TOP > Victoriaリーグ3部(2015年) > バックナンバー > 「攻守に隙なし!新星フェニックスが鮮やかに8強入り!!」
TEAM1234567R
             フェニックス       2        1        0        1        1        1        0        6    
         DAKYO倶楽部           0        0        0        0        0        0        2        2    
エースの好投に4番が応える!投打の主軸が機能したフェニックスが快勝!!
徐々に秋の深まりを感じさせるような肌寒い朝を迎えた10月4日。この日、埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは3部リーグ決勝トーナメント2回戦、「フェニックス VS DAKYO倶楽部」の一戦が繰り広げられた。
戦いの先攻フェニックスは、ベテランと若手が見事に融合し、攻守共に隙のない野球で勝ち上がってきた新勢力の筆頭株。そのチームを指揮する野城監督はゲーム前、「今日は今シーズンで一番人数が集まりましたし、全員調子も良いので、これで負けたら仕方ないと思います。特に先発のエース平山は予選リーグで防御率0点台と信頼も厚いので、今日のゲームも鍵になってくる存在ですね。攻撃面に関しては、サインの見落としなど細かい部分でミスをしないようにしていきたいなと思います」と語り、勝利への自信を漲らせる。
また、予選リーグでは3試合で完封勝利を飾るなど抜群の安定感を誇るキーマンの平山は、「先週休みを貰った事で充電出来たので、コンディションとしては問題ないと思います。ただ、決勝トーナメントという事で相手も強いと思うので、目指すは無失点 ですけど、出来るだけ最少失点で抑えたいですね。あとは中軸を中心とした攻撃陣の爆発に期待したいと思います」と語り、持ち味である緩急自在のピッチングでチームを勝利へと導く。

対する後攻は、同級生を中心としたメンバー構成からなる強い結束力でリーグ戦無傷の5連勝を飾り、4年振りに決勝トーナメントへと歩みを進めてきたDAKYO倶楽部。そのチームを率いる大岡監督はゲーム前、「久しぶりの決勝トーナメントですけど、自分達には失う物はないので頑張るだけです。今シーズンは何故か打線が好調なので、4番金田を中心に打って勝つ野球が出来ればなと思います。また、フェニックスさんには日程調整などでご迷惑をお懸けしたのにも関わらず今日の対戦を実現して頂いたので、敬意を表す意味でも全力でぶつかっていきたいなと思います」とコメントし、攻撃陣の期待を寄せる。
また、キーとなるオフェンス陣を主砲として牽引する金田は、「今日は少ないチャンスを如何にモノに出来るかだと思いますね。調子自体も悪くないので、自分の持ち味である強く引っ張るバッティングで期待に応えられればと思います」と、豪快なフルスイングを誓った。

予選から好調を維持する両雄が相見える事となった戦いの火蓋は、午前10時のプレーボールで切って落とされたが、ゲームは戦前の予想とは裏腹に一方的な展開となった。
1回表、立ち上がりの制球に苦しむDAKYO倶楽部の先発阿部から、四球、エラーに加え持ち前の機動力を使って2、3塁のチャンスを作り出したフェニックスが、4番重野の2点タイムリーで幸先良く先取点を奪取。更に続く2回表にも1アウトから8番小林、9番植木の下位打線が四球、盗塁、ヒットで再び2、3塁のチャンスを演出すると、1番加藤の放ったサードゴロの間に1点を追加し、ゲーム序盤にして3点のリードを奪う。
一方、出鼻を挫かれる形で主導権を握られたものの、今季絶好調の打力で逸早く反撃に転じたいDAKYO倶楽部。だが、フェニックス先発平山の前に1回裏を2奪三振を含む三者凡退で切って取られると、2回裏には4番金田、5番加藤、6番井上が三者連続三振に抑え込まれ、反撃の糸口すら掴めない。

すると、3回裏も危なげないマウンド捌きで無失点ピッチングを続けるエースの頑張りに更なる援護をとファニックス打線が三度奮起。4回表に相手守備陣の挟殺ミスから4点目を奪うと、5回表にはエラーで出塁した2番鬼沢のチャンスメイクから、4番重野が今度はライトへと運ぶタイムリーを放ち追加点。更に攻撃の手を緩めない打線は続く6回表、この回からマウンドに上がった2番手辺見を攻め立て2アウト3塁のチャンスを作ると、迎えた9番植木に俊足を活かしたタイムリー内野安打が飛び出し6対0。まさに、付け入る隙を与えない効果的な攻撃で試合の流れを完全に支配する。
それでもゲームは最終7回裏、ここまで防戦一方だったDAKYO倶楽部が最後の意地を見せる。1アウトから5番加藤がライトオーバーの2ベースヒットで出塁を果たすと、続く6番井上も同じくライトの頭上を越すタイムリー3ベースヒットを放ち6対1。更に、7番高野が三振に倒れ2アウトとなるも、迎えた8番高橋が序盤から苦しめられてきた平山の変化球をレフトへと弾き返し2点目を奪取。しかし、土壇場で見せた執念の反撃も最後は9番辺見がサードゴロに打ち取られ万事休す。序盤の先制パンチに始まり小刻みに得点を積み重ねていった攻撃と、毎回の13奪三振と圧巻のパフォーマンスを披露した平山の好投でDAKYO倶楽部を圧倒したフェニックスが6対2で振り切り、決勝トーナメント初陣を鮮やかに制した。

ゲーム後、戦いを振り返った野城監督は「やはり初回の先制点は大きいですし、あれで楽にゲームを運ぶ事が出来ました。今日は4番重野の3打点が大きかったと思いますね。更に攻撃面に関しては、機動力という部分も機能したのが巧く打線が繋がった要因かなと思います。また、投げては平山が最後こそ打たれましたが13奪三振を奪うなどストレート、変化球共にキレが良かったので、安心して見ていられました。まあ今後勝ち上がっていく上でも守備が鍵になってくると思うので、1つのプレーを大事に接戦をモノにしていきたいなと思っています」と語り、攻守共に期待通りの活躍を見せた選手達を讃えた。
一方、最後の最後で一矢報いたものの終始ペースを握られ敗れてしまったDAKYO倶楽部。ゲーム後、話を伺った大岡監督は「序盤にポンポンと3点を失ったのが痛かったですね。やはり決勝トーナメントの相手になると簡単には打てないですし、これまで通りの戦いとはいかないですね。それでも最後の攻撃なんかは自分達らしいバッティングが出来たので楽しめました。また、来年出直してきます」とコメントし、今季の戦いに幕を降ろした。
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