TOP > スプリングカップ2015 > バックナンバー > 「終盤に分かれた明暗。RED HILLが宿敵との死闘を制す!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
      Revival           0        0        0        0        0        3        0        3    
      RED HILL           0        0        3        0        0        1        ×        4    
新星RED HILLが初戦突破!梅田の力投をナインが支え、接戦を勝ち切る!!
3月29日。開幕から早くも1ヶ月が経ったこの日、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは負けたら終わりの春決戦、「Revival 対 RED HILL」のスプリングカップ1回戦が行われた。
その対決は奇しくも練馬区を本拠地とするライバル同士の一戦。
先攻のRevival埴原監督はゲーム前、「今季から参加させてもらっているVictoriaは本気で決勝目指して取り組んでいるので、一花咲かせられるように今日は絶対に勝ちたいと思います。RED HILLさんは練馬区の戦いでは常に意識する相手ですけど、そこは関係なく一つ勝ちにいこうかなと思っています」と大いなる野望への第一歩となる戦いに気合い十分。
また、その埴原監督が全幅の信頼を寄せる先発山田は、 「よく対戦している相手ですけど、自分としてはいつも通り投げるだけです。最近調子も上がってきているので、どんどん真っ直ぐで攻めて、ピッチャーとしての役割を果たしたいと思います」とエースも力強く意気込みを語り、勝負のマウンドへと上がる。
対する後攻のRED HILL平城監督はゲーム前、「Revivalさんはここ何年も対戦している相手ですが、最近ちょっと勝てていないので今日は気合いを入れて頑張ります。ポイントとしては先発梅田を中心とした守りの部分に重点を置いて、あとは全員で盛り上がって初戦突破を目指します」と、こちらも気迫十分のコメント。 また、大事な初戦を任された若干18歳の若き右腕梅田は、「今日は調子も良いので、自分の持ち味であるストレートを中心に全力尽くして頑張ります」と緊張した様子の中にも負けられない戦いへと闘志を漲らせた。

互いを良く知る両雄が初参戦となるスプリングカップで相見える事となったバトルは、午前8時45分にプレーボールとなり、ライバル同士故の手に汗握る展開となった。
ゲームは序盤、先ずは両投手が上々の立ち上がりを見せつける。 先にマウンドへと上がった梅田は初回、相対したRevival上位打線を三者凡退。2回は得点圏にランナーを背負うも後続を打ち取り無失点で抑えれば、対する山田も1回こそヒットを許したが2回は僅か8球で三者凡退。共にバックの堅守にも助けられ、先制点を与えない。

だがそんな中迎えた3回、ゲームが動いた。3回表の攻撃もランナーこそ出せど得点へと繋げられなかったRevival打線に対し、その裏のRED HILL打線。この回先頭の7番山口が初球を弾き返すライト前ヒットで出塁すると、8番島袋の送りバントがサード高橋の悪送球を誘いノーアウト1、2塁。続く9番平城の送りバントは山田の好フィールディングに阻まれ失敗となるも、1番眞下の一打が今度はショート松山の悪送球を誘う形となり先制。
更に満塁となった場面で3番若林の放った内野ゴロの間に2点目を奪うと、4番石川のライト前タイムリーでも1点を加え、この回一挙3点を先取。 相手守備陣の乱れによるラッキーな部分もあったが、主導権を握るには十分な先制パンチとなった。
すると、梅田も打線の援護に応えるかのようにギアをもう一段上げる。
4回表に4番高橋のヒットとワイルドピッチで2アウトながら3塁にまで進塁されるも、6番小林(勇)をスローカーブでセカンドゴロに仕留め無失点。 続く5回は下位打線を僅か9球で三者凡退に抑え、決して反撃を許さない。

そんなRED HILLペースで進んだゲームだったが、5回裏Revivalのライト榎本が強肩を活かしたピッグプレーで流れを一気に引き寄せると直後の6回表、遂に打線が奮起。
ここへきて疲れの見え始めた梅田からリードオフマンの1番松山が死球を貰い出塁を果たすと、2番小林(隼)の放った右中間へのタイムリー2ベースヒットで生還し1点目。
更には3番山田のセフティーバントに4番高橋の四球出塁でノーアウト満塁とした場面で、5番埴原の放った1、2塁間への当たりが2点タイムリーエラーとなり同点。終盤にしてようやくスコアをタイに戻した。
だがそれでも、RED HILLディフェンスが尚も続くピンチを一丸となって凌ぐと流れは再び一変。直後の攻撃で6番浅利が詰まりながらもライト前に落とす執念のヒットで口火を切り、1アウト1、2塁のチャンスを作り出すと、9番平城の打球はピッチャーゴロとなるもダブルプレーを焦った山田が痛恨のミス。2塁への悪送球でRevival守備陣が乱れる間にセカンドランナー浅利がホームを落し入れ4対3。一度失った流れを自力で引き戻したRED HILLが土壇場で勝ち越し点を奪い、大接戦に終止符を打った。

ゲーム後、価値ある一勝を手にしたRED HILL平城監督は、「やっとRevivalさんに勝てました。終盤ミスもありましたが、梅田がよく踏ん張ってくれたと思います。とにかくこの大会は『プロスタに行こう』を選手全員の統一目標にしていますので、次戦以降も粘り強く戦っていこうと思います」と右腕の奮闘を讃えつつ、次なる戦いへと気持ちを引き締めた。
一方、勝利を手にするチャンスがあっただけに悔いの残る敗戦となってしまったRevival。
埴原監督は、「あれだけミスをすれば負けますね。良いピッチングをした山田に申し訳ないです。ただ、今日の負けをどう活かすかが大事になってくると思うので、リーグでは必ずや結果を出したいと思います」と悔しさを滲ませつつも新たな目標へと気持ちを切り替えた。
【MVPインタビュー】 #21 梅田 理央 【監督インタビュー】 #30 平城 正雄 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑