TOP > Victoriaリーグ1部(2018年) > バックナンバー > 「両軍22安打の撃ち合い!最高峰リーグ開幕戦は超乱打戦に!!」
TEAM1234567R
        座間市役所        2        0        4        0        0        2        1        9    
    はちみつハニー        0        0        8        1        0        0        0        9    
一挙8得点のビッグイニング!はちみつ打線が意地の反撃を見せドロー決着!!
最高気温が21℃に達するなど春本番を感じさせる陽気となり、これ以上無い野球日和となった3月4日。この日、東京都昭島市の大神公園野球場では、2018シーズンの開幕戦にして今季一発目の取材カード、「座間市役所 × はちみつハニー」の1部リーグFブロックの一戦が行われた。 戦いの先攻は、昨年の2部リーグで初出場ながら準優勝という成績を残し、今シーズンから最高峰リーグでの戦いに挑戦する座間市役所。そんな新たな舞台での第一歩を踏み出すチームの指揮官木村監督はゲーム前、「いよいよ始まったなという気持ちで、チーム全体としても昨年入ってきた若い選手達が慣れてきたりと非常に盛り上がってきてる感じなので、高いレベルの方々と試合をやるのが楽しみですね。今日の戦いのポイントとしては、初戦という事でどうなるかなという所ではあるんですが、昨年加入したキャッチャーの前田(敬)を軸にセンターラインが安定したプレーを見せてくれれば良い戦いが出来るかなと思います。攻撃面に関しては、足のある選手も揃っていますので、そこでチャンスを作ってから中軸である選手がしっかりと仕事をしてくれればなと。中でも、3番の前田(敬)、5番の金子といった若手とベテランの2人には期待しています」と語り、勝利でのスタートダッシュを目論む。
また、攻守での活躍を期待される前田(敬)は、「昨年に加入させてもらったんですが、自分自身としては改めて一からというシーズンなので、守備でもバッティングでも貢献出来るように頑張りたいと思っています。調子としては、冬の練習で鍛えてきたつもりなので良い状態ではあるのかなと思います。リード面に関して注意する事は、基本的にはピッチャーの投げたい球をというスタイルですが、要所、場面を考えながら配球出来ればなと思います。またバッティングに関しては大きいのを打てるバッターではないので、チャンスメイクを第一に考えてしっかり打てればなと思っています」と話し、攻守両面での躍動を誓った。 対する後攻は、昨年、一昨年と予選敗退に終わり悔しい思いを強いられてきただけに、参戦3年目となった今季こそ大いなる飛躍を誓う若武者はちみつハニー。そんな強い気持ちを持って新シーズンに臨むチームの指揮官今藤(陸)監督はゲーム前、「今年は例年に比べて早い時期から活動した事もあって体はだいぶ出来ているかなと思います。勝負のポイントとしては、やはり守備から流れを作って攻撃に繋げられるかという所ですかね。なので、昨年のナイスプレー集にも取り上げていただいたセンターの大野が守備の鍵になってくると思います。ボールが変わった関係で打球が飛ぶようになったので、外野の守備というのは特に重要になってくるかなと。一方の攻撃面に関しては3番今藤(渓)、4番宮内といったクリンアップの活躍は勿論ですが、攻撃でもキーとなる1番を担う大野には期待しています。彼が攻守で暴れてくれるかでウチのチームは決まるかなと思っています」とコメントし、今シーズンこその躍進を誓う上で大事なゲームとなるであろう初戦を前に気合い十分。
また、全ての面での奮起を期待される大野は、「今シーズン最初の公式戦なので楽しく勝てる事が一番なので、年は一番若い方ですがチームを引っ張っていけたらなと思います。攻撃に関しては、自分の持ち味である積極的なバッティングをして、それが良い方向にいってくれればなと思います。一方の守備に関しては、実はボールが変わって少し苦戦しているんですが、徐々に慣れてきてはいるので、何とか良いプレーをして貢献したいなと思っています。春先は毎年調子が良くないんですが、今日のゲームをきっかけに上げていければなと思っているので、全力プレーで頑張ります」と話し、こちらも攻守での躍動を約束した。 そんな両雄が相対する事となった戦いの火蓋は午前11時にプレーボールとなり、ゲームは予想を超える壮絶な乱打戦となった。
先ずは1回表、座間市役所打線が2本の内野安打とワイルドピッチでノーアウト2、3塁のチャンスを作り出し、3番前田(敬)の放った内野ゴロの間に1点を先制すると、続く4番南波は三振に倒れるも2アウトとなって迎えた5番金子にタイムリーが飛び出し、あっという間に2点を先取。更に勢いづいた打線は3回表、2番前田(貴)、3番前田(敬)の前田コンビが放った連続ヒットなどで満塁のチャンスを作り出すと、その後2アウトとなって迎えた7番高坂が右中間を真っ二つに破る走者一掃のランニングHRを放ち、一挙4点を追加。序盤にして大量6点のリードを奪い、ゲームを完全に支配する。
しかし、ゲームは直後の3回裏、このまま引き下がる訳にはいかないはちみつハニー打線が反撃開始。この回先頭の1番大野がセンターの頭上を越すランニングHRを放ち反撃の狼煙を上げると、この快心の一打をきっかけに打線が大爆発。4番宮内のレフト前ヒットなどで満塁のチャンスを演出すると、迎えた6番福島が左中間への2点タイムリーを放ち6対3。更に攻撃の手を一切緩めない打線は、ワイルドピッチでの1点に加え、1番大野、2番小川の連続2点タイムリーで4点をプラスすれば、続く4回裏にもスクイズで1点を追加し6対9と大逆転に成功。怒濤の8得点のみならず手堅く1点を奪うなど、ゲーム中盤ではちみつハニーが完全に流れを奪い返した。
だが、ゲームはこのままでは終わらなかった。終盤へと入った6回表、今度は追いかける立場となった座間市役所打線が、7番高坂の2ベースヒットをきっかけに2アウトながら作り出したチャンスの場面で、9番波多野、1番根本が連続タイムリーを放ち1点差に詰め寄ると、続く7回表、3番前田(敬)の四球出塁、盗塁成功によるチャンスメイクから5番金子がセンターへのタイムリーを放ち同点。一度は流れを失ったものの土壇場でゲームを振り出しに戻した。すると、両者の攻防はこのままドーロー決着で幕切れ。序盤、中盤、終盤とゲームの流れが目紛しく変わった白熱の乱打戦は、勝ち点1を分け合う形で終止符が打たれた。 ゲーム後、話しを伺った木村、今藤(陸)の両監督はそれぞれ同様の言葉を口にし、「攻撃面に関してはキーマンに挙げた選手がきっちりと仕事を果たすなど全体的に思ってた以上の結果でしたが、やはりピッチャーを含めたディフェンス面が課題ですね。」と激闘を振り返った。何れにしても両雄の戦いは始まったばかり。次戦の勝利、延いては高みへの階段を上るためにも両チーム共に浮き彫りとなった課題の強化が急務となる。
【監督インタビュー】 #30 今藤 陸
【監督インタビュー】 #30 木村 聡
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