TOP > Victoriaリーグ3部(2016年) > バックナンバー > 「白熱の首位攻防戦!Kawaguchi Clubが開幕3連勝!!」
TEAM1234567R
      Kawaguchi Club        0        1        2        0        0        0        0        3    
              SPBC         1        0        0        0        1        0        0        2    
野口のHRが決勝点!Kawaguchi Clubが1点差で逃げ切り、首位の座キープ!!
気温27℃と初夏を感じさせる日差しが降り注いだ5月8日。この日も各地で20マッチを超える熱戦が繰り広げられた中、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは3部リーグCブロックの戦い、「Kawaguchi Club 対 SPBC」の首位攻防戦が行われた。
互いに今季から参戦を果たした新星ながら堂々の首位争いを演じる両者。戦いの先攻Kawaguchi Clubに至っては、ここまでの2戦を何れもコールドゲームで制するなど、破壊力抜群の攻撃力で連勝を飾り勢いは十分。そのチームを率いる松本監督はゲーム前、「正直、ここまでの2連勝は相手のミスもあってのものなので十分とは言えませんが、せっかく連勝で来ているので3連勝を目指します。ただ今日はいつも主軸を担う選手がいないので、全員野球で勝つがテーマですね。まあミス無く戦えれば勝機はあると思うので、何とか接戦に持ち込めればなと思います」と伏兵の奮起に期待を寄せ、無傷の3連勝に挑む。
対する後攻は埼玉県警の警察官達で構成され、こちらも負けず劣らずの高いポテンシャルを見せつけ、ここまで2勝を挙げているSPBC。そのチームの指揮官である木村監督はゲーム前、「ウチのチームは一昨年に出来たばかりの若いチームなので、今現在自分達が何れ程の位置にいるのかという事を計り知る意味で今大会に臨んでいます。その中でここまでの出来としてはまずまずなのかなと思います。昨年1割台だった打線も今季は徐々に上向きになってきたので、少ないチャンスを何とかモノにしてコツコツ1点ずつ積み上げていく展開に持っていければなと思います。また、先発にウチのエースである高橋(洋)を投げさせますので、少なくとも及第点を与えられるくらいのピッチングをしてくれれば勝ちが見えてくるのかなと思います。とにかくウチは打てるチームでは無いので、エースのゲームメイクに期待しながら相手に胸を借りるつもりで頑張ります」と語り、虎視眈々と3勝目を狙う。
また、キーマンとして指名されたエースの高橋(洋)は、「自分の持ち味は打たせて取るピッチングなので、コントロールに気をつけながら無四球完投を目指します。とにかく勝つ事が一番なので、バックを信頼して思い切って投げたいと思います」と意気込みを語り、エースとしての誇りを胸にマウンドへと上がる。

そんな注目の新星同士が暫定首位の座を懸け争う事となったバトルは午後1時10分のプレーボールで開始となり、ゲームは文字通り白熱の展開と化した。
1回表、Kawaguchi Clubの上位打線と相対したSPBCの先発高橋(洋)が、1番米山、2番中田を連続三振に打ち取るなど上々の立ち上がりを披露し流れを引き寄せると、その裏打線がすぐさま反応。リードオフマンである1番高橋(秀)のセンター前ヒットを口火に送りバント、内野安打で2アウトながら1、3塁のチャンスを作り出すと、迎えた5番上岡が2球目の変化球をセンター前へと弾き返し難なく1点を先制。初取材とあって気合いの漲るSPBC陣営が初回から先制点を奪い、最高のスタートダッシュを決める。
だが直後の2回表、3戦目にして初めて先制を許した事で闘志に火のついたKawaguchi打線がすかさず反撃開始。1アウトから6番酒井が死球での出塁に加え、盗塁も成功させスコアリングポジション進塁すると、続く7番相内の放ったポップフライが処理を焦ったSPBCのキャッチャー永嶋の悪送球を誘う形となり同点。更に、相手のミスにより引き寄せた流れを活かしたいKawaguchi Clubは、続く3回表にも2アウトから2番中田が四球、盗塁で得点圏に進むと、このチャンスに迎えた3番野口が左中間を深々と破る値千金のランニングHRを放ち2点を追加。2、3回共に機動力を活かしたチャンスメイクから得点へと繋げ、一気にゲームをひっくり返した。

一方、先制しながらもミスによる失点を発端に逆転を許してしまったSPBC。
それでも、4回表にキャッチャーの永嶋が2回のミスを挽回する好プレーでチームを盛り立てると迎えた5回裏、エラー絡みで作り出した2アウト2塁のチャンスに2番宮崎がセンター前へとしぶとく落とすタイムリーで期待に応え1点差に詰め寄る。更に、攻撃陣の追い上げムードに後押しされギアを上げたエース高橋(洋)が4回以降粘りのピッチングで追加点を与えず、まさにSPBCナインが終盤での逆転劇へと気運を高める。
しかし、そんなSPBC陣営より勝利への執念を見せたのがKawaguchi Clubナインだった。
6回裏、ヒットで出塁した5番上岡がチャンス拡大を狙い仕掛けた盗塁を、守の要であるキャッチャー萩原が自慢の強肩で阻止しチャンスの芽を摘めば、続く最終7回裏に死球、ヒットで招いた一打サヨナラのピンチもここまで独りで投げ抜いてきた先発の相内が、最後は渾身のストレートで代打山下をファーストフライに打ち取りゲームセット。これぞ首位攻防戦という名に相応しい激闘を演じた両雄の戦いは僅か1点の差で明暗が分かれ、勝利の女神はKawaguchi Clubに微笑んだ。

ゲーム後、手に汗握る好勝負を競り勝ち勝利インタビューに答えた松本監督は、「試合前に懸念していた部分が出てしまった所はありましたが、良く勝ってくれたなと思います。今日はゲーム前にも話した通り、いつも脇役である選手が主役にならなければ勝てない戦いだったので、そういった意味ではみんな頑張ってくれましたし、特に野口は良く打ってくれました。また、ピッチャーの相内に関しても初回こそガチガチでしたが、2回以降はそれなりのピッチングをしてくれたので良かったと思います。所々ミスはありましたが苦しいゲームをモノに出来たので、今後はもっと魅せる戦いが出来るように頑張ります」とコメントし、フルメンバーではない中で決めた3連勝に頬を緩めた。
一方、最後の最後までチーム一丸となって諦めない姿勢を見せるも、先週の一戦と同様に惜しいゲームを落としてしまったSPBC。ゲーム後に話しを伺った木村監督は、「今日は最後まで痺れる展開で本当に楽しいゲームでしたし、Kawaguchi Clubさんには良い勉強をさせて貰いました。最後はちょっと悔しい幕切れでしたけど選手達に責められる部分はありませんし、本当に良くやってくれたなと思います。大事なのはここからだと思うので、残り2戦気持ちだけは負けないように自分達の野球をして食らいついていきたいと思います」と話し、残す2ゲームの連勝を強く決意した。
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