TOP > 今週のVictoria(2016年) > 「真剣勝負が生んだ好ゲームの数々!!各大会で火花散る!!」
今週も雨の影響で3試合が雨天中止となる中、2カードがグランドコンディションの回復を待ち熱戦を繰り広げた。その1つ目は、唯一残されていた「セッターズBruders」の1回戦。互いにスプリングカップ初出場となる両雄の対決は序盤こそ一進一退の展開となるも、先発庄司の粘投の加え長短打を合わせた9安打で効率的に得点を積み重ねたセッターズが、終わってみれば8対2でBrudersを圧倒。昨年、Victoria最高峰リーグの舞台で示した実力を発揮し、今季唯一の出場となったスプリングカップで幸先良く一歩目を踏み出した。しかし、次なる2回戦の相手は昨年のサマーカップ王者WILL B.C。早くも相対する強敵との一戦でセッターズの真価が問われる。

続くもう1試合は、1回戦で強豪萩中サンダースとの接戦をモノにし勢いに乗る新星TOKYO UNITYと、昨年の夏決戦準決勝で味わった悔しさを胸に今季こそファイナルへの切符を掴みたいRevivalとの2回戦。そんな両者が相見えた一戦は、息を呑むロースコアの戦いとなった。2回表にRevivalが内野ゴロの間に1点を先制すると、そのリードを終盤までキープしたが迎えた6回裏にTOKYO UNITYが押し出しでようやく1点を捥ぎ取り、土壇場でゲームを振り出しに戻した。するとバトルは、7回からサドンデス戦に突入するも決着が付かず、勝負はジャンケンで雌雄を決する事となった。まさに互いのプライドが激しく交錯した好勝負。その結果、5対4のスコアで制したRevivalに軍配が上がり、今大会初のジャンケン決着を制すると共にベスト16進出を決めた。一方、初出場ながら2戦連続で好ゲームを演じたTOKYO UNITY。惜しくも2回戦敗退となったものの実力者相手に見せつけたポテンシャルは目を見張るものがあり、近い将来Victoriaを席巻する存在となるに違いない。
             猛打賞の活躍を見せたセッターズ 片岡選手
             最後に勝負強さを発揮したRevival 榎本選手
劇的勝利で開幕2連勝を飾った RED SOX
サヨナラ打を放ったRED SOX 田沢選手
この日、Victoria最高峰リーグで行われた唯一の一戦は、大会こそ違えど頂点に立つ味を知る者同士のマッチアップ。先攻は3年前に手にしたスプリング王者の称号に次ぐ2つ目のタイトル奪取を今季の目標に掲げるスタイガー。だが、初戦を引き分けて勝ち点1に止まってしまっただけに今日の勝利は必須命題なのだ。
対する後攻は、言わずと知れたディフェンディングチャンピオンのRED SOX。無論、彼らも目指すは優勝ただ1つである事は言うまでもなく、特に今シーズンは嘗て成し遂げたサマーカップ連覇に続き2大会目の連覇挑戦とあって抜かりは無い。
そんな両雄が繰り広げたバトルは、これぞ実力者同士といった一戦に相応しい激闘となった。0対0で迎えた3回表、突如乱れたRED SOX先発の吉田から4つの四死球を選び先制したスタイガーが、尚も続くチャンスの場面で3番千葉が放った2点タイムリーなどでも加点し、この回打者一巡の猛攻で4点を先取する。更に打線は、4、5回にも1点ずつを追加し、雨宮のタイムリーで奪った1得点のみに甘んじるRED SOXから5点のアドバンテージを奪う。しかしゲームは制限時間により最終回となった5回裏、ディフェンディングチャンピオンが底力を見せつける。山本のタイムリー3ベースヒットで沈黙していた打線が息を吹き返すと、その後満塁となった場面で打席に入った代打浅野が値千金のタイムリー3ベースヒットを放ち同点。すると、この勢いを力に変えた7番田沢がライトオーバーのサヨナラ打を放ち大逆転勝利。土壇場で脅威の勝負強さを見せつけたRED SOXが昨年のファイナルを彷彿とさせる劇的勝利を演じ、開幕2連勝を飾った。一方、又しても勝利を取りこぼしたスタイガー。まだまだリーグ戦は始まったばかりだが、今日の敗戦はただの1敗以上にダメージの大きい敗戦となってしまった。
先週鮮やかに決めたサヨナラ勝利の勢いそのまま連勝に挑むユキムハイエンドボーイズは、昨年のリベンジに燃える情熱チキンをホームに迎えた。その戦いは序盤からユキム斎藤、チキン川村の両先発投手が素晴らしいピッチングを披露し、終盤までスコアレスドローの展開が続いた。そんな中迎えた6回裏、ユキム打線がこの回先頭5番森の死球出塁をきっかけに1アウト3塁のチャンスを作り出すと、8番伊藤の犠飛で1点を先制し遂に均衡を破った。すると、この貴重な1点を先発斎藤が最後まで1安打も許さないノーヒットノーランピッチングで守り抜き1対0で勝利。2週に渡って僅差の戦いを制したユキムハイエンドボーイズが勝ち点6でCブロック首位に躍り出た。
Eブロック最初のバトルとして繰り広げられた「ハリウッド莫逆ファミーリア」の一戦は、お互い毎年のように決勝トーナメントへと歩みを進める強豪同士の対決だけに一歩も譲らぬ展開が予想された。だがしかし、蓋を開けてみるとハリウッド陣営のワンサイドゲーム。初回から莫逆ファミーリア先発根本の立ち上がりを捉え一挙5点を先制し主導権を握ると、投げても先発刈屋がスコアボードに0を並べる圧巻のピッチングを披露。最終7回にこそ相手主砲の4番田中に特大の一発を浴びるも、失点はこの1点だけ。初参戦以来続けてきた決勝T進出を逃した昨年の悔しさを晴らすべく、上々のスタートを切ったハリウッドが今季こそ4年越しの悲願達成を誓う。また、初戦とあって少し硬さが目立ち敗戦を喫してしまった莫逆ファミーリアだが、同じく4年越しの悲願を目論む上では次戦以降の戦いぶりが重要となる。
             首位に浮上したユキムハイエンドボーイズ
             開幕戦を白星で飾ったハリウッド
決勝打を放ったオリオールズ 谷津選手
開幕2連勝を飾った SPBC
全大会を通して唯一予定通りの4試合が決行された3部リーグ。その中で2ゲームが行われたAブロックの戦いは、先ず昨年3位に食い込み今季こそのファイナル進出に燃える品川オリオールズアスパラガスを相手に1対0の接戦を勝ち切り2連勝。打力が際立った初戦の戦いとは一転、高いディフェンス力を見せつける形で勝ち点3を手にし、早くも首位固めに入った。
また、もう1つ争いとなった「G-matesAlbatross」の一戦は、0対0のまま迎えた4回表に8番春名の2点タイムリーなどで3点を先取し流れを掴んだG-matesが、終盤6回表にも7番高橋のソロHRでダメ押し。投げても先発上手が抜群のコントロールでAlbatross打線を翻弄し1失点の完投。そんなAブロックは、昨年のブロック首位通過組が3チームも混在している死のブロックだけにシーズン終盤へと向うにつれて上位争いは熾烈を極めるであろう。
続いてBブロックの戦いは、今季から参戦を果たした神奈川インフィニティBrightnessの新星同士が激突。互いに旋風を巻き起こすべく気合いの入る両者のマッチアップは、文字通り白熱の展開となった。初回にインフィニティが酒井(友)のタイムリーで先制するも、2回表にBrightnessがすぐさま2点を奪い返し逆転。すると、負けじとインフィニティも4回裏に連続タイムリーで3点を取り返し再びリードを奪う。しかし直後の5回表、Brightnessが怒濤の連打で4点を奪い再逆転に成功すると、6回表にも1点を追加し勝負あり。両者の熱き思いがぶつかり合ったシーソーゲームは、終盤一気に突き放したBrightnessに軍配が上がり、前半の3戦を終え2勝1敗と勝ち越した。
残るCブロックの一戦は、初戦で乱打戦を制し開幕2連勝を狙うSPBCと、いよいよ今季初戦の戦いに挑むセブンホイールズの対決。そんな両者の戦いは終始SPBCペース。初回から幸先良く1点を先制したSPBC打線が、3回には一挙5点を奪取。更に攻撃の手を緩めない打線は、4回にも3連打で2点を追加し計8得点。守ってもセブンホイールズに一切の反撃を許さず、盤石の試合運びで完封勝利。開幕2戦にして既に合計23得点を叩き出している攻撃力には底知れぬ脅威を感じざるを得ない。
この日、Cブロックの一戦が雨天中止になったものの、A、Bブロックそれぞれで1試合ずつが行われた4部リーグ。先ずAブロックでは、記念すべきVictoria初陣に挑む新星雪崩式と初戦の手痛い引き分けを払拭すべく何としても勝利が欲しい西口オマリーズとの対戦。そのゲームは序盤に1点ずつを取り合うも、その後は互いに決め手を欠き1対1のまま回を重ねていく。だが迎えた最終回、7回表の攻撃で先頭打者を出塁させながらも無得点に終わった西口オマリーズに対し、その裏の雪崩式は1アウトで2、3塁のチャンスを作り出すと、鈴木の放ったサードゴロの間に3塁ランナーがホームに還りサヨナラ。最後の最後で勝負強さを見せつけた雪崩式が、これ以上ない歓喜の幕切れでデビュー戦を飾った。その一方、又しても土壇場での脆さが露呈してしまい勝利に見放された西口オマリーズ。2戦で露になった課題を克服し、次戦以降は心機一転の巻き返しに期待したい。
続くBブロックの争いも同様に拮抗したゲーム展開となった。共に今季初戦にして3年連続の顔合わせとなった東京アイボリー清瀬フェニックスの一戦は、初回に東京アイボリーが渡辺(裕)の3ベースヒットを口火に4連打で3点を先制すれば、対する清瀬フェニックスも4回に四球とエラー絡みで3点を奪い同点とし、まさに一進一退の攻防を繰り広げる。だが、直後の5回表に代打山口の走者一掃となるタイムリー3ベースヒットで再び3点を捥ぎ取った東京アイボリーが、清瀬フェニックスの追い上げを1点に抑え逃げ切り勝ち。手の内を知った者同士の対決とあって難しい戦いではあったが、チャンスを確実に得点へと繋げた東京アイボリーに勝利の女神が微笑み、3年振りの決勝トーナメント進出へと好スタートを切った。
             デビュー戦を白星で飾った 雪崩式
             粘投を見せた東京アイボリー 遠藤投手
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