TOP > サマーカップ2014 > バックナンバー > 「苦しみながらも掴んだ初優勝!東京バンバータが夏の新王者に君臨!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
      59's           0        0        1        0        0        0        -        1    
      東京バンバータ           0        2        0        0        0        ×        -        2    
無失点記録は途切れるも、東京バンバータが3投手の継投で初タイトル奪取!!
1月11日。この日、決戦の地・西武ドームでは、2014シーズンを締めくくるファイナル3試合が行われた。そのオープニングゲームを飾ったのが「59's 対 東京バンバータ」のサマーカップ決勝戦である。
先攻59'sにとってはチーム結成以来の悲願である「優勝」という称号を手に入れるべく、何が何でも落とせない一戦。それだけにゲーム前話を伺った山崎代表は、「過去には人数が集まらなかったりして心が折れそうな時期もあったんですが、ここまで来れたので何とか結果を出したいですね。ただ、相手は東京バンバータさんという強敵で、誰が見ても下馬評は向こうだと思いますが、それを覆えせるように一生懸命頑張ります」と強い覚悟を見せた。
また、初優勝という目標を達成するためのキーマンとなる先発の相原は、「西武ドームは久しぶりなんですが、この緊張感、高揚感はやっぱり良いですね。相手は強豪ですけどあまり余計な事は 考えず、とにかくストライク先攻で攻めて自分のペースで投げれればなと思います」と気合いを覗かせ、チームを頂点へと導くべく決戦のマウンドに上がる。
対する後攻は、Victoria史上初の無失点完全優勝を目論む東京バンバータ。そんなチームを率いる熊本監督はゲーム前、「決して打てないのが良いとは言いませんが、どちらかと言うと優先順位はディフェンスの方に向いているので、今シーズン自分達が作り上げてきたモノをしっかりと出すだけだと思います」とコメント。
一方、選手達も大いなる目標達成へと闘志を燃やし、中でも先発を任された今福は、「今日もいつも通りやるだけなんで、決勝だからといって特に意識はしてないですね。テーマとしては最近無駄な球数が増えてしまっているので、そこだけは意識しながら投げたいと思います」と力む事なく集中力を研ぎ澄ませ、決戦のマウンドで躍動を誓った。

そんな両雄が相見えた頂上決戦の火蓋は午前9時のプレーボールで切って落とされ、序盤から互いのプライドを激しく交錯させた。
ゲームは初回、ここまで不動のリードオフマンとして攻撃陣を引っ張ってきた1番清水(良)が、決戦の口火を切るレフト前ヒットで出塁を果たすと、2番清水(友)の送りバントに3盗成功で1アウト3塁といきなりの好機を演出する。しかし、先制点奪取を焦った59'sベンチが3番野崎の場面でスクイズエンドランを仕掛けるも、この作戦が失敗に終わり無得点。思い切ったチャレンジではあったが、結果は先制点どころかゲームの流れをも失ってしまった。
すると反対にピンチを凌ぎリズムを掴んだ東京バンバータは2回裏、4番広岡の2ベースヒットに5番大塚の送りバントで同じく1アウト3塁のチャンスを作り出すと、6番長尾がライト前にしぶとく落とすタイムリーを放ち1点を先制。更には、2アウト2塁となった場面で迎えた8番米山がセフティーバントを試みると、これが59's守備陣の乱れを誘い2点目を奪取。チャンスを確実にモノにする隙のない攻撃を披露し、大きなアドバンテージを奪った。

一方の59'sにとっては大き過ぎるビハインド。だがそれでも、このまま諦める訳にはいかない彼らは直後の3回表だった。 この回の先頭打者である7番椎名の気迫の2ベースヒットに、8番大西の進塁打で再び1アウト3塁のチャンスを作ると、9番加藤の放った一打がタイムリー内野安打となり2対1。遂に鉄壁の牙城に穴を空けると共にマウンド上から今福を引きずり降ろし、反撃の狼煙を上げた。
がしかし、この1点で火がついたのはむしろ東京バンバータサイドだった。
今大会掲げた無失点での完全優勝はなくなったものの、これ以上の失点は許さないとばかりに本領発揮。 3回途中からマウンドに上がった2番手本間が、悪い流れを断ち切るかのように1回と3分の2を無失点で抑えると、満を持して登場した3番手亀谷も病み上がりの体で万全の状態ではないにも関わらず、5、6回と0で封じ完璧なリリーフを披露。

決して諦めの姿勢を見せず、最後の最後まで追いすがる59'sを3投手の継投で躱した東京バンバータが、見事初出場で群雄割拠のサマーカップを制覇し、新王者の称号を手にした。
ゲーム後、インタビューに答えた熊本監督は、「しんどい試合になりましたけど、予想通りロースコアで勝つ事が出来ました。本当は決勝も0で終わりたかったんですが、それは来季の目標にしたいと思います。まあ来シーズンは今季みたいに甘くはないと思うので、2015シーズンに向けて今日からスタートです」と優勝の喜びを噛み締めつつ、早くも来季の戦いへと気持ちを引き締めた。
また、先制打を放ちヒーローインタビューに答えた長尾は、「まさこー!愛してるよー!!」と西武ドームの中心で愛を叫び、喜びを爆発させた。
一方、今大会唯一東京バンバータディフェンスをこじ開けたものの、あと一歩崩し切れず悔し涙を流した59's。又しても悲願達成とはならなかったが、この惜敗は必ずや来季の戦いへと繋がる大きな糧となったに違いない。
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