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TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R |
K'z | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 4 | 9 |
武蔵 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 |
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いぶし銀・井上が猛打賞!K'zが中盤以降に魅せつけた打のポテンシャル!! |
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4月中旬にして今年初の夏日を記録し、これ以上ない野球日和となった16日。この日も各地で25マッチが行われた中、神奈川県横浜市の岡野公園野球場では、2部リーグEブロックの初陣対決、「K'z 対 武蔵」の一戦が繰り広げられた。
戦いの先攻は、今季からVictoriaに参戦を果たした新星K'z。神奈川県厚木市を主戦場に戦う彼らは、20代~40代という幅広い年齢層の選手達で構成されており、まさにベテランと若手が見事に融合したチーム。そんな期待のニューカマーであるK'zの指揮官である山本監督はゲーム前、「勝負のポイントとしては、今日不参加が多い投手陣の穴を野手でしっかりカバーしていくと言うか、補填出来るかどうかに掛かってくると思います。なので、攻撃陣の奮起には期待したいと思っていますが、バッティングは水物なので、そこはいつも通り細かく積極的な野球をやっていきたいと思います。その中でキーマンを挙げるとしたら、普段は内野手なんですが今日は先発を任せる上西ですかね。攻撃面でも1番打者を任せているウチの中心選手なので、攻守で期待したいなと思います。とにかく今日は初戦という事なので先ずは自分達の野球をきっちりして一勝を目指します」と、力強く意気込みを語った。
また、投打での活躍を期待された上西は、「調子としては中1ヶ月空いているので投げてみないと分からない所はありますが、0で抑えられる様に頑張りたいと思います。打つ方でも1番打者として、どんな形でもいいので先ずは出塁する事を第一に考えて打席に入りたいと思っています。とにかく初めてのVictoriaリーグなので、先ずは一勝出来る様に攻守で全力を尽くしたいと思います」と話し、こちらも初陣を前に気合い十分。
対する後攻は、初参戦から4シーズン目を数え、今年こその大いなる飛躍を目指す武蔵。
そんな勝負の年でもある今シーズンだけに初戦を何としても獲りたいであろう彼ら。チームのキャプテンである中井はゲーム前、「正直、今季はそれぞれの仕事が忙しくなってきた事もあり、なかなかメンバー全員集まるという事が難しい状態で今日もギリギリの人数なんですが、それでもいるメンバーでしっかり戦って、いないメンバーが戻ってくるまで負けない様に頑張りたいと思っています。戦いのポイントとしては、メンバーがメンバーなので大きな事は言えませんが、先ずはしっかり守備をして少ないチャンスを確実にモノにしていくだけかなと思います。なので、先発の森に頑張って貰う事は勿論ですが、周りが如何に盛立てられるかだと思うので、とにかく全員で勝利を掴みにいきたいと思います」と苦しいチーム事情を吐露しながらも、開幕戦の勝利に向かって気持ちを高める。
また、キープレーヤーに名前の挙がった先発森は、「最近、なかなか勝てていないので今日こそはきっちりと抑えて勝ちたいなという所はありますね。調子としても肩、肘共に良い状態ですので、守備からの良いリズムを攻撃に繋げていける様にテンポ良く投げていきたいと思います」とコメントし、エースが強い覚悟を持って初陣のマウンドに上がる。
そんな両雄が相対する事となったバトルは午前9時15分にプレーボールとなり、ゲームが動いたのは中盤へと突入した3回表だった。
初回に1アウト1、3塁、2回にもノーアウトからランナーを出すなど武蔵先発の森を攻め立てていたK'z打線だったが、2度に渡る牽制死などで自らチャンスを逃していた。だがこの回、先頭の9番関根が内野安打に盗塁成功で再びチャンスを作り出すと、続く1番上西が泳ぎながらも左中間を深々と破るタイムリー2ベースヒットを放ち1点を先制。更に、キーマンの一打で目を醒ました打線は、3番小池にもライトフェンス直撃の2ベースヒットが飛び出し2、3塁にチャンスを広げると、2アウトとなって迎えた5番村松のタイムリー内野安打で1点を加えれば、続く6番武石のタイムリーでも2点を奪い、この回一挙4点を獲得。また、そのK'z打線は続く4回にもワイルドピッチから1点を追加し、噛み合なかった序盤の攻撃から一転、怒濤に5点を奪いゲームの主導権をがっちりと握った。
一方、立ち上がりこそ続けざまにピンチを凌いだものの、中盤一気に突き放される形となってしまった武蔵。だがそれでも迎えた5回裏、この回からマウンドに上がったK'z3番手の森田から連続四死球で2点を奪うと、尚も続くチャンスで6番別府がライトにタイムリーを放ち5対3。ワンサイドゲームになりかけた展開を断ち切るかの如く一気の追い上げを見せ、終盤での逆転劇へと流れを引き戻す。
しかし、そんな思惑も束の間、迎えた最終7回表、再びK'z打線に猛攻を許し万事休す。ここまで3三振と完璧に封じていた筈の4番高津戸にタイムリーを浴び緊張と糸が途切れると、更に7番井上の2点タイムリー2ベースヒットと続く8番熊岡の放った内野ゴロの間にも1点を奪われ計4失点。何とか意地を見せたかった最終回の攻撃も1アウト満塁のチャンスを作り出すも、最後は5番工藤が6-4-3のダブルプレーに倒れゲームセット。最後の最後まで流れをモノにする事が出来ず力尽きた。
一方、まだまだ課題の多いゲーム内容ではあったものの、随所に高いポテンシャルを魅せつけ勝利を掴み取ったK'zナイン。ゲーム後、勝利インタビューに答えた山本監督は、「想定内の歯がゆい試合で思い通りにいかなかったというか、Victoria初の試合という所で意気込みと行動がギクシャクしてしまいましたが、勝てたという結果だけを見れば称賛に値するのかなと思います。0対0という拮抗した展開の中で先制点を奪えたのが大きかったですね。また今日は、立ち上がりの気持ちを逆にどう抑えるかという所も大事だなと再確認出来ました。まだまだ上を狙いますなんて言える様なチームではありませんが、気持ちだけは負けない様に、これからも目の前の一勝を求めて貪欲にいきたいと思います」と語り、決して満足のいく内容ではなかったものの、白星でのシーズンスタートに笑みを浮かべた。
その一方、各所で粘り強い野球を披露したものの、結果としては悔いの残るゲームとなってしまった武蔵。ゲーム後、話しを伺った柴田監督は「レベルの差を感じる試合になってしまいましたね。まぁそれでも踏ん張れた部分もあったりしたんですけど、2度の4失点はダメですね。ただ、このまま終わる訳にはいかないので、今日の敗戦を糧に何とかワイルドカードでもいいから決勝トーナメントに進みたいなと思います」と話し、4年連続となる決勝トーナメント進出に向けて以降の巻き返しを強く誓った。
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