TOP > Victoriaリーグ3部(2015年) > バックナンバー > 「遂に叶えた5年越しの夢!Reternersが悲願の初優勝!!」
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         Reterners           0        0        0        0        0        1        2        3    
         フェニックス           2        0        0        0        0        0        0        2    
チーム愛で紡いだメイクドラマ!Reterners大逆転で頂点の座を掴む!!
12月20日。この日、決戦の地・明治神宮球場ではVictoria3リーグ全てのファイナルマッチが行われ、その第1試合を飾ったのが最激戦区となった3部リーグの決勝戦「Returners VS フェニックス」の一戦である。
戦いの先攻は、2011シーズンの初参戦から苦節5年、ようやく憧れの舞台に降り立つ事となったReterners。そんなチームを率いる監督兼エースピッチャーの福士(倫)はゲーム前、「ここへ来ていくら背伸びをしても実力は変わらないので、今日はとにかく楽しんでやるだけですね。勝負のポイントとなるのは、やはり相手ピッチャーを打ち崩せるかだと思うので、風邪で来れない金澤に代わって1番を打つ小俣が鍵を握ってくるのかなと思います。あとは自分がしっかり投げてゲームを作れるかだと思っています。ここまで来たら優勝しないと意味が無いので頑張ります」と語り、5年分の思いを最高の形で表現すべく準備万端だ。
また、攻撃のみならず走・攻・守全てでキーマンとなる小俣は、「正直緊張していますが、期待されてる以上やるしかないと思っています。バッティングに関しては、ここまでの戦いを振り返ってもチャンスで回ってくる機会が多いので、とにかく来た球をしっかり打つだけだと思います。守備では急遽金澤さんの代わりにセンターに入るので代役になるか分からないですが、少しでもピッチャーを助けられるように頑張ります」と話し、チームの勝利に貢献すべく自らを奮い立たせる。
対する後攻は、初出場ながら疾風の如く駆け上がってきたフェニックス。そのチームの指揮を執る野城監督はゲーム前、「今季は今日の試合が最後という事で打ち上げも準備してあるので、何とか勝って祝杯をあげたいなと思っています。そのためには何と言っても先発平山のピッチング次第でしょうね。2点以内に抑えてくれれば勝機は十分にあると思います。あとは打線の方ですが、全体的に調子も上がってきていますし、今日は特に好調な俊足2人を1、2番にするなど打線を組み替えてみたので、その辺が巧く機能してくれれば良いかなと思います」とコメントし、ズバリ初出場での初優勝に一縷の隙も感じさせない。
また、チームの期待は勿論の事、ここまでの結果を見ても間違いなく鍵を握る存在となる絶対的エースの先発平山は、「決勝進出を決めてから少し間が空きましたが、やっときたなという感じで気持ちが昂っています。調子としては若干肩に痛みがあるんですが、ここまで来たら壊れてもいいくらいの気持ちで投げます」と、ポーカーフェイスの大黒柱がこれまでで一番の闘志を漲らせ、決戦のマウンドに上がる。

そんな両雄が互いに初の栄冠を懸け激突する事となったバトルは、午前8時ジャストプレーボールで始まり、ゲームはスタート直後から明暗が分かれた。
1回表、打線の軸となる1番小俣、3番目黒が三振に倒れるなど淡白な攻撃に終わったReterners打線に対し、その裏のフェニックス打線は隙の無い攻撃を披露。この日、調子の良さから1番に抜擢された丸山がセンター前ヒットで出塁し攻撃の口火を切ると、2番植木もサードのファンブルを誘う内野安打で繋ぎノーアウト1、2塁。更に、その俊足1、2番コンビが1アウトとなった所でダブルスチールを成功させ2、3塁にチャンスを広げると、ここでいきなりのピンチに動揺したのかReterners先発の福士(倫)がボークという痛恨のミスを犯し、ラッキーな形で1点を先制する。更に尚も続くチャンスの場面でMr.Victoriaこと4番の重野が右中間へのタイムリー2ベースヒットを放ち2対0。野城監督の采配通りに打線が機能し、フェニックスが幸先良く2点を先取すると共に主導権を握った。

一方、早くも追いかける立場となってしまったReternersは、2回に2アウト2塁。5回に2アウト3塁と何度か得点圏にランナーを進め、フェニックスディフェンスに揺さぶりをかけるが、ピンチを背負った時こそ持ち味の粘り強さを際立たせる平山の前に、何れも決定打を放てず無得点に終わる。それでも迎えた6回表、1アウトから途中出場の4番斉藤がサード悪送球エラーでの出塁に加え盗塁、進塁打で2アウトながら3塁にまで進むと、この日既に2安打を放っている絶好調の6番松本が猛打賞となるレフト前タイムリーを放ち2対1。
ゲーム終盤にしてようやく反撃の狼煙を上げ、一気にゲームの流れを引き寄せると続く7回表、勢いづいたReterners打線が更なる猛攻を見せつける。5回代打から出場の9番荒谷と1番小俣が連打で1、2塁のチャンスを作り出すと、1アウトとなって打席に入った3番目黒が2ストライクと追い込まれながらも甘く入ってきた平山の決め球をジャストミート。試合後のインタビューで、「みんなのために無心で打ちました」と語った一打は、レフト線を破る起死回生の2点タイムリー2ベースヒットとなり逆転。5回まで決定力を欠いた打線が土壇場2回で圧巻の勝負強さを発揮し、3対2と遂にゲームをひっくり返した。
するとReternersは最終7回裏、5回からバトンを受けマウンドに上がった2番手大塚が、粘るフェニックス打線に一打サヨナラの場面を作られるも、最後は気迫のストレートで代打福島をセカンドフライに打ち取りゲームセット。初回の2失点に始まり終盤まで苦戦を強いられたものの、全員が決して諦めず逆転劇へと繋げたReternersが見事5年越しの思いを実らせ、最激戦区となった3部リーグの頂点に立った。

ゲーム後、興奮冷めやらぬ様子で優勝インタビューに答えた監督の福士(倫)は、「全員野球で楽しんで勝てたので、めちゃくちゃ嬉しいです。みんなありがとう!愛してるよー!」と感極まりながら選手達を讃え、また来季についても「チームをもっとレベルアップして、またこの舞台に来たいと思います」と語り、新たなステージの頂を次なる目標に掲げた。
一方、初回の鮮やかな先制点奪取以降ゲームを支配し続けていたのにも関わらず、目前で初の栄冠がその手からすり抜けてしまったフェニックス。だが、今シーズンの彼らが見せつけた高きポテンシャルは来季の戦場となる2部リーグでも十分に通用するものであり、間違いなく優勝候補の一角を担う存在となるであろう。
【MVPインタビュー】  #6 目黒 竜也 【監督インタビュー】  #1 福士 倫和 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑