TOP > Victoriaリーグ1部(2015年) > バックナンバー > 「両投手が魅せた熱投!炎天下の投手戦はスコアレス!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
      WILL BASEBALL CLUB          0        0        0        0        0        0        0        0    
      吉岡クラブ          0        0        0        0        0        0        0        0    
スコアボードの「0」が物語る激闘の跡!!白熱の投手戦は0対0のドロー決着!!
5月の気温としては過去最高を記録するなど、各地で真夏のような暑さとなった31日。
この日、埼玉県さいたま市の大宮健保グラウンドでは、1部リーグDブロックの一戦「WILL BASEBALL CLUB VS 吉岡クラブ」の首位攻防戦が繰り広げられた。
ゲームの先攻は、昨年リーグ制覇を経験したメンバー達が新チームを立ち上げ、心機一転最高峰リーグに参戦を果たしたWILL BASEBALL CLUB。
そのチームをキャプテンとして引っ張る高田は、「吉岡クラブさんが相手となる今日の一戦は予選リーグでは一番の山場になってくると思うので、全員が必死になって何とか勝点を獲得出来るように頑張ります。とにかく攻守で攻める気持ちを忘れずに、チーム力を大事にして戦いたいと思います」と強敵との対戦を前に気持ちを引き締める。
また、守を基本とするWILL BASEBALL CLUBの大黒柱として今日の一戦も先発のマウンドに上がる樋口は、「いつも通りマウンドに上がってみないと分からない所はありますが、強豪吉岡クラブさんが相手という事で緩急をつけながら打たせて 取るピッチングが出来たらなと思います」とエースとして力強く意気込みを語った。
対する後攻は、今季のスプリングカップでベスト8進出を決めるなど好調をキープする吉岡クラブ。だがそれでも、この1部リーグに関しては昨年まさかの予選敗退で屈辱を味わっているだけに気持ちに緩みはない。
そんなチームの司令塔左右田キャプテンはゲーム前、「実は昨夜の地震の影響でメンバーが集まらず正直厳しい状態なので、今日は大量失点で負けない事だけを考えて戦いたいと思います。先発菊池の出来次第だと思いますね」と苦しい戦いになる事を示唆した。
その中でチームの期待を一身に背負い緊急登板する菊池は、「WILLさんは実力のあるチームですので、何とか粘り強く7回を投げきれるように頑張りたいと思います」と語り、チーム最年長プレーヤーが自信と覚悟を持ってマウンドに上がる。

そんな両雄が激突する事となった対決のゴングは、強烈な日差しに加え強風が吹き荒れる午前11時30分に鳴らされ、ゲームは両投手による緊迫の投手戦が展開された。
まずは1回、先にマウンドへと上がった菊池は、WILL打線の1番高橋を三振に打ち取るも2番高田に死球を与えてしまい出塁を許すと、続く3番政(直)に2球目のストレートを右中間へと弾き返され初回から失点かというシーンを迎える。だがここで、一気に生還を狙った1塁ランナー高田をセンター中村とセカンド戸谷が鮮やかな中継プレーでホームタッチアウトとし無失点。バックの堅い守りに助けられ、いきなりのピンチを切り抜ける。
一方、吉岡クラブ上位打線と相対した樋口はと言うと、2アウトから3番中村に2ベースヒットを許し得点圏にランナーを背負うも4番菊池をファーストフライに打ち取り、こちらも無失点。共にヒットこそ許せど先制点を与えず、立ち上がりから互いにプライドを見せつける。

その両投手は、2回に樋口が2アウトから連打を許し1、2塁。菊池は3回に四球で許したランナーを2塁に進められ、それぞれピンチを招くが後続を抑え、決して得点を与えない。
すると、両投手が見せる一歩も譲らぬ投げ合いは中盤から終盤にかけ更に白熱。菊池が4、5、6回と三者凡退で切って取るなどエンジン全回のピッチングでWILL B.C打線を手玉に取れば、樋口も負けじと力投を披露。3、4回に続き6回も吉岡クラブ打線を3人で抑えると、最終7回に到っては5番豊田、6番足立、7番左右田を三者連続三振に仕留める圧巻の締めくくり。序盤こそピンチを背負う場面が目立ったものの、中盤以降は文句無しの投球内容を見せつけた両投手。そんな最後まで緊張の糸が張りつめた白熱の投手戦はスコアボードに14個の0だけが並ぶドローゲームとなり、お互いに勝点1ずつを分け合う結果となった。

ゲーム後、両指揮官に話を伺うと、「下手をしたら大差で負ける心配もあった中で、とにかく負けなくて良かったなと思います。その要因としては菊池が最後まで粘り強く投げてくれましたし、初回の中継プレーで失点を防げた事が大きかったと思います。ただ、攻撃に関しては相手バッテリーに巧くかわされて、ワンチャンスを活かせませんでしたね。まあ残り3試合は欲を言えば3連勝。悪くても3位以内に入る戦いをして、まずは決勝Tに進めるように頑張りたいと思います」と左右田キャプテン。
一方の寺嶋監督は、「強豪相手で何とか先取点を取りたい中、初回のチャンスで取れなかったのが最後まで響いたのかなと思います。更に言えばフライでのアウトの多さが今日の結果に繋がってしまったのかなと思いますね。 でもその反面、バッテリーを中心に0で抑えたディフェンス面に関してはこのまま継続していきたいです。なので、残りの試合は打って勝つ野球をしたいなと思います」とコメント。共にディフェンス力を核とする両陣営だけに守の力が際立った分、攻での課題が見つかった一戦だったと言える。
【監督インタビュー】 
WILL BASEBALL CLUB #5 寺嶋 裕一
【主将インタビュー】 
吉岡クラブ   #10 左右田 茂治
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