6試合が雨天中止となった6月最初の日曜日。この日、唯一行われたスプリングカップの熱戦は「Rossowave vs TABOO」の準々決勝だ。ここまで数々の強豪チームをなぎ倒し、注目を独り占めする新星Rossowave。対するは無冠の強者TABOO。どちらが勝っても初の4強進出となるバトルは、TABOO永富、Rossowave沖の両エースの先発でプレイボール。
試合が動いたのは3回、TABOOは1番綿引が内野安打で出塁すると、エラーも絡み1死2、3塁のチャンスを演出。ここで迎えた3番高橋がレフトに犠牲フライを放ち、TABOOが1点を先制。さらにTABOO打線は5回、1番綿引にライトオーバーの3ランホームランが飛び出し勝負あり。投げては永富が意地のピッチングを見せつけ、好調Rossowave打線を3安打に抑え完封勝利。2012年の参加以来初となるファイナル進出へTABOOが王手をかけた。
一方、今大会で大旋風を巻き起こしたRossowave。準々決勝で姿を消す事となったが、2部リーグやサマーカップでも再び輝く事が出来るか。若武者の更なる快進撃に期待したい。
先制の犠飛を放ったTABOO 高橋選手
タイムリーを放ったスタイガー 山本選手
HRを放ったNaughty 山口選手
完封勝利を挙げたMKY88 高橋投手
3試合が行われた最高峰リーグの戦い。先ずはAブロック「River9 vs スタイガー」の一戦。
ここまで共に2勝と、このゲームの勝敗が決勝トーナメント進出に大きく左右するといっても過言ではない。そんな決して負けが許されない両者の戦いは初回、スタイガーがRiver9岡崎投手の立ち上がりを攻め、3番千葉、5番阿部のタイムリーで2点を先制。さらに2回裏にも山本のタイムリーで1点を追加すると、その後もスタイガーが得点を重ね、完全に主導権を握る。
対するRiver9は最終回、岡崎のタイムリーで1点を返し、意地を見せるが反撃もここまで。2戦連続で打線が爆発したスタイガーが3勝目を挙げ、Aブロック2位をキープした。
敗れたRiver9だが、昨年のファイナルで見せた諦めない姿勢で、大逆転となる決勝トーナメント進出を期待したい。
続いてはDブロックの戦い、「Naughty vs ブルースカイA」。スプリングカップでは8強入りを果たし、今季こそは悲願の初タイトルを狙うNaughty。対するは初戦でWILL BASEBALL CLUBと勝ち点を分け合い、自らの実力を誇示した新星ブルースカイA。そんな両者の対決は2回表、青木と丸山の二塁打などでNaughtyが2点を先制すると、3回表にも網代の左中間への二塁打で1点を追加。さらに攻撃の手を緩めないNaughtyは4回表、山口のホームランで4点目を奪う。一方のブルースカイAは4回裏、田辺のホームランで反撃の狼煙を上げると、最終7回裏には永嶋(大)のホームランで1点差に迫る。しかし最後はNaughty先発の倉橋が踏ん張り、気迫の完投勝利。序盤のリードを何とか死守したNaughtyがリーグ初陣を白星で飾り、Dブロック3位に浮上した。又しても接戦を勝ちきれなかったブルースカイAだが、昨年のファイナリスト2チームと互角に渡り合う実力は本物であり、ここからの巻き返しを予感させる。
最後はEブロックのバトル、「MKY88 vs PIECE」。両チーム共にトーナメント大会を得意とする言わずと知れた強豪チームだ。もちろん昨年のデータではあるが、リーグ戦では今季もここまで苦戦を強いられている印象である。そんな苦手意識を払拭すべく挑んだゲームは、MKY88高橋、PIECE柴の両エースが序盤から好投を見せ、最高峰リーグに相応しい緊迫した投手戦となる。試合が動いたのは6回、MKY88は相手守備のミスで無死2、3塁のチャンスを作ると、1番増田の内野ゴロ挟殺間で1点を先制し、ついに均衡を破る。
すると、今日の高橋にはこの1点で十分だった。最後までPIECE打線に的を絞らせず、被安打2の完封勝利。接戦を制したMKY88が2勝1敗1分で3位に浮上した。
一方、これ以上負けが許されない状況に陥ったPIECEだが、大混戦となったEブロックは彼らを含む6チームに決勝トーナメント進出の可能性が残されている。
Aブロックの一戦、「GOLDENCLUB vs 世田谷ペンギンズ」。先攻のGOLDENCLUBは今季からVictoriaリーグ参戦を果たし、この試合がデビュー戦となる。対する世田谷ペンギンズは、これまでの3戦すべて1点差以内の勝負となっており、好調の投手陣を援護すべく打線の奮起に期待がかかる。そんな両チームの戦いは初回から動きを見せる。
1回裏、世田谷ペンギンズはGOLDENCLUB先発の武山を攻め、2四球と送りバントで1アウト2、3塁とすると、ここでバッテリーミスが生じ1点を先制。さらに2回裏にも2アウトからエラーで1点を追加すると、2番原田のセンターオーバー三塁打と3番萩原のレフト前ヒットで点差を広げ、リードを4点とする。追いかけるGOLDENCLUBは3回表、8番横山、9番武山の連続ヒットでチャンスを作ると、1番伊藤が9球粘った後に四球を選び、1アウト満塁のチャンスを作る。しかし、世田谷ペンギンズ石本の気迫を前に2番平田の犠飛による1点止まり。すると、世田谷ペンギンズは最終回にも山田のタイムリー等で2点を加えダメ押し。
攻撃陣の活躍で6得点を挙げた世田谷ペンギンズが、投げては石本、須山の投手リレーでGOLDENCLUB打線を封じ、Aブロック首位に浮上した。
続いてはBブロックのバトル、「ブルーサンダーズ vs VOLCANOES」。下剋上を狙ったスプリングカップの戦いでは、共に2回戦敗退となった両者。主戦とするこの2部リーグの舞台で春のリベンジを誓う。ゲームは初回、ブルーサンダースが相手エラーにより1点を先制するもその裏、VOLCANOESが1アウト1、3塁からダブルスチールを仕掛け、すぐさま同点に追いつく。再び試合が動いたのは4回表、ブルーサンダースは先頭打者の死球出塁をきっかけに流れを呼び込むと連打で4点を奪う。さらに5回表にも2アウトから5連打を浴びせ3点を追加。投げては先発天野が6回9奪三振の完投。ブルーサンダースが怒涛の集中打で2連勝を飾り、Bブロック首位をキープした。
3試合が繰り広げられた最激戦区3部リーグのバトル。
まずはAブロックの戦い、「アンバージャック vs アスパラガス」。ここまで開幕3連敗を喫している両チームだが、そのほとんどが接戦を落としており、今日こそは勝負強さを発揮し何としても初勝利を掴みたいところだ。ゲームは2回表、アンバージャックが連打でチャンスを作ると、内野ゴロの間に1点を先制。対するアスパラガスもその裏、相手ミスから2点を奪いすぐさま逆転する。最終回、アンバージャックは連続四死球で満塁のチャンスを貰うと、1番村本が走者一掃となるタイムリー三塁打を放ち、土壇場で逆転に成功。しかし、粘るアスパラガスはその裏、5番酒井のタイムリーが飛び出し同点。最後の最後まで意地とプライドが交錯したバトルは、勝点1ずつを分け合う形で幕を降ろした。
続いてはCブロックの対決、「セブンホイールズ vs 富士見SP」。ここまで開幕3連敗と暗いトンネルから抜け出す事が出来ないセブンホイールズ。それとは対照的に先週行われた首位攻防戦を制し、負けなしの3連勝と波に乗る富士見SP。そんな両者の対決は、富士見SPの一方的な展開となった。絶好調の強力打線が初回から大爆発すると、セブンホイールズの四死球やエラーも重なり、大量26点を奪取。投げては田中が4回ノーヒットノーランの好投を見せつけ、富士見SPが4回コールドで圧勝。昨年とは全く別のチームに生まれ変わった富士見SPが怒涛の4連勝を飾り、Cブロック首位に浮上した。
最後はFブロックのバトル、「CHUYANS+ vs 韋駄天」。昨年2部リーグでは僅か1勝と苦汁を味わい、3部での再起を誓うCHUYANS+。対するはこれまで2勝2分とFブロック首位を走る韋駄天。そんな両者の一戦は3回表、CHUYANS+は竹内が3塁打を放ちチャンスメイクすると、今村の内野ゴロの間に1点を先制。CHUYANS+はその後も新井、鄭のホームラン等で試合を優位に進めるも、5回裏に韋駄天が庄司の2点タイムリーツーベース等で一挙3点を挙げて4対4の同点に追いつく。すると、ゲームはこのまま両者無得点に終わりドロー決着。これで4試合負け無しの韋駄天だが、開幕2連勝からの2週連続引き分けと足踏み状態が続く。一方、3点のリードを守り切れなかったCHUYANS+だが、昨年のリベンジを懸けた今後の活躍に期待したい。