TEAM	1	2	3	4	5	6	7	R
Big☆B	0	0	0	0	0	0	0	0
MKY88	0	0	0	0	0	2	×	2

12月11日、午前10時。スプリングカップ2016の激闘冷めやらぬ決戦の地・明治神宮野球場では、本日の第2試合にして真夏の頂上決戦、「Big☆B 対 MKY88」のサマーカップ2016決勝戦が行われた。 春決戦と同様に1点を争う緊迫のバトルが予想される両雄のマッチアップ。 バトルの先攻は、サマーカップ2011大会以来、5年振りにファイナルの舞台へとカムバックを果たし、今度こその悲願達成を虎視眈々と狙う千葉の雄Big☆B。 そのチームを完全無欠の統率力でまとめ上げる真通監督はゲーム前、「相手のMKY88さんは、攻守それぞれのポテンシャルは勿論、全体のパッケージとしてとても強いチームだと思いますが、せっかくこんな良い球場で野球が出来ますし、今日が僕らの今季最終戦なので、全員で楽しくやって、尚かつ勝ちたいなと思います」と語り、5年越しの王座奪取を誓う。 また、チームの絶対的エースにして間違いなく初優勝のキーマンとなるであろう先発の中須は、「調子は、まずまず良い感じではあるので、低めを意識した投球を心掛けたいですね。とにかく、自分のピッチングをしっかりと貫いて、チームの勝利に貢献出来ればなと思います」と意気込みを語り、大会屈指の右腕がいざ決戦のマウンドに上がる。 対する後攻は、直前に行われたスプリングカップを激闘の末に制し、その勢いのまま前人未到の春夏制覇という偉業に挑むMKY88。 試合開始直前、越間監督に改めて意気込みを伺うと、「Big☆Bさんには春先のオープン戦で負けているので、今日はその時の借りを返す意味でも勝ちたい気持ちはみんな強いので、何とか勝って目標である2冠を達成し、夜みんなで美味しいお酒を呑みたいなと思っています」と話し、更なる称号獲得に抜かりはない。 また、中須同様、大会屈指の右腕としてチームを牽引し、昨年のリベンジへと並々ならぬ思いで神宮のマウンドに上がるエース高橋は、「昨年は自分が打たれた事でタイトルを獲り損ねてしまったので、今年は何としてもゼロに抑えて、本気で優勝したいです。とにかく最後まで絶対に気を抜かず、自分の持ち味を発揮出来たらなと思います」とコメントし、今季こその胴上げ投手を狙う。 そんな両雄が激突する事となった夏の王者決定戦は稲垣（誠）主審のプレーボールでスタートし、ゲームは予想通り、両エースの一騎討ちが展開された。 先ずは1回表、先に神宮のマウンドに上がった高橋が、Big☆B打線の切り込み隊長である1番梅田と俊足の2番福山をセカンドゴロ、空振り三振に切って取ると、続く3番酒井も平凡なセンターフライに仕留め、申し分ない立ち上がりを披露する。 またその高橋は、続く2回も危なげないピッチングで三者凡退に切って取れば、3回にエラーから得点圏にランナーを進めるも、迎えた1番梅田を再びセカンドゴロに打ち取り無失点。持ち味である大胆且つ緻密な投球術でBig☆打線に付け入る隙を与えない。 対する中須はと言うと、こちらも抜群の立ち上がり。スプリングカップ優勝で勢いに乗るMKY88の出鼻を挫くが如く、1番増田、2番倉田、3番越間の上位打線を簡単に三者凡退で仕留めると、続く2回も自慢のストレートで相手打線を翻弄。この回先頭の4番長岡を見逃し三振とし1アウトとすると、続く5番石塚、6番大木をそれぞれ内野ゴロに打ち取り3アウト。 更に3回、自らのコントロールミスで四球を許し、このゲーム初となるランナーを1塁に背負うも、巧みな牽制でタッチアウトとし、こちらも序盤からエンジン全回といった内容を見せつける。 そんな、両エースの投げ合いを中心としたゲーム展開は中盤に入っても変わる事はなく、4回に高橋が3番酒井に許した初ヒットをきっかけに2アウトながら2、3塁のピンチを招くも、迎えた6番矢沢を見逃し三振とし切り抜ければ、5回は8番真通、9番阿部から連続三振を奪うなどきっちりと3人で片付け、決して得点を与えない。 一方の中須は、4、5回も共に三者凡退で打ち取り、5回を終わって許したランナーは3回のフォアボールのみと、強力MKY88打線をノーヒットに抑え込む。 だが、その中須も疲れが見え始めた6回、1アウトから8番小山、9番中島へと与えてしまった連続四球に加え、1番増田の進塁打で2アウトながら2、3塁のピンチを背負うと、迎えた2番倉田に甘く入った2球目のストレートをセンターへと弾き返され、一気に2人が生還。この試合初めて許したヒットが痛恨のタイムリーヒットとなってしまい、ゲーム終盤にして大き過ぎる2失点を喫してしまう。 それとは対照的に2点という大きなアドバンテージを貰った高橋は最終回、決して諦めないBig☆B打線に1アウトから2本の内野安打を浴び一打同点のピンチを招くも、迎えた7番植手をダブルプレーに仕留めゲームセット。 再三に渡り背負ったピンチの場面を、まさに今季の成長を象徴するかのような気迫と粘りのピッチングで凌いだ高橋が、見事昨年のリベンジを果たす完封勝利。また、そのエースの力投と、好投手中須を前に終始圧倒され続けたものの、終盤に訪れたこのゲーム唯一無二のチャンスを逃さなかった攻撃陣の勝負強さとがあいまったMKY88がスプリングカップに続きサマーカップをも制し、有言実行となる前人未到の春夏2冠を達成した。 ゲーム後、再びお立ち台へと上がり勝利インタビューに答えた越間監督は、「最高でーす！！本当に好投手の中須投手を前に全くヒットが出ず苦しい展開でしたが、ここしかないというワンチャンスをモノに出来ての勝利だったので最高です。とにかく今日は、バッティングに悩んでいた倉田が良い所で1本出してくれたので良かったです。また、高橋に関しては0が当たり前なので、完封は当たり前の結果ですね。これで2冠を達成しましたが、この結果に満足せず、来年はまた一個一個しっかり戦って今年以上の結果を残せるように頑張ります」と語り、偉業達成の歓喜に酔いしれつつも、最後は更なる高みへの力強い言葉で締めくくった。 一方、2011大会と同様、又しても優勝という高き壁に阻まれてしまったBig☆B。中須の好投に加え、演出したチャンスの数を取ってみても優位に試合を運んでいただけに悔しい敗戦となってしまった。ただ、彼らが持つポテンシャルは間違いなくVictoriaトップクラスであり、この敗戦を糧に近い将来必ずやタイトル奪取を成し遂げるに違いない。