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TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R |
吉岡クラブ | 0 | 3 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 7 |
CHUYANS+ | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 6× | 8 |
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CHUYANS+が大逆転勝利!最終回に5点のビハインドを覆し、悲願の決勝進出!! |
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12月2日。いよいよ今シーズンも勝負の月、師走へと突入したこの日、東京都品川区の天王洲公園野球場では、オータムカップ準決勝戦にして今季最後のセミファイナルマッチ、「吉岡クラブ × CHUYANS+」の大一番が繰り広げられた。
戦いの先攻は、2015シーズンのスプリングカップ、2016シーズンの1部リーグ制覇に次ぐ3つ目のタイトル奪取へと突き進む埼玉の強豪吉岡クラブ。そんな2年ぶりとなる新たな王座獲得に挑むチームの指揮官である左右田代表はゲーム前、「今シーズンは好不調の波が激しい1年でしたが、その中で今大会を勝ち上がって来れた理由としては、今日も先発を任せる菊池さんの奮投があったからですね。ウチのチームは菊池さんで持っているので、この試合も活躍を期待しています。あとは攻撃の主軸である中村、穂積、豊田辺りがしっかりと仕事をしてくれれば問題なく勝てるかなと思います。とにかく、今年はこれが決勝に進める最後のチャンスなので頑張ります」と語り、2シーズンぶりのタイトル奪取に向け気合い十分。
また、チームの大黒柱として勝利を託された先発の菊池は、「調子としては絶好調なので、完封ピッチングを目指したいと思っています。その中でも、やはり相手は若いチームなので、技術うんぬんというよりは勢いに乗せないという所に気を付けたいですね。打つ方でも4番という位置を任されてはいますが、他に調子の良いバッターが多くいるので、あくまでも繋ぎの4番として勝利に貢献出来ればなと思っています。ここまで来たら負ける訳にはいかないので、野球は若さではないという所をしっかり見せられればなと思います」と話し、百戦錬磨のベテラン右腕が投打での躍動を誓った。
対する後攻は、今大会、スタイガー、RED SOX、湾岸ベースボーイズといった強豪達を次々と薙ぎ倒すなど、Victoria参戦5年目にして一躍その名を轟かせる若武者CHUYANS+。そんな今季最大の下剋上へと邁進するチームの指揮官である中溝代表はゲーム前、「チーム状態としては良くも悪くもないですが、このオータムカップに限っては正直勝てないと思っていた相手に運良く勝って来れたので、本当に選手達が頑張ってくれましたね。勝負のポイントとしては、やはり先取点を如何にして取れるかだと思います。負け試合は必ず先取点を取られて追いかける展開になってしまっているので、先にリードを奪って守り切れるかがポイントになると思いますね。その中で今シーズン中盤から主戦として任せてきている先発大木が、不安のある立ち上がりだけ気を付けてもらえれば、ウチの流れに持っていけるかなと思っています。今季は昨年に続き3部リーグの方で悔しい思いをしているので、何とかこのオータムカップで決勝に進めるよう頑張ります」とコメントし、5年越しの悲願を目論む。
また、大一番の先発マウンドに上がる大木は、「ここまでの戦いは野手の皆さんのおかげで勝って来れたので、今日は自分の力でチームを勝利に導けるようなピッチングをしたいなと思っています。調子としては、ここ最近気温も落ちてきて絶好調とは言えないですが、アウトコースへのコントーロールをしっかり意識したピッチングを心掛けて頑張りたいと思っています」と話し、若き右腕が全力投球を約束した。
そんな両雄が残り1つとなったファイナリストの座を懸け相対する事となったバトルの火蓋は、午後4時30分のプレーボールで切って落とされ、主導権を先に奪ったのは吉岡クラブだった。
2回表、この回先頭の4番菊池、5番豊田の連打に加え、6番岩本の完璧な送りバント成功で1アウト2、3塁のチャンスを作り出すと、迎えた7番鈴木がきっちりとスクイズエンドランを決め1点を先制。さらに、続く8番渡辺が四球出塁に盗塁成功で再び2、3塁の場面を演出すると、迎えた9番山崎が相手サードのミスを誘う一打を放ち2点を追加。チャンスと見るや隙の無い攻撃でこの回一挙3点を奪い、一気に流れを引き寄せる。
すると、完全に波に乗った吉岡クラブ打線は、続く3回にも4番菊池のスクイズエンドラン成功で1点を加えると、1点を返され4対1となって迎えた5回にも攻撃陣が奮起。1アウトから1番青木がヒット、盗塁でスコアリングポジションに進みチャンスメイクを果たすと、続く2番中村がレフト線へと技ありのタイムリーを放ち5対1。さらに、続く3番穂積のタイムリー2ベースヒットでも1点を加えると、2アウトとなって迎えた5番豊田にもラッキーなタイムリーが飛び出し7対1。序盤に続き中盤にも一挙3点を奪い、着実に勝利へと歩みを進めていく。
だがしかしゲームはこの後、誰もが予想だにしない劇的な展開を迎える事となる。
試合前のゲームプラントは真逆で、ここまで2度の大量失点を喫し6点のビハインドを背負う展開となってしまったCHUYANS+。だがそれでも、決して諦めない彼らは5回裏に4番DH下田のタイムリーで1点を取り返す。7対2で迎えた最終回、この回先頭の1番桑田がこの日2つ目となる死球で出塁すれば、続く2番牧もこの日2本目となる2ベースヒットを放ちノーアウト2、3塁のチャンスを作り出すと、迎えた3番佐伯の放った一打が処理を焦った相手ショートのミスを誘う形となり7対3。1点を返して未だノーアウトと、この試合最大のビッグチャンスを迎える。だが、ここまで2本のタイムリーを放っている4番下田がファーストファールフライに倒れると、続く5番新井もサードファールフライに打ち取られ、万事休すかと思われた。しかし、2アウトとなって迎えた6番辻の打球がサード前へのタイムリー内野安打となり再び息を吹き返すと、ここから一気に劇的な幕切れへ。7番原田、8番飯渕に続き、途中出場の9番岡村が怒濤の3連続タイムリーを放ち7対7の同点に追いつくと、最後は迎えた1番桑田が、代わった2番手竹谷の投じた2球目をレフトへと弾き返しサヨナラ。今季最後のセミファイナルマッチは、土壇場の土壇場で執念を見せつけたCHUYANS+が今季最大の大逆転劇ゲームを演じ、Victoria参戦5年目にして悲願のファイナル進出を掴み取った。
ゲーム後、勝利インタビューに答えた中溝代表は、「これまでの野球人生で一番劇的な試合展開で、あまり実感がないというのが今の素直な気持ちですね。試合前にも言っていたように先制点を取って、それを守り切るという野球が全然出来なくて、流れは完全に吉岡クラブさんにあったと思うんですけど、最後にみんなが諦めずに勝ちたいっていう気持ちが出たので本当に良かったかなと思います。とにかくこの1年は、みんな神宮に行きたいという思いでやってきて、まさか最後の秋でチャンスを掴めるとは思っていなかったんですが、優勝して有終の美を飾りたいと思います」と語り、初タイトル獲得に向け再度気持ちを奮い立たせた。
一方、最後の最後で5点差をひっくり返されるという、まさかまさかの敗北で2年ぶり4回目の決勝進出が絶たれた吉岡クラブ。ゲーム後、左右田代表は、「野球はホント怖いですね。ここまでの怖さを味わったのは初めてです。ただ、これが今のウチの実力だと思うので仕方ないですね。また来年1から出直したいと思いますので、改めて宜しくお願いします」と、言葉少なめに話し、想定外の敗北に肩を落とした。
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