TOP > Victoriaリーグ2部(2014年) > バックナンバー > 「一気呵成の逆転劇!RAISEが怒濤の集中打で8強入り!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
       RAISE           0        1        0        0        4        1        0        6    
       武蔵           1        0        2        0        0        0        0        3    
エースの粘投に打線が奮起!新生RAISEが気迫の逆転勝利でベスト8進出!!
10月19日。この日も各地で熾烈な争いが繰り広げられる中、東京都品川区の天王洲公園野球場では、2部リーグの決勝T2回戦、「RAISE 対 武蔵」の一戦が行われた。
その戦いの先攻RAISEは、今シーズンから加入した若き新戦力の活躍もあり大きなレベルアップを遂げた。その結果は予選から如実に表れ、中でも新エースの三浦、山北バッテリーを中心としたディフェンス面では、5戦0失点と鉄壁の守りで1位通過を決めた。
そんな新生RAISEの山本代表はゲーム前、「先発の三浦がいかに武蔵打線を抑えるかがカギですね。攻撃面では小関、嶺井、山北のクリンアップを軸とした爆発に期待です。ここまで来れば決勝への気持ちが強い方が勝つと思うので、精一杯戦いたいと思います」と自信と気合いのコメント。また、ここまで大黒柱として投げ抜いてきたキーマン三浦は、「バックの守りが堅いので、自分は打たせて取るピッチングを心掛けたいです。あとは思い切って投げるだけです」と語り、絶対に負けられない戦いのマウンドに上がる。
対する後攻の武蔵は、今季からVictoriaリーグに参戦を果たし、初出場で初優勝という大きな目標を掲げ、勝ち進んできた注目のニューフェイス。そのチームを率いる柴田代表は、「ドーム進出を目指して戦ってきているので、必ず勝ち上がるという強い気持ちで絶対に勝ちたいと思います」とゲーム前にコメント。また、代表が打の柱として期待を寄せる薩澤は、「チャンスで回ってくれば、それなりの働きはしたいなと思います」と短い言葉の中にも自信を漲らせ、かつて日の丸を背負った経験を持つ男が勝利への一打を誓った。

そんな熱きドームへの血潮を心に秘めた両軍の戦いは、日没が迫る午後4時30分のプレーボールで始まり、立ち上がりから動きを見せた。
初回の攻撃が三者凡退に終わったRAISE打線に対し、その裏の武蔵打線は、1番柴田が詰まりながらもレフト前に運び2塁まで落し入れると、2番森田の送りバントで1アウト3塁。
このチャンスに迎えたキーマンの3番薩澤は、三浦の変化球にバットが空を切り三振に倒れるも、続く4番杉山が四球で歩き2アウト1、3塁となった場面で、5番石田がセンター前にタイムリーを放ち1点を先制。ゲームの流れを掴む最高のスタートを切った。
だが直後の2回表、RAISE打線がすかさず反撃。1アウトから5番山北がレフトオーバーの2ベースヒットに加え、パスボールで3塁に進みチャンスメイクを図ると、続く6番三浦が深海のストレートをセンターへと弾き返し同点。1回の失点を自らのバットで取り返した。

序盤の2回を終え、戦いは互角の展開。しかし迎えた3回裏、武蔵が再び先行を図る。
この回先頭の3番薩澤の内野安打に4番杉山がヒットで繋ぎチャンスを作ると、先制打を放っている5番石田がきっちりと送り1アウト2、3塁。続く6番中井の場面で武蔵ベンチがスクイズを仕掛けると、これがRAISEバッテリーのワイルドピッチを立て続けに誘発させ2点を奪取。ラッキーな形ではあったが、ゲームの流れを手繰り寄せる大きな勝ち越し点を奪った。

その一方でRAISEサイドにとっては痛すぎる2失点。だが、この失点が逆にRAISE打線の闘争心に火を着ける事となった。5回表、9番吉原のレフト前ヒットを口火に四球と深海のフィルダースチョイスでノーアウト満塁のチャンスを作り出すと、3番小関の放った打球がサード薩澤の悪送球を誘い2人が生還。さらに勢いづいた打線は、4番嶺井、5番山北の連続タイムリーで2点を奪い一気にゲームをひっくり返すと、続く6回にも作り出した満塁の場面で、再び4番嶺井がタイムリー内野安打を放ちダメ押し。
中盤まで劣勢を強いられたものの、終盤に目覚めた攻撃陣の気迫と4回以降尻上がりに調子を上げたエース三浦の力投とが相成り、RAISEが見事な逆転勝利を飾った。

ゲーム後、インタビューに答えたキャプテン射矢は、「クリンアップがきっちりと仕事を果たしたのが大きかったですね。この勢いのままドームまで突き進みたいと思います」とコメント。
また山本代表は、「今日のゲームはウチの負けパターンの展開でしたが、取材に来てもらった事が刺激となり勝ちに繋がったと思います」と語り、選手達の奮闘を讃えた。
一方、前半のリードを守り切れず敗れた武蔵。だがそれでも武蔵ナインは、早くも来シーズンへと気持ちを切り替え、新たなスタートを見据えた。
【MVPインタビュー】 #12 山北 真平 【主将インタビュー】 #13 射矢 翔太 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑