となって一戦必勝で精一杯戦っていきます。特に今日は大事な初戦なので何とか勝ちを掴めたらなと思いますね。キーマンの4番井口は野球経験がほぼないんですが、センスとパワーが魅力の選手なので、彼の活躍が勝利の鍵を握ると思います。ただ、ウチの基本は守り勝つ野球なので、少ないチャンスをしっかりとモノにし接戦に持ち込めれば勝機があるのかなと思います」と語り、初陣へと気持ちを集中させた。
また、キープレーヤーに指名された主砲の井口は、「新しい大会の初戦という事でめちゃくちゃ緊張していますけど、この緊張感を力に変えてボールを遠くに飛ばしたいという気持ちでいます。また、今まさにWBCも始まっていて野球熱が高まっているので、野球経験は少ないですが気持ちで勝利に貢献したいと思います」と話し、未完の大砲が躍動を誓う。

対する後攻は、初参戦を果たした昨年、2勝4敗での予選リーグ敗退という悔しいシーズンを送っただけに、今季は何が何でも決勝トーナメント進出、更にはタイトル奪取という大いなる頂をも見据える上石神井野球部。そんな雪辱を誓う2年目のシーズンに挑むチームの指揮官である青柳監督はゲーム前、「まだまだ試合数をこなせていないので、チーム状態としては十分ではありませんが、今の自分達に出来る事を精一杯やるだけです。その中で鍵になるのがエース核である先発の本上さんですかね。やはりウチは得点能力の高いチームではないので、投手陣を中心とした守りという部分が大事になってくると思います。なので本上さんの出来が勝敗を大きく左右するのかなと考えています。とにかく、予選リーグの戦いを優位に進めていく上でも今日の初戦は何としてもモノにしたいなので、チーム一丸で頑張ります」とコメントし、新シーズンの開幕戦勝利を狙う。
また、監督の期待を背負い先発マウンドに上がるエース右腕の本上は、「自分の持ち味はコントロールだと思っているので、いつも通り打たせて取るピッチングが出来ればなと思います。調子の方も絶好調なので、初戦での勝ち点3獲得に貢献出来るよう頑張ります」と話し、シャイなエースがチームを勝利へと導くべく意気込んだ。

そんな両雄が激突する事となった一戦は午後1時15分にプレーボールとなり、ゲームは時折突風が吹き荒れる中、1点を争う好勝負が展開され、試合が動いたのは中盤へと差し掛かった3回裏だった。
序盤の1、2回はBOZZ先発斎藤の前に何れも三者凡退で攻撃を終えてしまった上石神井野球部打線だったが、この回先頭の7番石川が悪い流れを断ち切るかの如く3球目のストレートを振り抜くと、打球はレフトスタンドへと一直線。ゲーム後、「感触は良かったです。いつもとは違う下位で打たせてもらえたので、楽に打席に立てた結果だと思います」と語った石川の一発は、欲しかった先制点をもたらすと共にゲームの流れをも引き寄せた。
すると、攻撃で掴んだリズムはディフェンスにも波及し、立ち上がりから粘り強いピッチングでBOZZ打線を封じてきた先発の本上が、直後の4回表を三者凡退で依然無得点に抑えると、続く5回表は2番手としてマウンドに上がった川崎が同じく三者凡退に切って取り、攻守で主導権を譲らない。
しかし、そんな中迎えた6回表、ここまで序盤のチャンスを活かせないまま上石神井野球部投手陣を前に1点の遠かったBOZZ打線だったが、この回1アウトランナー無しの場面で迎えた3番小倉(竜)が、4球目の真っ直ぐを迷わず強振すると、その打球はレフトスタンドへと綺麗な放物線を描く同点ソロHR。HRで奪われた1点はHRで返すと言わんばかりにBOZZが終盤でゲームを振り出しに戻し、加えて主導権をも一気に奪い返したかに思えた。
だが、そんな一進一退の攻防は最終7回、勢いそのまま臨んだBOZZ打線だったが、1アウトからレフト前ヒットで出塁した7番藤井が進塁打、盗塁で3塁まで進み勝ち越しのチャンスを作るも、9番斎藤がサードゴロに倒れ無得点に終わった。
その一方、土壇場のピンチを何とか凌いだ事で再び流れを引き戻した上石神井野球部。すると、迎えた最終回の攻撃、6回裏に2番手としてマウンドに上がった藤井から、先頭の5番宮澤に途中出場の6番伊藤が連打で1、2塁のチャンスを演出すると、この日先制HRに2ベースヒットと絶好調の7番石川が、直前に代わった3番手井口から猛打賞となる値千金のサヨナラタイムリーを放ち決着。当たりに当たっていた石川の活躍は勿論の事、試合前に語った青柳監督の言葉通り、勝ち点3をチーム一丸で掴みにいった上石神井野球部が劇的勝利を手繰り寄せ、最高のスタートダッシュを決めた。

ゲーム後、インタビューに答えた青柳監督は、「リーグ戦の初戦を勝つか負けるかでは大きな差があると思っているので、とにかく拘っていた勝ちという結果が出てホッとしています。内容を振り返っても、守りの部分では両投手が魅せた粘りのピッチングに、バックもセカンド栗田さんの好プレーを始めしっかり出来ていたので、とても良かったと思います。また攻撃面に関しては、今日は何と言っても石川さんですね。普段は4番を打たせているんですが、少し調子が上がっていなかったので7番に置いた結果が大爆発してくれたので本当に良かったです。ただ、攻撃全体で考えるとチャンスを活かせない場面もあって少し単調になってしまった部分があったので、今後は繋ぐ攻撃で少ないチャンスをモノにするをテーマにやっていきたいと思います。とにかく今年は決勝トーナメントに進むというのが第一の目標なので、また取材に来てもらえるように頑張ります」と話し、まだまだ課題こそあったものの最高の結果に頬を緩めた。
一方、終盤6回に小倉(竜)の同点弾で追いつくなど、勝利もあり得ただけに悔しい惜敗となってしまったBOZZだが、元気ハツラツとした彼らの戦いぶりは次節以降の躍進を大いに期待させるものだったと言えるのではないだろうか。ゲーム後、話しを伺った小倉(翔)監督は、「選手全員が精一杯やったと思うんですが、最後は相手の気持ちの方が強かったという結果ですかね。ただ、今日のような接戦というのは色々学べる部分が多いので、負けた事は残念ですが今後に繋がる戦いが出来たので、次回は勝てるように頑張っていきます」と語り、次なる戦いからの巻き返しを誓った。
【MVPインタビュー】 #14 石川 誠
【監督インタビュー】 #30 青柳 達也
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