TOP > Victoriaリーグ3部(2013年) > バックナンバー > 「絶対的エースの完全復活!!球命隊がタイトル奪取へ一歩前進。」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
      球命隊           0        0        0        1        0        0        -        1    
      ブリヂストン本社野球部           0        0        0        0        0        0        -        0    
エースが魅せた一球入魂!仲間がくれた1点をノーヒットノーランで死守!!
台風一過の秋晴れとなった10月27日。この日東京都品川区の大井ふ頭中央海浜公園野球場では、いよいよ始まった決勝トーナメント1回戦、球命隊 VS ブリヂストン本社野球部の一戦が行われた。
先攻は球命隊。ゲーム前、急遽取材ゲームとなった事を知った選手達は「絶対勝つぞ!」「今日のヒーローは俺だ!!」と負けの許されない戦いを前に闘志にスイッチを入れた。
そして、チームが先発投手に指名したのは病を克服し奇跡の復活を遂げた男、山田(義)。
切れ味鋭いストレート、スライダーを武器とする絶対的エースが常に支えてくれる仲間を信じ、熱き魂と誇りを胸にマウンドに上がる。
対する後攻は長きに渡ったリーグ戦を7勝1敗の成績で勝ち上がり、一皮も二皮も剥けたブリヂストン本社野球部。それ故、エース不在という中で迎えた一戦でもキャプテン宮下を筆頭に選手全員の表情には自信が漲っている。
そのチームがエースに代わり先発に送ったのはサウスポーの池田。落差のある変化球で相手を翻弄し、打たせて取るを持ち味とする左腕にマウンドを託した。

両陣営が初の栄冠奪取に燃え、相見える事となった今日の一戦。
その熾烈な戦いは午後1時のプレーボールで始まった。
ゲームは1回表、気合いの漲る球命隊の上位打線に相対した池田は、3つのアウト全てを内野ゴロで打ち取る持ち味のピッチングを披露し、上々の立ち上がりを見せた。
一方、その裏マウンドに上った山田(義)も負けじと躍動。先頭の吉川にエラーでの出塁を許し、いきなりのピンチを背負ったが、2番佐藤は見逃しの三振に抑え1アウト。迎えた3、4番の主軸はピッチャーゴロと空振りの三振に抑える力技を披露し、1回から雄叫びを上げた。

ゲームの流れを左右する1回の攻防は両投手の好投で滑り出し、どちらにも流れは傾いてはいないと思われた。だが、一球一球に魂を込め、感情を剥き出しにした山田(義)のピッチングがチームにパワーを与え、流れを呼び込んだ。
2回に2アウトながら2、3塁。3回には1、2塁と何れも得点圏にランナーを進めリズムを生み出すと迎えた4回、遂に球命隊打線がチャンスをモノにした。
1アウトから四球とパスボールでスコアリングポジションに進んだ7番毛塚を2塁に置き、打席に入った9番宮(茂)は「甘い球が来たらいこうと思ってました」と1ボールからの2球目をジャストミート。打球は3塁線を破り2塁ランナーの毛塚をホームに還すタイムリーとなり、待望の先制点を奪う一打となった。

漸く手にした1点はゲームの流れを捉えると同時に、今度はエース山田(義)への大きなパワーとなった。 直後の4回裏、この回先頭の3番山中にエラーでの出塁を許す。だが迎えた4番中村を空振りの三振に仕留め悪い流れを断ち切ると、続く5回は8番宮下、9番高橋(純)を連続三振に打ち取るなど三者凡退に抑え、決して得点を与えない。

それでも諦めの気持ちを微塵も感じさせないブリヂストン打線は最終6回だった。
2アウトから3番山中、4番中村が執念で1、3塁のビッグチャンスを作り出すと、打席には5番池田。“自らの失点は自ら取り返す”と言わんばかりの気迫でバットを握る池田は、2ボール2ストライクからの5球目をフルスイング。ベンチの祈るような想いも込めた一振りだったが、打球はファーストゴロとなり万事休す。予選リーグ56得点を叩き出した攻撃陣も、最後まで山田(義)という高い壁を打ち崩す事は出来ず、まさかのノーヒットノーランを喫した。
しかし、対する池田も球命隊打線を僅か1安打、5回からリリーフした宮下は無安打に抑えただけに、4回の1球が大きく大きく明暗を分けた形となった。

チームリーダーの一打で掴んだ1点をエースを軸に全員で守り抜いた球命隊。
苦しい一戦だっただけに試合後のナインは、如何なる時も声援を送り続けた勝利の女神と共に喜びを爆発させた。
一方、悔しい敗戦となり肩を落とすブリヂストン本社野球部。
ゲーム後、「まだ引きずっていますが、この悔しさを忘れずに来年、100倍返しの意気で前向きに頑張っていきます。必ずドームに行きます!」と新たな闘志を燃やし、再出発を誓った。
【MVPインタビュー】 #27 山田 義幸 【監督インタビュー】 #30 宮 茂樹 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑