TOP > Victoriaリーグ3部(2015年) > バックナンバー > 「投打で魅せた破壊力!!初出場の品川オリオールズが完勝で準決勝進出!!」
TEAM1234567R
         品川オリオールズ           3        0        1        0        0        0        4        8    
         MKトライアンフ           0        0        0        0        0        0        0        0    
神宮の舞台まであと1勝!品川オリオールズがファイナルへの挑戦権獲得!!
木枯らし1号が観測され、一層秋の深まりを感じさせる天候となった10月25日。
この日、東京都大田区の東調布公園野球場では3部リーグ決勝トーナメント3回戦、「品川オリオールズ VS MKトライアンフ」の一戦が繰り広げられた。
互いに初出場ながら予選リーグを無傷で勝ち上がるなど、高いポテンシャルを秘めた注目の新星対決。先攻品川オリオールズの指揮官である室井代表はゲーム前、「初参戦させてもらった大会という事で予選リーグを突破する事が当初の目標だったのですが、幸いな事に1位で通過する事が出来たので、ここからは無欲で勝ち進んでいきたいですね。チャンスがあるなら是非神宮球場でやってみたいので、しっかり勝ちに拘りたい思います。そのためにはまず、先発の坂元を中心としたディフェンスが鍵になってくると思いますね。攻撃面に関しては強い相手ですと簡単には点を取れないので、何とか1点ないしは2点を取って守り勝つ展開に持っていければなと思っています」と語り、僅差の勝負を競り勝つ覚悟を見せた。
また、室井代表が睨むゲームプランのキーマンとなる先発のエース坂元は、「これまであまりチームに貢献出来ていないので、今日は少しでも勝利に貢献出来るように頑張ります。調子も良いので、自信を持っているストレートを軸に相手をねじ伏せるピッチングが出来ればなと思っています」と、絶対に負けられない戦いを前に強い決意を語った。
対する後攻のMKトライアンフを束ねる佃キャプテンはゲーム前、「自分達はチャレンジャーなので、とにかく楽しんでやる事を忘れずに良い試合が出来たらなと思います。ウチは突出した選手がいるチームではないので、やはり皆が力を合わせて楽しく野球をやれるかという所に勝利のポイントがあるのかなと思いますね。その中で先発の須田が期待に応えてくれれば、自と結果はついてくるのかなと思います」と、全員野球での勝利を目論む。
また、チームの期待を背負い先発のマウンドに上がる須田は、「自分の持ち味である巧く躱しながら打たせて取るピッチングを出来るかがテーマですね。とにかく自分の持てる力を全て出し切って絶対に勝ちたいと思います」と、力強い言葉で自らを奮い立たせた。

そんな優勝候補の筆頭に名前の挙がる両雄が雌雄を決する事となったバトルは、午後3時のプレーボールでスタートを切ると、戦前1点を争う緊迫の展開が繰り広げられると睨んだ我々の予想と反し、ゲームは開始直後から大きく動いた。
1回表、1アウトからセンターオーバーの2ベースヒットで出塁した2番谷津を得点圏に置くと、迎えた4番呉がセンターのフェンス直撃となるタイムリーヒットを放ち、品川オリオールズが難なく1点を先制。更に、主砲の先制打に続き、5番小田原が初球の変化球を弾き返す豪快な2ランHRをライトスタンドへと描き追加点。初回から左右の長距離ヒッターがきっちりと仕事を果たし圧巻の先制攻撃を見せつけると、3回表にも2アウト1塁の場面で打席に入った7番片岡が右中間を真っ二つに破るタイムリー2ベースヒットを放ち、点差を4点に広げる。
一方、出鼻を挫かれる形で主導権を握られてしまったMKトライアンフ。何とか反撃に転じたい所だったが、序盤から打線の援護を受けた事でのびのびとしたホームで投げ込んでくる剛腕坂元を捉え切れない。1回裏、四球を選び出塁した1番石原の2盗、3盗成功でチャンスを作り出したが、3番矢住、4番森野が坂元自慢のストレートに差し込まれ無得点。更に続く2回裏を僅か10球で三者凡退に切って取られると、4点差とされ迎えた3回裏の攻撃はノーアウトで8番福薗、9番久保木が連続四球を貰いチャンスメイクするも、1番石原が見逃し三振に倒れ1アウト。続く2番野田を迎えた場面で走塁に判断ミスが生じ2アウトとなると、その野田もセカンドゴロに打ち取られ3アウト。1、3回とランナーを3塁にまで進めるもあと1本が出ず、反撃の狼煙を上げられない。
すると、気迫のピッチングを続ける右腕の力投に品川オリオールズ打線が三度奮起。
仲間の反撃を信じ、4回以降は粘り強い投球で追加点を与えずにきた須田から7回表、この回先頭の8番水越が放った2ベースヒットと9番道合の送りバントで1アウト3塁のチャンスを作り出すと、1番武田の一打がショートのフィルダースチョイスを誘う形となり1点を追加。
更に攻撃の手を緩めない打線は、2番谷津の今日2本目となる2ベースヒットで6点目を奪うと、ケガで途中交代を余儀なくされた主砲呉に代わって4番に入った楢原がレフトへと2点タイムリーを放ち勝負あり。初回の先制パンチに始まり、中押し、ダメ押しと良い意味で室井代表の予想を裏切った攻撃陣の躍動に加え、投げては最後まで気を抜く事なく完封で締めくくったエース坂元の奮投と、まさに投打で力を発揮した品川オリオールズが8対0でMKトライアンフを圧倒し、ファイナル進出を懸ける準決勝戦へとコマを進めた。

ゲーム後、インタビューに答えた室井代表は「やはり初回に相手のエースから集中打で3点を取れたのが大きな勝因だと思います。とは言えバッティングは 水物ですので、ディフェンスの部分で投手を中心に0で抑えられたのが大きいですね。坂元には100点をあげたいなと思いますし、先の戦いも彼中心でいきたいと思います。ここへきて攻守のバランスも取れて きたので、神宮を決める次戦も全力で勝ちにいきたいと思います」と語り、勝利の余韻に浸りながらも次なる大一番に向け気持ちを引き締めた。
一方、再三のチャンスを活かし切れず、結果として一方的な展開を強いられ完封負けを喫してしまったMKトライアンフ。ゲーム後、話を伺った佃キャプテンは、「何と言っても初回の3失点が痛かったですね。とにかく相手打線のバッティングには惚れ惚れしちゃいましたし、坂元投手もストレートが本当に力強くて完敗という感じです。ただ、この悔しさは来年に晴らしたいと思いますので、また宜しくお願いします」とコメントし、最後は来季のリベンジを誓う言葉で締めくくった。
【MVPインタビュー】  #11 坂元 昴平 【代表インタビュー】  #5 室井 清孝 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑