TEAM	1	2	3	4	5	6	7	R
RED SOX	0	0	0	0	0	2	2	4
村田クラブ	0	0	0	0	0	0	0	0

11月17日午後7時。この日3つ目の取材ゲームとなった一戦は、RED SOX 対 村田クラブのサマーカップ準決勝。 負けたら終わりのトーナメント戦を勝ち抜いてきた両雄の戦いは、2つ目の取材カードと同じ東京都品川区の天王洲公園野球場を舞台に行われた。 先攻のRED SOXは、このゲーム直前に行われたVictoriaリーグ1部準決勝で、今シーズン最高峰の死闘を演じるも延長の末のサヨナラ負けという大きな悔しさを味わった。 だからこそこの戦いに懸ける思いは強く、先発には絶対的エース荒田を送り、「サマーカップこそは連覇！」と改めて闘志を奮い立たせる。 対する後攻の村田クラブは、昨年からVictoriaに参戦し、注目を集めるも結果を残せずにいた。 しかし今大会は、初戦で昨年準優勝のジョルターヘッズを破り波に乗ると、2回戦では1部リーグでファイナリストになった東京ドナルドダック。更に準々決勝では1部リーグ初代王者のBCCを打ち破るなど次々と強豪を薙ぎ倒し、この準決勝に歩みを進めてきた。 そんな実績と自信を備えたチームが、どう王者に立ち向かうのか。勝利を掴むカギは先発としてマウンドに上がるエース柴田のピッチングはもちろんの事、強力打線の奮起が絶対条件である。 果たして頂点を決めるドーム決戦へとコマを進めるのはどちらのチームになるのか。 ゲームは1回、初回のマウンドに上った柴田がRED SOX上位打線を三者凡退に抑える文句無しの立ち上がりで流れを作ると、その裏の打線。1番飯田の内野安打をきっかけに2アウト2塁の場面を作ると、迎えた4番奥村の放った打球は三遊間への当たりとなり抜ければタイムリーとなったが、ショート中林の好守備に阻まれ先制点とはいかなかった。 それでもリズムを掴んだ村田クラブ打線は2回、6番金子、7番多原の連打に9番高橋が死球で繋ぎ、2アウトながら満塁のチャンスを作り荒田を揺さぶる。だがそこは百戦錬磨の絶対的エース。迎えた1番飯田をファーストゴロに打ち取り得点を許さない。 回が進むにつれ、制球を増す荒田は、3、4、5回を一人のランナーも許さないパーフェクトピッチングで抑え、傾きかけていた流れを引き戻すと、その力投に打線が応えた。 6回表、ここまで完璧に抑え込まれていた柴田から2アウト1、3塁のチャンスを作り出すと、2番鈴木（将）が左中間を破る快心の一打でようやく1点を先制。 尚も続くチャンスにワイルドピッチで2点目を奪ったRED SOX打線は、最終7回表にも7番中林の2点タイムリー3ベースヒットで止めとなる追加点を奪い勝負を決めた。 ゲーム序盤こそ直前の敗北を引きずっていたが、ピンチを凌ぎ終盤に試合を決める勝負強さはさすがの一言。 1部リーグでの連覇は潰えたものの、サマーカップの夢を繋いだRED SOXが大会連覇を懸け西武ドームの舞台に立つ。 一方、ゲーム展開としては柴田の好投など優位に進めていた村田クラブ。それだけに序盤に先制していればという悔いの残る敗戦。 ゲーム後、徳山監督は「来年はリーグにも参戦します。RED SOXさんと同じブロックにして下さいね。借りはそこで返したいと思います」と悔しさを滲ませるも、来年の奮起を誓った。