TOP > サマーカップ2014 > バックナンバー > 「東京バンバータが初のファイナルへ。Victoria史上初の無失点完全優勝に挑む!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        S        R    
     東京バンバータ         0        0        0        0        0        0        0        1        1    
     吉岡クラブ         0        0        0        0        0        0        0        0        0    
東京バンバータが決勝進出!エース同士の投げ合いを亀谷が完封で制す!!
11月も最後の日曜日となった30日。この日埼玉県和光市の薬業健保総合運動場では、
サマーカップ2014のファイナルを懸けた一戦、「吉岡クラブ 対 東京バンバータ」の準決勝戦が行われた。
先攻東京バンバータは今大会、豊富な投手陣を柱に鍛え上げられた鉄壁の守りを武器に準決勝へと勝ち上がってきた。そのディフェンス力はここまでの結果が示すように、初戦から未だ無失点と圧倒的なモノである。
ゲーム前に話を伺ったキャプテンの梅田は、「戦い方としては、ここ50イニング以上無失点ピッチングをしている先発の亀谷を中心にいつも通り守りからリズムを作り、何とか1点を取ってロースコアで勝ちたいと思います」と、状態の良いチームに自信のコメント。
また、抜群の安定感を誇る右腕亀谷は、「基本、真ん中めがけて投げるのが僕のピッチングスタイルなんですが、その中で少し工夫しながら投げたいと思います。あとはキャッチャーの梅田が巧くリードしてくれると思うので、今日も無失点で抑えられるように頑張ります」とこちらも自信を覗かせ、エースとしてチームの命運を担う大一番のマウンドに上がる。

対する後攻の吉岡クラブは、このサマーカップで昨年ファイナルの舞台に立ったものの、連覇を成し遂げたRED SOXの前に悔し涙を流した。だからこそ今大会では、西武ドームに置き忘れた『優勝』という二文字だけを見据え、ここまで勝ち進んできた。
そのチームの司令塔であるキャプテン左右田はゲーム前、「勝利のカギは荒川の出来次第ですね。おそらく1、2点差の勝負になってくると思うので、形はどうであれ勝ちたいと思います」とリベンジの舞台へと続く戦いを前に闘争心を露にした。
また、チームの絶対的エースであるキーマン荒川も、「今日のために調整してきました。ファイナルの懸かった大事な戦いなので、最後までしっかり投げ抜きたいと思います。また西武ドームのマウンドに立って、今度は優勝出来るように今日は勝ちます」と気持ちを奮い立たせ、チームを勝利へと導くべく勝負のマウンドに上がる。

そんな両雄共に譲る事の出来ない戦いの火蓋は、午前8時30分のプレーボールで切って落とされ、早朝の静寂を切り裂くかのような激しい投手戦が展開された。
まずは1回、先にマウンドに上がった荒川が東京バンバータ上位打線を僅か9球で三振、キャッチャーゴロ、三振に抑えれば、対する亀谷もその裏。吉岡クラブ打線の切り込み隊長1番七島から三振を奪うと、続く2番山崎、3番中村を共にピッチャーゴロに打ち取り、互いに抜群の立ち上がり。
その両投手はクリンアップと相対した2回も3人で切って取りリズムに乗ると、3回には荒川が三者連続三振という圧巻の投球を披露。一方の亀谷はエラーから1アウト2塁のピンチを背負うも、後続をしっかりと打ち取り無失点。序盤から一歩も引かぬ両右腕の投げ合いは中盤以降も変わらず、毎回のように三振を積み重ねチャンスすら作らせない荒川に、亀谷は出塁こそ許せど決して冷静さを欠かないピッチング内容で共に0行進。
7回に荒川が1番広崎に決められたセーフティーバントをきっかけに2アウトながら2、3塁とこのゲーム初のピンチを招くも、代打の5番千田をレフトフライに抑え3アウト。6回に痛めた右肘が悲鳴を上げていたにも関わらず魂の投球で最大のピンチを凌ぎ、ゲームは遂にサドンデスへと突入した。

すると迎えた8回表、東京バンバータが6番大塚のスクイズエンドランで待望の1点を先取したのに対し、その裏の吉岡クラブ。何としても1点以上が必要となった場面で先ずは同点にと3塁ランナーに代走只木を送るも、東京バンバータ陣営のアピールによりメンバー表の記載ミスが判明。そこでゲームを一時中断し、両代表に審判と我々本部を含めた協議を行った結果、4者の同意により3塁走者アウトでゲーム再開。 思いがけない展開で2アウトとなり、一瞬怯んだかに見えた吉岡クラブナインだったが、直ぐさま気持ちを切り替え、代打のキャプテン左右田に全てを託した。 しかし、8回になっても球威、気迫共に衰える事のない亀谷の前にサードゴロに倒れ万事休す。

最後の最後まで両軍がプライドをぶつけ合わせた極限の戦いは東京バンバータに軍配が上がり、初出場でのファイナル進出を決めた。
ゲーム後、勝利の立役者となった亀谷は今日の内容を振り返り、「0という事に拘っていたので、100点のピッチングだったと思います」と、納得のコメント。また、キャプテン梅田は「亀谷が宣言通り無失点で抑えてくれたので、そこが一番かなと思います。決勝でも0に抑えて、無失点のまま優勝したいですね」とコメントし、失点0での完全優勝を誓った。
一方、敗れたもののエースのプライドを貫いた荒川を中心に最後まで戦い抜いた吉岡クラブ。今シーズンはスプリングカップに続き、サマーカップでも準決勝敗退という結果に終わったが、この悔しさは必ずや来季の逆襲へと繋がる大きな糧となったに違いない。
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