TOP > Victoriaリーグ2部(2018年) > バックナンバー > 「結末は劇的幕切れ!アドベンチャーズがサヨナラで今季初勝利!」
TEAM1234567R
        マリモーズ        0        0        1        0        0        0        1        2    
   アドベンチャーズ       0        0        2        0        0        0        1×      3    
執念で掴んだ今季初白星!同点許すも高木が自らのバットで試合を決める!!
気温27℃と、先週に引き続き雲一つない晴天となった5月27日。この日も各地で数多くの熱戦が繰り広げられる中、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは、2部リーグDブロックのバトル、「マリモーズ × アドベンチャーズ」の一戦が行われた。 戦いの先攻は、参戦3年目を迎えた今季こそ“初の決勝トーナメント進出を”と意気込むマリモーズ。その目標に向かって邁進する彼らは、ここまで1勝1敗という五分の成績できているだけに、何としても勝ちを掴んで白星を先行させたい所だ。そんなチームの指揮官である金澤監督はゲーム前、「何とか終盤まで粘って粘っての展開に持ち込んで、最後に少しの綻びを突いて勝てればなと思っています。キーマンを挙げるとしたら4番キャッチャーの関根(健)ですかね。5番を任せる弟の関根(良)と共に一発を期待したいのと、守備の要としてチームを引っ張ってもらいたいです。相手のアドベンチャーズさんには去年のオープン戦でボロ負けしているので正直厳しい戦いにはなると思うのですが、これ以上は負けられないので頑張りたいと思います」と語り、リベンジマッチとなる一戦を前に気合い十分。
また、勝利のキーパーソンとして名前の挙がった関根(健)は「打撃に関しては春先からずっと調子が良かったのですが、ここ数試合崩しているので、余計な事は考えずランナーがいれば還し、いなければ自分が塁に出てチャンスメイクするというチームの勝利に貢献出来るようなバッティングをしたいですね。一方のリード面に関しては、良いバッターが多いアドベンチャーズさんが相手なので、タイミングを上手く外して思うようなスイングをさせないように気をつけたいなと思います。とにかく、勝利を目指して頑張りたいと思います」と話し、攻守のキーマンが活躍を誓った。 対する後攻は、参戦6年目を数えた昨シーズン、長年の夢であるファイナル進出まであと一歩と迫るも、準決勝で涙を呑んだだけに今季に懸ける思いは並々ならぬものがあるアドベンチャーズ。チームを束ねる海上代表はゲーム前、「ここまでピッチャー陣の出来は良いんですが、攻撃陣の方が全くと言っていい程奮わないので、今日は何としても打線に奮起してもらいたいですね。その中でカギを握る選手を挙げるとするならば、2番の窪寺ですかね。彼を軸とした上位打線で何とか点を取っていければなと思っています。あとは、先発を任せる栗田と抑えとして考えている高木の若い両投手に頑張ってもらって、初戦を落としている分、今日は何としても勝利を掴みたいと思います」とコメントし、今季初勝利を狙う。
また、攻撃の軸として活躍を期待された窪寺は「どんな場面で回ってきても自分のバッティングをするだけだと思っているので、来た球をしっかり打ち返すという事だけを心掛けたいと思います。前回の試合は3四球とスイングさせてもらえなかった分、今日の為に取っておいたので、今日こそは勝利に貢献出来る一打を打てるように頑張ります」と話し、若き主軸が奮起を約束した。 そんな両雄が相対する事となった戦いの火蓋は、午前9時10分のプレーボールで切って落とされ、ゲームは負けの許されない者同士の気迫が激しく交錯する展開となった。
先手を取ったのはマリモーズ。0対0で迎えた3回表、この回先頭の1番保坂がセンター前ヒットを放ち出塁すれば、盗塁と相手守備のミスで3塁まで進みチャンスメイクを果たすと、迎えた3番井出がセンターへと犠飛を放ち1点を先制。1番からという好打順をしっかりと活かしたマリモーズがゲームの均衡を破る先取点を奪った。
だがゲームは直後の3回裏、このまま主導権を握らせまいとアドベンチャーズ打線がすかさず反撃。3番小林の死球出塁をきっかけに、5番高久のレフト前ヒット、6番亀川の四球で1アウト満塁のビッグチャンスを作り出すと、迎えた7番栗田の放ったセカンドゴロがフィルダースチョイスとなり同点。更に続く8番高谷が押し出しとなる四球を選び1対2と逆転に成功し、あっという間にゲームをひっくり返した。
すると、打線の奮起に応えるかのように期待の若手両投手も躍動。直後の4回表を栗田が2三振を含む三者凡退で抑え、先発としての役目を果たしマウンドを降りれば、2番手として登板した高木も5回こそピンチを背負ったものの、続く6回は危なげなく三者凡退に仕留め流れを渡さない。しかし、そんな好投を見せていた高木が最終回、突如制球を乱しノーアウト満塁の大ピンチを招くと、迎えた1番保坂に押し出しとなる四球を与えてしまい、土壇場で同点を許してしまう。
それでも、この試合最大のピンチを何とか1失点で凌ぎ踏みとどまった高木はその裏、自らの不甲斐ないピッチングを払拭するかの如くバットで奮起。途中出場の5番柴崎が放ったライト前ヒットに7番栗田が四球を選び1アウト1、2塁となった場面で打席に入ると、「初球から思い切りいこうと思っていました。」と試合後語った一打は、レフト線を破る起死回生のサヨナラ打となり劇的幕切れ。最後も取られたら取り返すまでと言わんばかりの攻撃で1点を奪い取ったアドベンチャーズが、劇的勝利で今季初白星を飾った。 勝利インタビューに答えた海上代表は「最後に高木が打ったのは驚きましたが勝てて良かったです。ピッチングではちょっと力が入って苦しんでいましたが、今後も高木、栗田の若手投手2人には頑張ってもらいたいと思っています。一方の打線は、やはりあと一本が出ないので、そこは今後の課題ですね。とにかく、ここから勝ちを重ねて今年も決勝トーナメントに進めるように頑張りたいと思います」と語り、価値ある今季初勝利に頬を緩めた。
一方、土壇場で執念の同点劇を演じるも、その後も続いたビッグチャンスを活かし切れなかった事でサヨナラ負けを喫してしまったマリモーズ。ゲーム後、日下GMは「今日のゲームは悪い所ばっかりが出てしまいましたね。守備ではエラーがあったり、攻撃では走塁ミスに決定打不足と良い所がなかったと思います。特に最終回は、同点に追いついて尚ノーアウト満塁だったのに追加点が奪えなかったのは痛かったですね。最後の最後まで攻めきれませんでした。今日の敗戦で正直厳しい展開になってしまいましたが、何とかワイルドカードでの決勝トーナメント進出を目指して残りのゲームを頑張りたいと思います」と話し、悔しい敗戦に肩を落としながらも、最後まで諦めずに戦う事を約束した。
【MVPインタビュー】 #19 高木 潤太郎
【代表インタビュー】 #15 海上 賢
試合動画、インタビュー動画はこちら ↑