TOP > Victoriaリーグ1部(2014年) > バックナンバー > 「一縷の隙も逃さない。RED SOX華麗な逆転劇!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
      RED SOX           1        0        0        4        -        -        -        5    
      Naughty          2        0        0        0        -        -        -        2    
常勝軍団RED SOXが逆転勝利!吉田の粘投に打線が見せた終盤の破壊力!!
この日も最高の天候に恵まれた5月25日。各地で18試合が繰り広げられる中、今週の取材カードに選ばれたのは、さいたま市の大宮健保グランドを舞台に行われた2ゲーム。 その1つ目となる一戦は、「RED SOX × Naughty」の1部リーグAブロックの対決である。

先攻のRED SOXは昨シーズン、サマーカップと共に連覇に挑んだ1部リーグの戦いだったが、準決勝でサヨナラ負けを喫し悔しさを味わった。それだけに王座奪還を至上命題として掲げる今シーズンの彼らの戦いぶりには自ずと注目が集まる。
そんなチームが挑む2戦目のマウンドには吉田。3本柱の一角を担う右腕はゲーム前、「相手は若いんで勢いに乗らせない事が大事。無失点とはいかなくても最少失点に抑えたいと思います」と自信を覗かせ、藤本、雨宮など中軸不在のチームをマウンドから牽引する。
対する後攻のNaughtyは、今シーズンからリーグ参戦を果たしたニューフェイス。 結成は昨年の9月とまだまだフレッシュなチームだが、GM兼監督の齋藤(竣)を筆頭とする結束力、闘争心には抜群なモノがある。
ゲーム前、その齋藤監督に話を伺うと「最近は勝ち癖がついてきているので状態はいいですね。今日の相手RED SOXさんは強豪なのでスコアレスなゲームになるとは思うんですが、打力には自信があるので注目していて下さい」と気合い十分。 無論選手達のモチベーションは高く、特に先発マウンドに上がる齋藤(憲)の闘志は漲っている。

そんな両者の戦いは初回から火花を散らした。 1回表RED SOXの攻撃は、1番杉本が四球を選び出塁すると、2番村上の場面でエンドランを仕掛けチャンス拡大を図った。しかし、この策が三振ゲッツーという最悪の結果となってしまい、一瞬にしてチャンスを失った。
だが、そんな中で迎えた3番田沢がチームに漂う悪いムードを一蹴。2ボール2ストライクから齋藤(憲)が投じた決め球のストレートを完璧に捉えた打球は、左中間を真っ二つに破るランニングホームラン。「次に繋ぐ気持ちで打席に入ったのが良い結果に繋がりました」と、この日クリンアップに抜擢された男の豪快な一打で先制点を奪取した。

しかし直後の1回裏、いきなりの先制パンチにNaughty打線も黙ってはいなかった。
1番中沢、2番小野寺が連続四球で出塁し、立ち上がりの制球に苦しむ吉田から1、2塁のチャンスを作ると、3番丸山が2ボール1ストライクからの4球目をフルスイング。快音と共に放たれた一打は、ライトの頭上を越す走者一掃の2点タイムリー3ベースヒットとなり逆転に成功。自慢の打線が火を噴き、直ぐさまゲームをひっくり返した。

初回から互いのプライドが交錯し、目まぐるしく展開した両者の戦い。このまま激しい点の取り合いを予感させたが、2、3回は共に無得点に終わり、落ち着きを見せた。
だが迎えた4回表、反撃の機会を窺っていたRED SOX打線が決定的に試合を動かす。
3回裏の守備でNaughtyの2番小野寺のランニングホームランを鮮やかな中継プレーで阻止し、攻撃へと流れを繋いだRED SOXは、先頭の6番山本がセンター前ヒット。続く7番田所のエンドランでノーアウト1、3塁にすると、8番曽根のレフト前タイムリーで同点。更には怒濤の3連打に動揺した齋藤(憲)が乱れ、パスボールと押し出しで追加点。止めは5番中林がサードのグラブを弾くタイムリーを放ち、この回一挙に4点を奪取。
チャンスを確実にモノにする見事な集中打でNaughtyの息の根を止めた。

ゲーム後、4回の攻撃について杉本に尋ねると、「必ず逆転のチャンスは来ると思っていました」と答え、劣勢でも決して動じない強者の風格を感じさせた。
一方、試合前の言葉通り高いポテンシャルを披露するも終盤に力尽きたNaughty。
ゲーム後、戦いを振り返った齋藤監督は、「相手がRED SOXさんとあって気負いすぎてしまいました。攻守で課題は山積みですね」と悔しい敗戦に肩を落とした。
それでも最後には、「Victoria史に名前を残せるように頑張りたいと思います。次の取材では絶対に勝ちます」とコメント。そんな熱き魂の宿ったリーダーが率いるNaughtyは近い将来、必ずやその名を轟かせるに違いない。
【MVPインタビュー】 #27 田沢 亮介 【監督代理インタビュー】 #30 杉本 充之 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑