TOP > Victoriaリーグ2部(2014年) > バックナンバー > 「BOOOOONがファイナル進出決定!全員で掴んだ4年越しの夢舞台!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
       BOOOOON           0        0        0        2        2        0        -        4    
       漁火           0        0        2        0        0        2        -        4    
西武ドームを懸けた互角のシーソーゲーム!両軍が見せた流石の勝負強さ!!
11月9日。今にも雨粒が落ちてきそうな分厚い雲に覆われた埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは、2部リーグ準決勝「BOOOOON 対 漁火」の一戦が行われた。
どんよりとした天候とは裏腹に初のファイナル進出へと闘争心全開の両軍。
先攻BOOOOONの城野代表はゲーム前、「2週連続の取材でかなり気合いが入ってます。今日は18人の選手全員で楽しんで、フィールドもベンチも1つになって勝ちたいと思います」とコメント。攻撃のカギを握る福士、藤原も「必ずドームに行きます!!」と4年越しの悲願を誓った。また、大事な一戦の先発を任された青野は「準決勝という事をあまり意識せず、ゲームをしっかり作る事を考えて投げたいと思います。それで最後に勝つ事が出来ていればいいですね」と、静かに闘志を燃やしマウンドへと上がる。
対する後攻の漁火は、3回戦でジャンケンにまで縺れ込んだ激闘を制して勝ち上がって来ているだけにコンディション、モチベーション共に最高潮。ゲーム前に話を伺った細畑代表は、「ここまで来たら勝つしかないですね。絶対ドームに行きます」と気合いを覗かせ、選手達も先発のエース松永を筆頭に大いなる目標へと集中力を研ぎ澄ませた。

そんな両雄の命運が決まる大事な一戦は、午前11時のプレーボールで始まり、ファイナル進出への熱き思いを物語る激しい戦いとなった。
ゲームは序盤の1、2回を終え0対0と互いの力を探り合うように推移したが、中盤へと差しかかった3回裏にゲームは動きを見せた。漁火打線は、この回先頭の9番細畑が四球、1番石川がこの日2本目となるライト前ヒットで繋ぎ1、2塁。続く2番佐藤(航)は死球を貰いノーアウト満塁のチャンスを作り出すと、1アウトとなって迎えた4番中野がセンターへと犠飛を放ち、先制に成功。更には5番鈴木がライト前タイムリーで続き、好機を逃さない見事な攻撃で2点を先取した。
だがゲームは直後の4回表、失点により目が覚めたBOOOOON打線がすかさず反撃。
2アウトながら1、2塁のチャンスを作ると、7番般若が松永の投じた初球のストレートをジャストミート。迷いのないフルスイングから放たれた一打は、右中間を真っ二つに破る2点タイムリー3ベースヒットとなり、漁火へと傾いた流れを一気に引き戻した。

掴んだ流れを完全なものにしたいBOOOOONベンチは、2番手としてエース加藤をマウンドに送り、4、5回と漁火打線を無得点に抑え守備からもリズムを生み出す。
そんな中迎えた6回表、攻撃のキーとなる2番福士、3番藤原がヒットと四球で出塁すると、4番高橋も四球を選びノーアウト満塁。続く5番箕輪はピッチャーゴロに倒れるも、抜群のバットコントロールが持ち味の6番鈴木がフルカウントからの8球目を左中間へと弾き返し2得点。終盤に来て大きな大きなアドバンテージを奪った。
決定的と言っても過言ではない2失点を喫した漁火だったが、そこはセミファイナルまで勝ち上がってきた強豪。決して彼らが諦める事はなかった。
最終回の攻撃に臨んだ打線は、この回先頭の4番中野のランニングHRで1点差に詰め寄ると、その後満塁へとチャンスを広げ、8番佐藤(健)のタイムリー内野安打で同点。ゲームは土壇場の土壇場で振り出しに戻り、勝負の決着はジャンケン戦へと委ねられた。

すると、これまで繰り広げられて来た激闘にも遂に雌雄を決する時が訪れ、5対1のスコアでBOOOOONに軍配。一進一退のシーソーゲームに終止符を打つと同時に、悲願であった西武ドームへの切符を手にした。
インタビューに答えた城野代表は、「緊張したゲーム展開で最後までドキドキでしたが、ファイナルを決められて『最高』の一言です」とコメントし、4年越しの悲願達成を噛みしめた。
一方、先制点に始まり執念の同点劇と勝つチャンスが十分にあっただけに、悔しすぎる敗戦となってしまった漁火。細畑代表は、「最終回はそのままサヨナラまでいけると思ったんですが、あそこで決められなかった時点で負けですね。残念です。2戦連続のジャンケン勝利とはいきませんでしたね」と決めきれなかった攻撃を悔やんだ。
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