TOP > Victoriaリーグ2部(2016年) > バックナンバー > 「RAISEが好発進!3年越しの初制覇へ上々の滑り出し!!」
TEAM1234567R
     REV LIMIT         0        2        0        0        0        0        0        2    
          RAISE         2        0        0        1        2        1        ×        6    
エース三浦の粘投に目覚めた打線!RAISEが若手の躍動で初陣を鮮やかに制す!!
穏やかな春の陽気となった4月10日。この日、東京都大田区の大田スタジアムでは2部リーグDブロックの戦い、「REV LIMIT 対 RAISE」の一戦が繰り広げられた。
バトルの先攻は、今季から参戦を果たした新星REV LIMIT。そのチームの指揮官・伴野監督はゲーム前、「初参加の大会という事で初戦は硬くなり負けてしまったので、今日は攻守共にのびのびとプレーしたいなと思っています。ただ、相手は強豪だと聞いているので先ずはミスをしない事と、あとは先発川原のピッチングに期待したいですね。とにかく、1勝目を目指して頑張りたいと思います」と語り、2戦目での勝ち点3獲得に闘志を燃やす。
また、初勝利のキーマンとして名前の挙がった川原は、「初めて出場した大会で緊張している部分もありますが、普段通りに先ずは自分のピッチングをしたいですね。持ち味としては打たせて取るタイプなので、信頼するバックに助けてもらいながら全員で戦いたいなと思っています。とにかく初戦を落としているだけに負けられないので、気を引き締めて投げます」と語り、勝負のマウンドに上がる。
対する後攻は、今季こその2部制覇を最大目標に掲げるRAISE。そんな悲願達成へと新たなスタートを切るチームを新キャプテンとして率いる嶺井(健)はゲーム前、「2年連続で悔しい負け方をしている分、今年こそは優勝するぞという気持ちは強いので、そのためにも今日の初戦を獲っていい形でスタートしたいですね。勝負のポイントとしては、守りから作ったリズムを攻撃へと繋げていくのがウチのスタイルなので、先ずはピッチャーを中心にしっかりと守りたいと思います。そこから打線のキーマンである1番嶺井(翔)を軸に色んな攻撃のバリエーションで点を取り、何とかロースコアの戦いに持ち込めたらなと思います」とコメントし、大事な初陣へと気持ちを高める。
また、守備でもショートを担うなど攻守で活躍を期待される嶺井(翔)は、「守備ではミスなくやって先発三浦を助けたいなと思いますし、バッティングの方は良い球場なのでHRを打ちたいなという気持ちもありますが、そこは堅実に自分の役割を果たしたいなと思います」とコメントし、チームを勝利へと導くべく躍動を誓う。

そんな両雄が相対する事となった戦いの火蓋は午後3時10分のプレーボールで切って落とされ、ゲームは開始直後から早くも動いた。
初回、先発マウンドに上がったエース三浦がREV LIMIT上位打線をきっちりと3人で打ち取り、キャプテン嶺井(健)の言葉通りRAISEが守からリズムを生み出すと、その裏すぐさま攻撃陣が奮起。打線の起点となるリードオフマンの1番嶺井(翔)が俊足を活かしたショートへの内野安打で出塁すると、強打の2番上原もセンター前ヒットで繋ぎノーアウト1、2塁。続く3番井澤、4番小関が空振り三振、センターフライに倒れ2アウトとなるも、5番嶺井(健)が四球で歩き満塁となって迎えた6番三浦が、追い込まれながらもREV LIMIT先発川原の決め球変化球を逆らわずにライト前へと弾き返し2点を先制。エースがバットでも存在感を示し、スタートから幸先良く主導権を握る。
だがゲームは直後の2回表、簡単に先行を許すまいとREV LIMIT打線がすかさず反撃開始。この回先頭の4番石井が振り逃げによるラッキーな出塁を果たせば、1アウト後6番石渡も四球を選び1、2塁にチャンスを広げる。すると、このチャンスに迎えた7番伴野がフルカウントからの6球目をレフト前へと弾き返し先ず1点。更には浮き足立つRAISEディフェンスが2つの送球ミスで乱れる間にも1点を捥ぎ取り同点。貰ったチャンスを確実に得点へと繋げたREV LIMITが一気にゲームを振り出しへと戻し、簡単には流れを渡さない。

まさに、序盤の争いは互角の展開となった両者の戦い。しかし、ゲームは中盤へと差し掛かった4回裏、2アウトながらヒットと死球で1、2塁の場面を作り出したRAISE打線が2番上原の痛烈なレフト前タイムリーで再びリードを奪うと、流れは一気にRAISEサイドへと傾く。
尻上がりに調子を上げていく三浦の前に追加点を奪えずにいるREV RIMIT打線とは対照的に上原の勝ち越し打で完全に勢いづいたRAISE打線は、5回裏に7番大菅の2点タイムリー3ベースヒットで3点差。更に続く6回裏にもこの回から2番手としてマウンドに上がった坂元を攻め立てチャンスを作ると、3番井澤のライト前タイムリーでダメ押しとなる追加点を奪い勝負あり。鮮やかな先制攻撃に始まり、中盤以降に見せつけた怒濤の集中打で得点を積み重ねた攻撃陣の躍動に加え、序盤こそピリッとしなかったものの回を重ねる毎に本来のピッチングを取り戻し、最後までマウンドを守り切ったエースの力投とが噛み合ったRAISEが6対2のスコアで勝利。今季こそ悲願達成を目論む彼らが2016シーズン初陣を白星で飾り、上々のスタートを切った。

ゲーム後、インタビューに答えた新キャプテンの嶺井(健)は、「初回に良い形で先制したにも関わらず、2回に守りの方がバタバタしてどうなるかなと思った部分もあったのですが、それ以降は三浦が粘って投げてくれましたし、大事な所で打ってくれた上原の一打は大きかったですね。あの1本があったお陰で最後まで良い感じでいけたのかなと思います。ただ、全体としては残塁が多かったり気になる部分はありますが、下位打線で点が取れたり収穫はありました。あとは細かいミスを無くしていって、今日の勝利をきっかけに上までいきたいですね」と語り、白星発進にホッとした表情を浮かべつつも改めて今後の戦いへと気持ちを引き締め直した。
一方、序盤こそ互角の戦いを演じるも中盤以降に力尽き、手痛い2敗目を喫してしまったREV LIMIT。だがそれでも、伴野監督は、「やはり相手の方が個々の能力が高かったですね。展開としては何度かあったチャンスを活かせていれば、もう少し五分の戦いが出来たのかなと思います。ただ、これで終わった訳ではないので、ここから何とか巻き返したいなと思っています」と話し、残り3戦での逆襲を強く誓った。
【MVPインタビュー】 #23 上原 勇人 【主将インタビュー】 #28 嶺井 健希 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑