TOP > Victoriaリーグ3部(2016年) > バックナンバー > 「新星Brightnessが息詰まる投手戦を制し2回戦進出!!」
TEAM1234567SR
    CHUYANS+        0        0        0        0        0        0        0        0        0    
       Brightness        0        0        0        0        0        0        0        1×      1    
劇的な幕切れ!Brightnessがサドンデスにまで縺れた死闘をサヨナラで制す!!
10月に入り最初の日曜日となった2日。この日、東京都品川区の天王洲公園野球場では、3部リーグの決勝トーナメント1回戦「CHUYANS+ vs Brightness」の8強入り最後の座を懸けた一戦が繰り広げられた。
バトルの先攻は、予選リーグ1位となる60得点を叩き出した攻撃力に加え、ディフェンス面でも投手力を軸に一桁台の失点数に止めるなど、攻守共にリーグトップクラスのポテンシャルを見せつけ勝ち進んできたCHUYANS+。この決勝トーナメントの戦いは先週同じ1回戦で悔し涙を流した弟分CHUYANSの思いも背負っての戦いとあって、兄貴分として敵討ちを果たす意味でも今日の初戦で負ける訳にはいかない。
そんなチームの指揮官である中溝代表はゲーム前、「この1年間はこの大会に懸けてきたので、今日も皆かなり気合い入っています。Brightnessさんとはゴールデンウィークに一度対戦して勝ってはいるのですが、個々の能力が上の相手だという事は分かっているので、ウチはチーム力で勝ちたいと思います。ポイントとしては点を取られない事だと思うので、2年振りに帰ってきた元エースの先発小澤を中心に守りからリズムを作っていければなと思います。とにかく1年でも早く上のステージに返り咲く事が目標なので、先ずは初戦を獲って弾みをつけたいですね」と語り、あらゆる意味で気持ちを奮い立たせる。
また、大事な初戦のマウンドを任された小澤は、「約2年振りに気持ちの入る大事なマウンドを任されたので、何としても抑えてやろうという思いでいます。テーマとしては打たせて取るピッチングを心掛けたいと思っています。やはり守りからリズムを作り出す事で攻撃にも繋がっていくと思うので、先ずは自分の役割をしっかりと果たしたいですね。とにかく全員で勝利を手に出来るよう頑張ります。」と話し、集中力を研ぎ澄ます。
対する後攻は、今季から初参戦を果たし、予選リーグBブロックを5勝1敗の2位通過で 勝ち上がってきた新星Brightness。そんな彼らは今シーズン、この3部リーグ以外にも春、夏のトーナメントに挑戦し、決して大躍進 という結果にはならなかったが実力者達との対戦経験を成長の種にしてきた。
そのチームの司令塔である片桐(翔)キャプテンはゲーム前、「CHUYANS+さんには春に行った練習試合でボコボコにされ負けているので、内容はどうあれリベンジ出来ればなと思っています。勝負のポイントとしては、今日先発の柿崎が投げる試合はそんなに点を取られる事はないので、攻撃陣が如何に1点でも2点でも多く取れるかだと思いますね。チーム状態は決して万全な訳ではありませんが、ここまで来たら負ける訳にはいかないので、柿崎の頑張りに期待しながら勝利を目指したいと思います」とコメントし、負けの許されないリベンジマッチを前に気持ちを高める。
また、キャプテンの期待を一身に背負い先発のマウンドに上がる柿崎は、「大事な決勝トーナメント初戦のマウンドという事で少し緊張していますが、自分のピッチングで流れを持って来れるように頑張りたいと思います。最近の内容を見ても大量得点を取られる事はないので、今日も自信を持っているストレートを軸に投球を組み立てて、要所要所をきっちりと抑えられればなと思います。とにかく、最少失点で最後まで投げ抜きたいと思っています」と話し、チームを勝利へと導くべく躍動を誓った。

そんな両雄が相見える事となった戦いの火蓋は日没迫る午後5時のプレーボールで切って落とされ、ゲームは両投手の一騎討ちによりスコアレスの展開となった。
先ずは初回、先にマウンドへと上がった柿崎がCHUYANS+の1番吉田に許したヒットを皮切りに四球、ワイルドピッチで1アウト2、3塁といきなりのピンチを背負う。だが、迎えた4番下田を空振り三振に切って取ると、続く5番新井を死球で歩かせ満塁へとピンチを広げるも6番飯渕を1球でショートライナーに仕留め、何とか無失点で切り抜ける。
一方、その裏のマウンドに上がった小澤はというと、柿崎とは対照的に抜群の立ち上がりを披露。Brightnessの1番田中、2番片桐(翔)を真っ直ぐで連続三振に切って取ると、続く3番高山は2球目のシュートを打たせてピッチャーフライ。相手上位打線に一切付け入る隙を与えず、パーフェクトなスタートを切る。更にその小澤は、続く2回も5番柿崎から三振を奪うなど僅か9球で三者凡退に打ち取ると、その後マウンドを降りた6回まで被安打2の7奪三振という内容でBrightness打線に3塁すら踏ませなかった。
その一方、小澤の好投に触発されたのか、柿崎も2回以降は文句無しのピッチング内容。3、4回に単打こそ許せどピンチを広げず、6回までに8三振を奪うなどして強力CHUYANS+打線を封じると、7回に連打などで招いた2アウト2、3塁のピンチも、迎えた9番今村を渾身のストレートで空振り三振に仕留め無失点。試合前の宣言通り、ここぞのストレートで要所をきっちりと締め、決して先制点を与えない。

そんな、両投手の力投を中心に硬いディフェンス力を見せ合う形で0行進となった両者の戦いは、7回を終了しても決着が付かず、勝負の行方はサドンデス戦へと委ねられた。
するとゲームは延長8回、思わぬ形で幕切れを迎える。ここまで1人で投げ抜いてきた柿崎の前に1番吉田が空振り三振に倒れると、続く2番西山はセカンドフライに打ち取られ、またしても無得点に終わったCHUYANS+。
それに対しその裏のBrightnessは、先頭の5番柿崎を迎えた場面で、2番手投手の増田が初球をまさかの暴投。ボールがバックネットに当たって大きく弾む間に3塁ランナー片桐(翔)がホームに還りサヨナラゲーム。
終盤に迎えた勝負所を柿崎中心に守り切り、流れを引き寄せたBrightnessが土壇場で勝利を手繰り寄せ、サドンデス戦にまで縺れ込んだ激闘に終止符を打った。

ゲーム後、勝利インタビューに答えた片桐(六)監督は「戦前の予想通り最後まで気の抜けないゲームになりましたね。いつも柿崎頼りなので何とか打線が打ってあげたかったのですが、相手の両投手も素晴らしかったので今日は本当柿崎に感謝ですね。ただ、更に上を目指すにはこのままだと難しいので、最近湿りがちな打線の奮起はかなり重要になってくると思います。とにかく、プロ球場でプレーする事がウチの目標なので、そこに行けるように頑張ります」と語り、価値ある勝利の余韻を噛み締めた。
一方、何度かあったチャンスを活かせず、最後は予想だにしない形で力尽きてしまったCHUYANS+。ゲーム後、話しを伺った中溝代表は「野球は本当に難しいですね。ゲームの流れとしては完全にウチだったと思うので、かなり悔しいです。ただ、結果は負けましたが心から楽しめた試合だったので、Brightnessさんには本当に感謝しています。とは言え、結果に満足している訳ではないので、来年こそはこの3部リーグを制覇出来るようオフシーズンにチームを改善していきたいと思います」と話し、早くも来季へと標準を合わせた。
【MVPインタビュー】 #9 柿崎 拓磨
【監督インタビュー】 #10 片桐 六助
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