TEAM	1	2	3	4	5	6	7	R
サンデーマリナーズ	0	0	0	0	0	2	0	2
萩中サンダース	0	0	0	1	0	0	0	1

5月11日。この日、東京都大田区の多摩川緑地野球場では、1部リーグAブロックの戦い 「サンデーマリナーズ VS 萩中サンダース」の一戦が行われた。 昨年に続き、同ブロックで凌ぎを削る事となった両者は共に予選リーグ2戦目の戦い。 先攻のサンデーマリナーズ西村監督は、「昨シーズンは完封負けを喫しているので、今日は勝ちたいですね」とリベンジに闘志を燃やし、川原キャプテンも「初戦を落としているので今日は勝ちます。チームのモチベーションを上げるためにも今日の戦いは大事ですね」と力強いコメント。そんなチームが先発マウンドに送るのはエース佐々木。右腕にリベンジも兼ねた初勝利を託し、「緩強」サンデーマリナーズ復活への礎を築くべく戦いに挑む。 対する後攻の萩中サンダースは昨シーズン、鳴り物入りでこの最高峰リーグに挑むも準決勝で敗れ、悔しさと厳しさを味わった。だからこそ進化と真価が問われる今シーズンに懸ける思いは強い。チームを率いる相澤監督は「初戦を分けているので、今日は萩中の全員野球で勝ちます」と気合いのコメント。先発には二枚看板のサウスポー三崎屋を送り、昨年のリベンジへの一歩として勝ち点3を獲りにいく。 そんな両者の対決は、未だ日中の熱さを残す午後4時のプレーボールで始まった。 ゲームは立ち上がりの1回。サンデーマリナーズ打線は、2番宮野がヒットで出塁するもチャンス拡大を狙った盗塁が失敗に終わり無得点。対する萩中サンダース打線もその裏、3番宮嶋、4番相澤が連続四死球での出塁に加え、ダブルスチールで2、3塁のチャンスを作り出すも決定打に欠け、こちらも無得点に終わる。 その両打線、2回は7番川原の右中間を破る2ベースヒットで得点圏にランナーを置いたサンデーマリナーズ。続く3回は四球で出塁した2番大久保が盗塁と牽制悪送球で3塁まで進みチャンスメイクした萩中サンダースと、互いに得点シーンを匂わす両陣営。 だが両エースが見せるプライドの前に得点出来ず、先制点を争う睨み合いが続く。 しかし4回裏、そのゲームも遂に動きを見せた。 萩中サンダース打線は、この回先頭の4番相澤がこの試合初となるノーアウトからの出塁を果たすと、盗塁も決め2塁に進塁。更に佐々木のモーションを盗み3盗までも仕掛けると、その思い切った盗塁がキャッチャー川原の悪送球を誘う形となり先制。ノーヒットながら持ち味である足を使った攻撃で、遂に試合の均衡を破った。 一方、先制点を与えてしまったサンデーマリナーズだが彼らに焦りの色はなく、虎視眈々と逆転の機会を狙っていた。 すると迎えた6回表、先頭の9番小川がレフト前ヒットで出塁し、1番木内の送りバントで1アウト2塁。2番宮野は倒れ2アウトとなるも、3番酒寄が死球を貰い一打逆転の場面を演出すると、打席には4番佐々木。 「あの打席は、ただ来た球を打つという事だけで、特に何も考えずに入りました。いい結果が出て良かったです」とゲーム後に振り返った佐々木は、1ストライクからの2球目を迷わずフルスイング。その一打は瞬く間に左中間を真っ二つにする2点タイムリーヒットとなり、主砲が一振りでゲームをひっくり返した。 決してやってはいけない終盤での逆転を許してしまった萩中サンダース。 打線の奮起に期待したいところだったが、今日の攻撃陣にその勢いはなかった。 5回からリリーフした木内に6、7回も抑え込まれ、鉄壁のサンデーマリナーズ投手リレーの前にヒット一本すら放つ事が出来ず力尽きた。 ゲーム後、相澤監督は「今日は元気がなかった。代表の責任です。一度立て直したいと思います」とコメント。また、一球の失投に泣いた三崎屋は「何だか分からなくなってきました。ピッチングって本当に難しいですね」と悔しさを滲ませグランドを後にした。 対照的に快心の勝利で勝ち点3を手にしたサンデーマリナーズ西村監督。「今日は佐々木、木内の両投手が頑張ってくれました。取材ゲームで久々に勝てましたね」と喜びを口にし、選手達も勝利の味を噛み締めた。