TOP > スプリングカップ2015 > バックナンバー > 「無冠の帝王が真の王者に!吉岡クラブが悲願の初優勝!」
TEAM1234567R
       吉岡クラブ           1        0        0        0        0        0        0        1    
         MKY88           0        0        0        0        0        0        0        0    
エースの完封で掴み獲った初タイトル!過去の苦渋を乗り越え掴んだ栄光!!
12月13日、午前8時。決戦の地・明治神宮球場では、Victoriaファイナル2015のオープニングゲームにして第5代スプリング王者決定戦、「吉岡クラブ 対 MKY88」の頂上決戦が繰り広げられた。
互いに初の栄冠奪取へと春一番の激戦を勝ち抜いてきた両者。
先攻の吉岡クラブを率いる左右田キャプテンはゲーム前、「大前提としては勝ちたいですけど、先ずは楽しむ事ですかね。今日はここぞとばかりにメンバーも集まったので、ベンチも含めた全員野球で頑張りたいと思います。勝負のポイントとしては、先発で4番の菊池に5番豊田といったベテラン勢が打つかどうかに掛かっています。あとは良い所で俺が代打に出ようかななんて思っています。とにかく楽しんで戦って優勝したいなと思っています」と意気込みを語り、2年振り2度目のファイナルで狙うは初の栄冠のみと気合いを入れる。
また、ここまで投打に渡って大車輪の活躍を見せ、この決勝でも躍動を期待される菊池は、「神宮のマウンドは過去に立った事があって、非常に投げやすい印象なので楽しみです。ただ、ここまで来るとグランド云々ではないので、何としても勝って宙を舞いたいなと思っています。ちなみに祝勝会の場所も押さえてあるので絶対に負けられません」と語り、悲願の初優勝へとチームを導く。
対する後攻のMKY88を束ねる監督兼リードオフマンの越間はゲーム前、「天気がちょっと心配ですが、こんな朝早くからみんな元気なので、いけると思います。勝負のポイントに関しては、相手の吉岡クラブさんもどちらかと言うとバッティングのチームだと思っているので、先発伊川の出来が鍵を握ると思います。ウチとしては打ち合いを覚悟していますし、打撃では負けたくないので、打ち勝って優勝したいなと思います。」とコメントし、トレードマークであったヒゲを剃るなど気合い十分といった様子。
また、ファイナルという大舞台にして初優勝の掛かる大事なマウンドを任された先発の伊川は、「初めてこういう大舞台で投げるので緊張していますが、先週から調子は良いので持ち味である打たせて取るピッチングが出来ればなという感じです。吉岡クラブさんは強豪ですが、相手は意識せずに自分のピッチングを心掛けたいと思います」と全力投球を誓い、勝負のマウンドに上がる。

そんな両雄が相見える事となった決戦の火蓋は稲垣(慶)主審のプレーボールで切って落とされ、ゲームはスタート直後から動きを見せた。
1回表、先手を取るべく初回の攻撃に臨んだ吉岡クラブ打線が、1番七島の放ったライト線への3ベースヒットでいきなりのチャンスを迎えると、続く2番青木が2球目の変化球を鮮やかにライト前へと弾き返し、難なく1点を先制。吉岡クラブ打線の得点源を担う不動の1、2番コンビが初の大舞台に緊張するMKY88の先発伊川の立ち上がりを攻め、プレーボールから僅か4球というスピードで先制点奪取を果たした。

一方、開始2分で先制点を奪われたものの、その後満塁にまで拡大したピンチを何とか凌ぎ切ったMKY88。大量失点も覚悟した場面を最少失点で止め反撃ムードを高めたが、その前に吉岡クラブのエース菊池が立ちはだかった。直後の1回裏に1アウトから2番増田がヒットで出塁するも、頼みの3番倉田、4番長岡が共にサードへの凡打に倒れ無得点。続く2回は簡単に三者凡退に打ち取られると、3回に迎えた2アウト2塁のチャンスも活かせず、自慢の強力打線が4回まで単打2本のみに抑え込まれる。
それでも2回以降、吉岡クラブ打線に追加点を与えず踏ん張り続ける伊川のためにも何とか掩護射撃をしたい攻撃陣は迎えた5回裏、この回先頭の6番石橋がレフト前ヒットを放ち出塁すると、代走として入った中島の盗塁成功でこの試合初めてノーアウトのチャンスを作り出す。しかし、ようやく演出した好機も7番大木が空振り三振に倒れると、続く代打の小山、9番浅井がサードゴロ、ピッチャーゴロに打ち取られ又しても無得点。ピンチを背負っても決して冷静さを失わない菊池の前にチャンスこそ作れど決定打が放てず、1点が遠い。

すると、そんなMKY88打線を手玉に取る菊池のピッチングは、ゲーム終盤へと差し掛かっても集中力が切れる事はなく、1番からという好打順で始まった6回裏のMKY88の攻撃を僅か7球で三者凡退。更に迎えた最終7回裏は先頭の4番長岡にヒットこそ許すものの、5番石塚を6-4-3のダブルプレーに打ち取りチャンスの芽を摘むと、最後は7番大木を渾身のストレートでピッチャーゴロに仕留めゲームセット。
初回に奪った貴重な1点をエース菊池の被安打3という完封劇で死守した吉岡クラブが、過去2年で味わった苦渋を振り払うかのように悲願のタイトル奪取を成し遂げ、見事第5代スプリングカップ王者の称号を手にした。

ゲーム後、優勝インタビューに答えた左右田キャプテンは、「やっと勝てました。ただ、攻撃陣が相変わらず打てず、初回の先制点もたまたま青木が打ってくれただけなので、今日のゲームは菊池さん様様です。夏場に入ってから全く勝てず苦しみましたが、それも今日勝てた事で全て報われましたね。来年は連覇が掛かる訳ですが、ウチは決して強いチームではないので、一戦必勝で頑張りたいと思います」と、遂に掴み獲った優勝と言う二文字に頬を緩めつつ、早くも連覇という新たな挑戦に気持ちを引き締めた。
一方、先発の伊川が7回1失点と申し分ない働きを見せるも、強力打線が最後まで火を噴く事なく敗れたMKY88。ゲーム後、話を伺った監督の越間は「悔しいですが、気持ちを切り替えて次こそ勝ちます」と語り、直後のサマーカップ決勝で春のリベンジを誓った。
【MVPインタビュー】 #3 菊池 真 【主将インタビュー】 #10 左右田 茂治 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑